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東芝、韓国SKハイニックスを提訴。NANDフラッシュの機密情報不正取得で

 東芝は13日、韓国SKハイニックス社がNANDフラッシュメモリの技術に関する機密情報を不正に取得/使用しているとして、ハイニックスに対して不正競争防止法に基づき損害賠償等を求める民事訴訟を東京地方裁判所に提起した。

 東芝は、1987年にNANDフラッシュメモリを開発し、現在も米国サンディスク社と共同開発/生産を行なっている。

 ハイニックスの元従業員が、不正競争防止法違反の容疑で逮捕されたことを受けて、東芝は訴訟を提起。ハイニックスの元従業員については、2008年当時、東芝の四日市工場内でサンディスクの従業員として共同開発に従事していた際に、東芝の機密情報を不正に持ち出し、当該情報がハイニックスで使用された疑いが持たれている。

 東芝では、「コア技術であるNAND型フラッシュメモリに関わる機密情報が漏洩した疑義が生じ、調査を進めていたが、その過程において看過できない不正の事実が発覚したことから、訴訟提起に至った。事業競争力の源泉である技術の先進性を確保していくため、最善の情報漏洩防止体制の構築を図るとともに、不正競争行為に対して断固たる措置を講じていく」としている。

(臼田勤哉)