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米国でストリーミング音楽配信が初めてダウンロードを上回り最大市場に。RIAA調査

 全米レコード協会(RIAA)は米国時間の22日、'15年の米国音楽売上についての調査結果を発表。ストリーミング配信の構成比は34.3%で初めてダウンロード配信を上回り、最大の市場となった。

米国音楽市場の売上構成比
出典:RIAA

ストリーミング配信は、ダウンロードを抜いて全体の1/3に

 '15年の音楽市場は前年比0.9%増の70億ドルに伸長。ストリーミング配信(有料/無料含む)は過去最高となる29%の伸長で約24億ドルとなった。これにより、音楽全体の売上構成比の34.3%を占め、デジタルダウンロード(34%)を初めて超えた。なお、CDなどの物理メディアは28.8%。

 TIDALやApple Musicなどのサービス開始を受け、有料の定額ストリーミング売上額は52%増加となる12億ドルに成長した。ストリーミング配信における売上の割合は、有料が12億1,900万ドル、Pandoraやインターネットラジオ型の「SoundExchange」が8億300万ドル、Spotify無料版など広告付き配信が3億8,500万ドル。

 RIAAは'15年の音楽市場について、「ストリーミング、ダウンロード、物理メディアの3つが、近年で最もバランス良く分かれた」としている。デジタル配信のプラットフォームが売上の多数を占めるようになった一方、市場全体としては小幅な成長に留まり、今後もストリーミングへの大きなシフトは続くとの見方を示している。

ストリーミング売上の伸長
出典:RIAA
有料/ラジオ型/広告付きの売上比較
出典:RIAA

(中林暁)