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バッテリ消費削減など次期OS「Android M」発表。1080p動画無制限保存の「Photos」も

 米Googleは現地時間の28日、サンフランシスコで開発者会議「Google I/O」を開催。Android OSの次期バージョン「Android M」を紹介。さらに、様々なデバイス間で1,600万画素までの写真と、1080p動画を無料かつ容量無制限でオンライン保存/同期できる新サービス「Google Photos」も公開した。

Android M

Android M

アプリによるマイクの利用許可をユーザーが選択する画面

 開発者向けにプレビュー版の提供が開始される「Android M」。大きな特徴はパーミッション(アクセス権)が強化された事。各アプリがAndroid端末のカメラやマイクなどの機能を利用する際に、ユーザーがそれを許可するか否かを選択できるようになる。

 アプリ間での連携「App links」も強化。現在でも、URLを開くアプリを複数から選択する事は可能だが、より深く連携し、そうした操作をせずに連携ができるようになる。

 バッテリ関連では「Doze」と呼ばれる機能を追加。デバイスが放置された状態なのかを検知し、そうだと判断した場合は、アプリの動作を抑制、バックグラウンドの処理を控えるなどしてバッテリの消費を抑える。

Google Nowがより便利に

 現在地の天気や交通情報など、その時、その場で欲しい情報を入手できる「Google Now」も強化。友人と新しいレストランでの食事についてメッセージをやりとりしている際に、お店の情報、メニュー、他者のレビュー確認から、お店の予約まで、より多彩な事ができるようになるという。

 OSでの指紋認証もサポート。デバイスのロック解除や、NFCを使った決済システム「Android Pay」での活用なども可能になる。

Google Photos

 タブレットやスマートフォン、パソコンなど、様々なデバイスで利用できる、写真や動画のデータのバックアップ・同期サービス。同様のサービスはGoogle+とセットで提供されていたが、Google+から切り離された形となり、Google+アカウントが無くても使用できる。アプリはiOS/Android向けに提供し、Webブラウザでも利用できる。

Google Photos

 最大の特徴は、1,600万画素までの静止画、1080pまでの動画であれば、無料かつ無制限でオンラインに保存できる事。保存容量はユーザーが選択でき、前述の無料・無制限は「高品質」を選択した場合。縮小をせずに元データのまま保存したい場合は「元のサイズ」を選択する。その場合は、無料の保存容量は15GBまでとなる。

左がオリジナルデータ、右が「高品質」設定でアップロードしたデータ

 アップロードした写真や動画の中から、共有設定を行なうと、他者に公開する事が可能。各デバイス間でデータは同期されるため、写真の削除や動画の編集などを行なうと、その結果は同期している端末すべてに反映される。アップロードした静止画/動画を使い、音楽を付与してムービーを作ったり、コラージュを施すといった事も可能。TwitterやFacebookの投稿でアップロードコンテンツを使う事もできる。

 パソコンからのアップロードも可能。設定を行なうと、メモリーカードをパソコンに接続するたび、自動的に写真や動画をバックアップする事も可能。アップロードしたデータは、「photos.google.com」にアクセスするほか、「Google Photos」アプリをインストールした端末から利用できる。

Introducing the new Google Photos

(山崎健太郎)