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ソニー、高速読み出しの1型Exmor RSを初搭載した4K業務用カムコーダ「PXW-Z150」

 ソニーは、積層型CMOSイメージセンサー「Exmor RS」を業務用で初めて搭載した4K記録対応XDCAMメモリーカムコーダ「PXW-Z150」を3月下旬に発売する。価格は40万円。

PXW-Z150

 1型/有効1,420万画素のExmor RSセンサーを搭載した業務用カムコーダ。約2,000万画素のセンサーからの全画素読み出しによる4K記録が行なえ、XAVC Long GOPフォーマットで4K(3,840×2,160ドット)の30p/24p記録(100/60Mbps)に対応。MPEG HD422/420フォーマットもサポート。さらに、記録ビットレートを抑えたAVCHDにも対応する。

 Exmor RSは、裏面照射型CMOSセンサーの支持基板の代わりに信号処理回路が形成されたチップを用い、その上に裏面照射型画素が形成された画素部分を重ね合わせた独自の積層型構造を採用している。1型センサーにより高感度/低ノイズ撮影に対応しているほか、高速読み出し特性を活かしたフルHD 120コマ/秒のハイフレームレート撮影や、高速に動く被写体を撮影した際も歪みが少ない撮影を可能にしている。

 光学12倍ズームのソニーGレンズを搭載。焦点距離は29~348mm(35mm判換算/16:9)、絞りはF2.8~4.5。非球面レンズやED(特殊低分散)ガラスにより高画質を追求。全画素超解像ズーム機能で18倍(4K)、24倍(HD)ズームに対応。デジタルエクステンダー機能を利用すると最大48倍の高倍率ズームにも対応。フォーカス/ズーム/アイリスの3つのリングも備え、マニュアルでの操作性を高めている。

 センサーの高速読み出しを活用し、フルHD 120コマ/秒(XAVC Long GOP)のハイフレームレート撮影にも対応。30p記録の場合は4倍、24p時は5倍のスローモーション映像の撮影が行なえる。

 SDカードスロットを2基備え、片側はメモリースティックPROデュオとSDカードの兼用スロット。2枚のメモリーカードを同時にREC ON/OFFしたり、片方のメモリーカードはREC ON/OFFしながら、もう一方のメモリーカードはREC ON状態を継続するといったバックアップ記録機能が可能。AスロットのカードからBスロットのカードへ連続記録するリレー記録機能も搭載する。

 インターフェイスは、3G SDI、HDMI、REMOTE端子、マルチ/マイクロUSB端子などを装備。外部アクセサリ用のマルチインターフェース(MI)シューを備え、別売のビデオライト「HVL-LBPC」やワイヤレスマイク「UWP-D11」、「UWP-D12」の装着が可能。カメラ本体から「HVL-LBPC」のライトのオン、オフ制御や、「UWP-D11」、「UWP-D12」への電源供給、ケーブルレスでの音声信号入力が行なえる。

 Wi-Fiを内蔵し、NFCでスマートフォンなどとペアリングして連携可能。アプリ「Content Browser Mobile」で、撮影前のアングル確認や、録画中のモニタリング、カメラのリモコン操作が行なえる。ストリーミングやファイル転送も可能で、将来のファームウェアアップデートにより動画や音声などが途切れないように通信帯域を確保する、ソニー独自のQoS(Quality of Services)機能にも対応する予定。

 0.39型/144万画素の有機ELビューファインダを搭載。液晶モニタは3.5型で156万画素。レンズフードやアイカップを含む外形寸法は約171.3×371.3×187.8mm(幅×奥行き×高さ)、レンズフード/アイカップ/バッテリ(NP-F770)を含む重量は約2,270g。

(中林暁)