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ヤマハ株式会社は17日、音楽制作向け製品の発表会を開催。同社初となるポータブルリニアPCMレコーダや、USBオーディオインターフェイスの新製品などを発表した。 ■ ポータブルリニアPCMレコーダ
同社初のポータブルリニアPCMレコーダとして「POCKETRAK(ポケットラック) CX」を8月下旬に発売。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は4万円前後の見込み。 本体にX-Y型マイクを内蔵し、microSDカードに最高16bit/48kHzのリニアPCM(WAV)録音が可能なレコーダ。MP3(最高320kbps)での録音にも対応する。 同製品は、ヤマハが協力し、三洋が4月に発売した「ICR-PS1000M」(オープンプライス/実売35,000円前後)と基本仕様が共通となっており、「ICR-PS1000M」との違いとして指紋認証付きのタッチセンサーを搭載しない。また、付属品も一部異なり、「ICR-PS1000M」では付属しないmicroSDカード(2GB)や、DAWソフトの「Cubase AI4」(カスタマイズ版)を同梱。より音楽録音に特化した製品となっている。
5バンドグラフィックイコライザや、ローカットフィルタを搭載。楽器録音向け機能としてセルフタイマー録音にも対応する。さらに、無音状態が続くと自動で録音をOFFにして、音声を感知するとONにする機能も備える。
バッテリは単3電池で、三洋の充電池「エネループ」が1本付属。エネループ利用時の連続録音時間はMP3で約40時間、PCMで約22時間。連続再生時間は、PCMで約23時間、MP3で約45時間。 再生面ではWMA/MP3の音楽ファイルにも対応。WM DRM 10ファイルの再生もサポートする。背面にモノラルスピーカーを内蔵、ヘッドフォン出力も装備する。ステレオミニのマイク/ライン入力を装備する。本体背面には三脚穴も搭載。 PCとの接続はUSB 2.0(mini-B端子)で行ない、USBマスストレージクラスをサポートする。対応OSはWindows XP/Vitaと、Mac OS X 10.4/10.5。 付属DAWソフトの「Cubase AI4」では録音したファイルの編集が可能。同社のシンセサイザ「MOTIF」の音源データなどのファイルやテンプレートを収録している。対応OSはWindows XP/VistaとMac OS X 10.4以上。 外形寸法は約129.5×46.5×17.5mm(縦×横×厚さ)、バッテリを含む重量は約92g。 風切り音を抑えるウインドスクリーンや、イヤフォン、マイクスタンド用アダプタなどが付属する。
□ニュースリリース ■ USBオーディオインターフェイス
「すべての楽器プレーヤーのためのコンピュータ録音ツール」をコンセプトとし、USBオーディオインターフェイスとDAWソフト「Cubase AI4」、USBケーブルをパッケージ化した「AUDIOGRAM」(オーディオグラム)2製品を8月1日に発売する。 「AUDIOGRAM 6」は入力がモノラル×2、ステレオ×1で、ミキサー機能も搭載。「AUDIOGRAM 3」は、モノラル/ステレオ各1系統のシンプルな構成。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は「AUDIOGRAM 6」が18,800円前後、「AUDIOGRAM 3」が14,800円前後の見込み。 いずれも16bit/44.1kHzの入出力に対応するUSB 1.1オーディオインターフェイス。USBバスパワーで駆動する。 入力端子は、「AUDIOGRAM 6」がフォーン端子×4(L/R各2)、「AUDIOGRAM 3」がフォーン×2(L/R各1)とRCA1系統。フォーン/XLR兼用のコンボ端子は「AUDIOGRAM 6」が2系統、「AUDIOGRAM 3」が1系統装備する。
「AUDIOGRAM 6」は2ch、「AUDIOGRAM 3」は1chのマイクプリアンプを搭載し、うち1系統にコンデンサーマイクを使用可能とするファンタム電源(+48V)を供給できる。 「AUDIOGRAM 6」の特徴として、1つのつまみで様々な楽器などのコンプレッサーを調整できる「1ノブコンプレッサー」を搭載。また、外部入力音声とパソコンからの音量バランスを調整できる「モニターミックス」機能を装備。さらに、モノラル入力チャンネルには、ワンタッチでステレオ入力に切り替えられる「パンボタン」も備える。 外形寸法と重量は、「AUDIOGRAM 6」が170×192×59mm(幅×奥行き×高さ)、770g、「AUDIOGRAM 3」が180×112×61mm(同)、490g。
□ニュースリリース ■ 「音楽性と実用性」をアピール
ヤマハのPA・DMI事業部 MP推進部マーケティンググループの田中郁夫課長代理は、ボイスレコーダ市場について「会議などビジネス用途がメインだったが、バンド練習や音楽レッスンなど、音楽的なニーズが高まっており、新商品の投入が活発」と同社が参入した理由を説明。 新製品については、「本当に必要なユーティリティを徹底的に追求した」として、CubaseやmicroSDを付属した点をアピールしたほか、長時間駆動やエネループ付属など、ランニングコストの低さにも触れ、実用面での優位性も強調した。
□ヤマハのホームページ ( 2008年6月17日 ) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
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