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'14年度IGZO 100%。シャープがスマホ夏モデルを説明

IGZOで“電池持ちNO.1ブランド”確立。フルセグ強化

 シャープは23日、スマートフォン/タブレット新製品説明会を開催した。夏商戦モデルは、ドコモ向けに、4.8型フルHD IGZO搭載の「AQUOS PHONE ZETA SH-06E」など3モデル、auは3日間使用可能な「AQUOS PHONE SERIE SHL22」1モデル、ソフトバンク向けはフルセグ対応/5インチS-CGシリコン液晶の「AQUOS PHONE Xx Softbank 206SH」など2モデルを供給する。

 このうち、ドコモ向けの7型タブレット「AQUOS PAD SH-08E」とソフトバンク向け「AQUOS PHONE Xx Softbank 206SH」では地上デジタル放送(フルセグ)の受信や録画に対応する。

ドコモのAQUOS PHONE ZETA SH-06E
auのAQUOS PHONE SERIE SHL22

フルセグ対応スマホ/タブレットを紹介

AQUOS PAD SH-08E

 フルセグ対応のドコモ向け7型タブレット「AQUOS PAD SH-08E」は、7月下旬発売。7型/1,200×1,920ドットのIGZO液晶を搭載し、精細度は323ppi。外形寸法は190×107×9.9mm(縦×横×厚み)、重量は約285g。

 ソフトバンク向けの「AQUOS PHONE Xx Softbank 206SH」もフルセグ対応で、6月下旬以降発売予定。5型/1,080×1,920ドットのフルHD解像度の「S-CG Silicon液晶」を搭載する。

AQUOS PAD SH-08E
AQUOS PHONE Xx Softbank 206SH
卓上ホルダが付属

 特徴は地上デジタルフルセグチューナ(12セグ/ワンセグ)を搭載し、ワンセグだけでなく、12セグの地デジ放送を楽しめること。本体のみでも12セグ受信が可能だが、付属の卓上ホルダと別売のアンテナケーブルを接続することで、安定した受信環境でテレビが楽しめる。

 フルセグ関連の機能については、SH-08Eと206SHとも「キャリアからの要望などを聞き、若干の修正は行なうかもしれないが、ほぼ共通」とのこと。アプリケーションはピクセラ製。放送視聴だけでなく、録画にも対応。いずれも、12セグとワンセグの自動切り替えに対応。フルセグ視聴時はMPEG-2 TSで元の解像度のまま録画できる。EPGからの予約録画にも対応予定だが、今回の展示機ではまだ実装されていなかった。

 番組は本体メモリ、もしくはmicroSDカードに録画可能で、本体メモリからmicroSDへのムーブにも対応予定。地デジのコンテンツ権利保護については、B-CASカードを用いない新しいソフトウェア方式(コンテンツ権利保護専用方式)を採用している。

AQUOS PAD用の卓上ホルダ
設定画面
SH-07Eでミュージック再生

 また、音楽再生を強化した点も特徴で、SH-06E、SH-07E、SH-08E、206SHの4モデルで、Wolfsonのオーディオ用LSIを搭載。SN比は113dBで、高い音楽再生能力を実現するという。

 音楽アプリ「ミュージック」も独自に開発。音響リアリティエンジン「FEEL musician」による高音質化、Dolby Mobile v3によるイコライジングなどに対応。BluetoothはaptXに対応し、ミュージックアプリから直接呼び出し可能となっている。

 また、23型液晶テレビ「スマホライフAQUOS」との連携デモなども紹介した。

ミュージック
Dolby Mobile v3
イヤフォン接続で音楽再生開始
スマホライフAQUOSのデモ

'14年度にIGZO比率を100%に

通信システム事業本部長の長谷川氏

 通信システム事業統括 兼 通信システム事業本部長 常務執行役員の長谷川祥典氏は、'12年度を振り返るとともに、'13年度の事業方針を説明した。

 「国内シェアは残念ながら3位になった」としながらも、下期はSH-02Eの好セールスなど“IGZO効果”で2位を回復。'13年度は「国内メーカーでトップシェア」を目指すとした。

 '13年度の施策としては、「使いたくなる」、「見せたくなる」、「自慢したくなる」スマートフォンの開発を目指すとし、デザインや独自のIGZO液晶に代表される先進デバイス、新UIや機器連携などを訴求していく。

'13年度の重要取り組み
IGZOで電池持ちNO.1ブランドに

 その中でも力を入れるのが「IGZO」。フルHD IGZOの商品化とともに、au向けに製品化した「AQUOS PHONE SERIE SHL22」では、3日間使えるなどバッテリ持続時間の長時間化を実現。さらに、フルセグテレビ搭載製品にも力を入れていくという。

 IGZOは、2012年度のシャープ製スマートフォン/タブレット端末に占める割合が40%だった。これを'13年度には60%に伸ばし、2014年度はIGZO搭載100%を目指す。「シャープといえば“電池持ちナンバーワン“というブランド確立を目指す」とした。

 また、IGZOや省電力対応の強化により、SH-06Eでは約75時間の音楽再生に対応。「スマホのバッテリが気になって音楽を聞けない、という声があるが、十分にお使いいただける」と説明。今後のフルセグ端末の展開については、「エリアの問題はある。ただし、画質は大きなメリット。ユーザーニーズとエリアなどを注意深く見て、戦略を決めていく」とした。

(臼田勤哉)