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ラックスマン、DSD 5.6MHz対応USB DAC&オリジナルメカ採用のSACD「D-06u」

USB DAC兼CD/SACDプレーヤー「D-06u」

 ラックスマンは、USB DAC機能も搭載したCD/SACDプレーヤー「D-06u」を6月下旬に発売する。価格は580,000円。カラーはブラスターホワイト。

 2009年に発売された「D-06」のデジタル回路を一新した新モデルで、D-06には無かったUSB DAC機能を新たに追加。フラッグシップモデル「D-08u」の構成を引き継ぎ、音質を高めている。

 DACにはTIの「PCM1792A」デュアルモノ構成で搭載。USB DACは最大384kHz/32bitのPCMデータと、2.8/5.6MHzのDSDデータの再生に対応する。光デジタル、同軸デジタル入力も備えているが、それらは最大192kHz/24bitまでの対応となる。USBはアシンクロナス伝送により専用のDSPで、CDとS/PDIFは内蔵するDAIRの高精度クロックで、SACDは専用のジッタリダクションチップでそれぞれ低ジッタ化した。

 再生には同梱の専用ソフト「LUXMAN Audio Player」(Windows/Mac対応)が利用でき、最新版ではApple LosslessとAIFFフォーマットの再生にも対応している。

 PCM信号を最大384kHzにアップサンプリングするTIの32bit DSP「TAS3152」を搭載。3種類のデジタル・フィルタを備え、DSD信号はDACチップ内蔵のアナログFIRフィルターによる2種類の音質を切り替えられる。発振周波数付近のノのノイズを低減する、高精度・低ジッタの低位相雑音クロックモジュールも搭載する。

「D-06u」の前面
背面。デジタル出力も備えている

 アナログ回路は、モノラルモードで動作させたDACの差動出力を、完全バランス構成(同一構成のアンプ×4基)の高音質バッファ回路へ入力し、次段アンプを強力にローインピーダンス・ドライブしている。電源部にはD-06と較べて容量を110%とした大型電源トランスを搭載。各回路独立のレギュレーターと大容量ブロックコンデンサを経由し、高慣性(ハイイナーシャ)の電源環境を構築している。

 ドライブメカは、高剛性のオリジナルドライブ「LxDTM」(Luxman original Disc Transport Mechanism)を採用。一般的なセンターメカ構造を採用せず、物量を投入したアナログ回路のための容積の確保や各種信号の理想的な流れ、振動経路、重量バランスを検討し、非対称の左寄り配置になっている。メカニズム全体を強固なシャーシによって囲うボックス構造により、外来振動をリジッドに遮断した。

付属のリモコン

 筐体はシャーシ電流によるアースインピーダンスの上昇や発生磁界の影響を隔絶するループレスシャーシと、デジタルノイズを遮断するシールドシャーシの複合構造。インシュレータはグラデーション鋳鉄製。テンキー付きのスリムなアルミ製リモコンが付属する。

 入力はUSB、同軸デジタル、光デジタルを各1系統。出力はアナログバランス(XLR)、アンバランス(RCA)、同軸デジタル、光デジタルを各1系統搭載。消費電力は28W(スタンバイ時1W)。外形寸法は440×410×133mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は15.7kg。

(山崎健太郎)