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パナソニック、スマホから宅内外を動画/音声で見守れる「スマ@ホームシステム」

 パナソニックは、スマートフォン用アプリと専用カメラ、各種センサーなどを使い、出先から自宅など屋内外の見守りが行なえる「スマ@ホームシステム」を、10月15日より発売する。価格はすべてオープンプライス。

スマ@ホームシステムの概要

 専用カメラの映像やセンサーの情報をDECT方式(1.9GHz帯)でワイヤレス受信し、インターネット側に送出する室内設置用の「ホームユニット」と屋外カメラをセットにしたパッケージ「屋外カメラキット」(KX-HJC-100K-W)と、ホームユニットと屋内カメラがセットのパッケージ「屋内カメラキット」(KX-HJC-200K-W)を用意。店頭予想価格は、屋内カメラキットが26,000円前後、屋外カメラキットが27,000円前後。

スマホで自宅や両親宅を見守り。通話/録画機能も

初期設定はスマホアプリから行なえる。利用コストは製品代・通信料のみと導入しやすさをアピール

 スマ@ホームシステムは、屋内外に専用カメラや各種センサーを設置し、取得した映像や情報をホームユニットを介して、スマートフォンから動画/音声で確認できる製品群。カメラ映像の録画や自宅との通話も行なえる。警備会社のセキュリティシステムと異なり、製品購入後はスマホなどの通常の通信料のみで運用できるのが特徴。

 主に、子どもがいる共働き世帯や、両親など高齢の家族と離れて暮らす世帯をターゲットとし、家族の見守りや防犯対策に役立つことを訴求。ホームユニットや専用カメラには家庭になじみやすい曲線的な外観を採用した。

 利用にはスマートフォン用アプリ「ホームネットワーク」(無償)をインストールする必要がある。対応機種はAndroid 4.0以降を搭載するスマートフォン/タブレットと、iOS 7以上を搭載したiPhone/iPad/iPad mini。計8台までホームユニットに登録可能。

スマ@ホームシステムで自宅の防犯対策と子どもや高齢者の見守りを実現
出先のスマホから動画/音声で宅内の様子を確認できる

 専用カメラは屋外用/屋内用ともに約30万画素のCMOSセンサーを搭載。赤外線による暗視機能も備え、夜間撮影にも対応。出力解像度はVGA/QVGAから選択できる。映像はホームユニットへ、1.9GHz帯の電波を使ったDECT(Digital Enhanced Cordless Telecommunications)方式の無線通信で伝送される。ボタンを押しながら会話するプレストーク方式の音声通話に対応し、ホームユニットを介してスマートフォンと接続されているときはカメラに話しかけて通話可能。ただし宅内からはスマートフォン使用者側の映像が見られないため、テレビ電話のような使い方はできない。

屋外カメラ(KX-HJC100-W)
屋内カメラ(KX-HJC200-W)

 いずれも動作検知と人感(熱)センサーを備え、最大5m以内の人などの動きに反応するという。屋内カメラには温度センサーも搭載し、室温をチェック可能。高齢者の家庭に屋内カメラを設置し、室温が上がり過ぎたときに家族のスマホに通知。エアコンなどをかけて熱中症を防ぐよう呼びかけるといった用途を想定している。外形寸法/重量は、屋外用は約75×173×75mm(幅×奥行き×高さ)/約460g。屋内用(本体のみ)が75×75×102mm(同)/約160g。いずれも付属のACアダプタで動作する。

スマホ用アプリにカメラとセンサーの情報を取得する機能を搭載。最大2台のカメラ映像を同時に見られる
屋内用カメラからの映像受信イメージ。写真撮影/録画/通話/登録した他のカメラ切り替えが可能。室温表示もされる
屋外用カメラの利用イメージ。外にいる人物に声をかけることも可能
ホームユニットにはLEDを備え、常時緑に点灯。センサーやカメラが反応すると赤く点滅し、ブザーが鳴る

 ホームユニットにはDECT方式の通信機能のほか、スマートフォンにカメラの映像/音声やセンサーの情報を伝送するための無線LAN機能(IEEE 802.11b/g/n)を搭載。宅内の無線LAN対応ルーターに接続できる。専用カメラや各種センサーとの通信範囲は約100mで、カメラは最大4台まで、各種センサーは最大50台まで登録可能。外形寸法/重量は約130×130×42mm/約220g。付属のACアダプタで動作する。

 カメラの映像をMPEG-4 AVC/H.264形式でホームユニットに録画する機能を搭載。録画時は最大64GBまでのmicroSD/SDHCカード(別売)が必要。保存できるファイル数は最大65,000件(microSDカードの容量によって変動)。なお、スマートフォン側には静止画のみ保存可能。

 このほか、窓やドアに取り付けて開閉状況を知らせる「開閉センサー」と、廊下などに設置して人の動きなどの赤外線反応を検出する「人感センサー」の2種類を用意。屋内/屋内カメラと連動させ、センサーが反応すると自動録画させることも可能。センサーはいずれも電池で駆動する(開閉センサーはCR2型、人感センサーは単3乾電池)。

開閉センサーを窓枠に取り付けたところ
人感センサーは赤外線反応を検出する
屋外カメラキット/屋外カメラキットの2モデルと、単品発売するユニットのラインナップ

 ホームユニットや専用カメラ、各種センサーの単品販売も行なわれ、上述のパッケージに追加可能。ラインナップと店頭予想価格は、ホームユニット(KX-HJB1000-W)が12,000円前後、屋外カメラ(KX-HJC100-W)が18,000円前後、屋内カメラ(KX-HJC200-W)が17,000円前後、開閉センサー(KX-HJS100-W)が4,500円前後(2個セットモデルは8,500円前後)、人感センサー(KX-HJS200-W)が4,000円前後。機器間の通信範囲を拡大できる中継アンテナ(KX-FKD3)も用意し、12,000円前後で販売する。

 製品発表会の中で、パナソニック コンシューマーマーケティング ジャパン本部 本部長の中島幸男氏は「パナソニックのこれまでの製品とは異なり、スマ@ホーム システムでは来訪者や不審者の確認だけでなく、双方向通話も可能にした。今後の事業の柱にしていきたい」とコメント。また、パナソニック システムネットワークス コミュニケーションプロダクツ事業部 事業部長の南恭博氏は「海外市場の一部では既にスマ@ホーム システムを投入済み。センサーの種類も今後拡充する」との方針を明らかにした。

パナソニック コンシューマーマーケティング ジャパン本部 本部長の中島幸男氏
パナソニック システムネットワークス コミュニケーションプロダクツ事業部 事業部長の南恭博氏

(庄司亮一)