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'15年上半期薄型テレビ販売は330万台。8半期ぶりプラス

4K数量構成比は6%。ハイレゾでヘッドフォン単価上昇

 GfKマーケティングサービスジャパンは、2015年上半期(1~6月)の家電およびIT市場の国内販売動向を発表した。AV市場は、薄型テレビが数量ベースでプラス成長となったが、全体としては縮小基調が継続。ただし4K、ハイレゾといった高付加価値製品の伸長が目立ったという。

 薄型テレビの販売台数は前年比8%増の330万台と8半期ぶりのプラス成長となった。2015年3月を目処にケーブルテレビのデジアナ変換サービスが終了し、これに伴うアナログテレビからの買い替え需要が市場を押し上げた。

薄型テレビ市場規模の推移
(出展:GfKマーケティングサービスジャパン)

 また、4Kテレビは大幅に成長し、販売台数は前年同期の4.8倍となる20万台。薄型テレビに占める4Kテレビの数量構成比は前年同期の1%から6%へ拡大、金額ベースでは23%を占めた。平均価格は、大型の平均価格が下落したことに加え、デジアナ変換終了に伴う買い替えで中小型需要が高まったことで、前年同期から11%下落。これにより薄型テレビの販売金額は前年比3%減となった。

 BD/DVDは、前年比10%減の230万台。プレーヤーは数量前年比9%減、レコーダは同11%とともにマイナス。BDレコーダは内蔵HDDの大容量化が進展し、1TB以上が46%まで拡大。BD/DVDの金額前年比15%減で、レコーダ/プレーヤーともに前年を下回った。

 オーディオ関連では、比較的需要が安定しているヘッドフォン/ヘッドセットが、数量ベースで2%減の920万本となった。ヘッドフォンは数量前年比6%減となった一方、ヘッドセットは6%増。ハイレゾ対応製品の販売台数は前年同期比3倍となり、ヘッドフォン/ヘッドセットに占めるハイレゾ対応製品の数量構成比は2%。ただし、ハイレゾ製品は平均価格が21,500円と高額なため、金額ベースでは11%を占める。高価格帯製品の伸長により、ヘッドフォン/ヘッドセット全体の平均価格は前年同期比12%増で、金額市場規模は前年同期から10%拡大となった。

 スマートフォンの販売台数は前年比2%増の1,260万台、携帯電話販売台数に占める割合は81%。5インチ以上が昨年比で24ポイント増加し、約4割を占めた。SIMフリースマートフォンの数量構成比は1%程度と限定的。ウェアラブル端末は前年比86%増の50万台。特にApple Watchの影響でスマートウォッチが拡大し、販売台数は前年同期の約25倍になった。

(臼田勤哉)