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NICT、さっぽろ雪まつりの8K非圧縮映像を100Gbps回線/IPマルチキャスト伝送

 新世代ネットワーク技術の研究開発を行なっている、独立行政法人 情報通信研究機構(NICT)は5日、独自のネットワークであるJGN-X上において、8Kと4Kで撮影した「さっぽろ雪まつり」の非圧縮映像を、東京〜大阪、北陸間でIPマルチキャスト伝送する実験に成功したと発表した。

JGN-Xネットワークの構成

 JGN-Xは、新世代ネットワークの研究開発用に構築・運用されている、テストベッドネットワーク。今回の実験では、100Gbpsの基幹回線を活用、さっぽろ雪まつり会場で撮影した高解像度映像などを、国内の複数拠点へHD圧縮(30Mbps)、4K(3,840×2,160)、8K(7,680×4,320)の非圧縮(24Gbps)でそれぞれIPマルチキャストネットワーク上で伝送。神奈川工科大学などと共同で実施した。

 NICTでは同様の実験として、昨年2月に100Gbps回線上での8K非圧縮映像伝送実験を実施しているが、今回はそれを発展させ、昨年から稼働を開始したJGN-Xの100Gbpsネットワーク上に構築された広帯域の仮想化ネットワークを活用。複数拠点へIPマルチキャスト(一つの送信元から複数のあて先を持つグループに送信する仕組み)で伝送する仕組みを構築したのが特長。

 100Gbps回線上での複数仮想回線の安定的な運用を目指して、ネットワークの高精細・選択的なモニタリングを実施する仕組みも構築。昨年は、100Gbps回線から10Gbpsを選択し、解析する実験に成功。今回は、最大40Gbpsの選択・解析を実現したという。

 これにより、非圧縮8K映像のような10Gbpsを超える大容量通信と制御パケットを同時に高精度に監視できるようになり、問題発生時の詳細な分析も可能になるという。また、ソーシャルビッグデータ処理などの用途にも対応できる、新世代ネットワークの早期実現にも寄与するとしている。

8K/4K非圧縮マルチキャストと選択的高精度分析(必要なデータを細かく分析)
8K映像素材の選択的利用(必要なデータを選んで受信)

 なお、6日18時から、グランフロント大阪にて、実証実験の一般公開も行なう。表示にはシャープの85型8Kディスプレイ試作機を使用。8K/60pで表示する。2月6日には、タイで開催される次世代テレビ・超高速通信フォーラムの会場へ、4K国際伝送を行なう予定。

(山崎健太郎)