ヤマハ、24bit/96kHz対応のリニアPCMレコーダ2機種
-大型X-Yマイク、リモコン制御可能。小型モデルも
ヤマハは、24bit/96kHzの録音に対応した、リニアPCMレコーダ2機種を1月30日に発売する。X-Yマイク採用の上位モデル「POCKETRAK W24」と、コンパクトな「POCKETRAK C24」をラインナップ。価格はどちらもオープンプライスで、店頭予想価格は「POCKETRAK W24」3万円前後、「POCKETRAK C24」が2万円前後の見込み。いずれも2GBメモリを内蔵するほか、microSD/SDHCカードスロットも備えている。
■ POCKETRAK W24
大口径の90度X-Y型指向性ステレオマイクを搭載したのが特徴。「左右の音を広範囲にカバーしながら、中抜けや位相差のない、奥行き・定位感に優れた自然なステレオイメージで集音できる」という。性能を活かすため、マイクが外部に露出しているが、アルミダイキャストのガードパーツも装備している。
基本操作ができるリモコンを同梱する |
録音フォーマットはリニアPCM(WAV)、MP3に対応。PCMは16/24bitに対応し、サンプリング周波数も44.1/48/88.2/96kHzをサポート。MP3のエンコードビットレートは320/192/128/64kbps、32kbps(モノラル)に対応。
録音シーンに応じた設定を登録したり、呼び出せる「シーンメモリー」機能や、外部録音入力レベルを周波数帯域ごとに調整できる5バンドグラフィックイコライザ、録音時に低周波数成分を自動で低減する「プログラマブルADCハイパスフィルタ」(ローカットフィルタ)も用意。録音レベルメーターとピークランプを使って細かな感度調整ができるマニュアルレベル調整機能や、オートレベルコントロール(ALC)、突然の過大入力を自動で調整して音の歪みを抑えるピークリミッタ機能も備えている。
さらに、楽器のチューニングやボーカルのピッチを確認できるキャリブレーション機能内蔵のクロマチック・チューナ、録音時のガイドリズムとして利用できるメトロノームといった、楽器練習に活用できる機能も内蔵。
再生はMP3/WMA/リニアPCM(WAV)に対応。リピート/ランダム再生やA-B間リピート再生、5バンドイコライザなどを備えている。自然な音程のまま、50%~200%の再生速度コントロールも可能(MP3再生時)。聞き逃した部分を5/10/15秒戻って再生するセンテンス再生機能も使用できる。ステレオミニのイヤフォン出力と背面にスピーカーも備えている。
録音ストレージには内蔵の2GBメモリに加え、microSD/SDHCカードも使用可能。16GBのカードにも対応する。PCとの接続にはUSB 2.0を使用。
Steinberg製のDAWソフト「Cubase AI」を同梱しており、48トラックのステレオオーディオ、64トラックのMIDIなどが扱え、録音データの編集、エフェクト処理、ミックスダウンまでの作業が行なえる。
外形寸法は、約129.5×46.5×17.5mm(縦×横×厚さ)。電池を含めた重量は92g。単3電池1本で駆動し、アルカリ電池を使った場合の連続録音時間はMP3で約56時間、リニアPCM(16bit/44.1kHz)は約38時間。
■ POCKETRAK C24
POCKETRAK C24 |
本体上部にステレオマイクを装備。録音可能なフォーマットはW24と同じで、24bit/96kHzのリニアPCMや、320kbpsのMP3録音が可能。再生フォーマットも同じ。録音時には音声起動録音(VAS)やオートレベルコントロール、録音ピークリミッタ、5バンドグラフィックイコライザなどが使用可能。クロマチック・チューナやメトロノーム機能も備えている。
USB端子に接続する、固定用クリップを同梱。譜面台に固定したところ |
電源は単4電池1本で、アルカリ電池を使用した場合の連続録音時間は、MP3で約26時間、リニアPCM(16bit/44.1kHz)で約16時間。スピーカー、ヘッドフォン出力、外部マイク入力端子(ライン入力兼用)も備えている。
(2010年 1月 12日)
[AV Watch編集部 山崎健太郎]