ハーマン、JBLの最上位モニタースピーカー「4365」

-380mmウーファの3ウェイ。84万円/本


4365

 ハーマンインターナショナルは、JBLブランドのフラッグシップ・モニタースピーカー「4365」を9月に発売する。価格は84万円(1本)。

 JBLモニタースピーカーのフラッグシップモデル。380mm径の3レイヤーサンドイッチコーン・ウーファ「1501FE」と、100mm径マグネシウム合金コンプレッション・ドライバー「476Mg」、25mm径ピュアチタン・コンプレッション・ドライバー「045Ti-1」の3ウェイ構成のフロア型スピーカーとなる。

 ウーファには、コーン紙に強度と適度なダンピング効果をもたらすインジェクション・フォーム・コア材をピュアパルプ・スキンでサンドイッチした3レイヤー・サンドイッチ・パルプコーンを採用。伝統のJBLサウンドを継承するピュアパルプコーンに、新たな次元の物理特性を実現する新素材コア材をドッキングさせたという。

 エッジには、低質量と耐候性、耐久性とを両立させたアコーディオン・プリーツ・クロスエッジを新採用。また、ポールピースセクションを上下に拡張することで上下対称磁界を形成しながら磁気飽和を減少させ、ギャップ部への磁束分布を最適化したニュージェネレーションSFG磁気回路や、大きな縦/横比を持つアルミニューム・リボン線をエッジワイズに巻き上げた100mm径ボイスコイルなどを採用。パワーリニアリティ向上と、動的レスポンスを追求した。

4365の利用イメージ使用コンポーネント

 ミッドレンジの「476Mg」は、100mmの大口径ダイアフラムを採用。大口径ドライバーならではの厚みのある中低域再生で、ミッドバス・ユニットを不要としながら高密度な中域特性を発揮。振動板素材にはマグネシウム合金ダイアフラムを採用。可聴帯域を超える超高音域まで分割振動の無い正確なピストンモーションを実現し、素直でスムーズな高域特性を実現したという。さらに、JBL独自のダンピング剤“Aquaplas”を塗布する事で徹底的に歪を排除し、「S/N感に富み、ボーカルソースで息を呑むようなリアリティーを発揮する」としている。

 高域用コンプレッションドライバー「045Ti-1」は、25mm径のピュアチタニウムダイアフラムを採用し、高い耐久性を獲得。また、単層に巻いたフォーマーレス構造のボイスコイルアッセンブリを採用。マグネットには強力ネオジウムリングマグネットを採用し、高能率と共に高い最大出力音圧レベルを実現した

 ミッドレンジのコンプレッションドライバーには、JBLモニター史上最大の開口面積という、SonoGlass製大型ホーンを取り付け、独特の自然でオープンなサウンドを提供。高域用のコンパクトなUHFドライバーは、新素材ホーンに組み込むことで帯域拡張を実現したとする。

 LFネットワーク回路はエンクロージャー底面へ配置し、入力端子とウーファユニットとの接続を最短化。エンクロージャはJBL伝統のフロントポート型バスレフ方式を採用。内外のポート開口部に大型フレアーを設け、ポートノイズの低減を果した。

 キャビネットは2ボックス構造で、フロントバッフルには25mm厚のMDFを採用。周波数特性は28Hz~40kHz(-6dB)、出力音圧レベルは93dB、許容入力は300W、インピーダンスは8Ω。クロスオーバー周波数は750Hz、15kHz。外形寸法は598×430×1,046mm(幅×奥行き×高さ)、重量は85kg。


(2010年 9月 21日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]