地デジの世帯普及率は94.9%。総務省調査
-沖縄も10ポイント増加し、普及率88.9%に
総務省は10日、地上デジタルテレビ放送に関する浸透度調査の結果を発表した。対応機器の世帯普及率は94.9%となり、2010年9月調査の90.3%から4.6ポイント増加した。しかし、「デジタル放送推進のための行動計画」で'10年12月の目標として掲げた96%を下回った。普及台数は1億537万台。
地上デジタル放送の浸透度を定量的に把握し、今後の普及活動への活用を目的とした調査で、調査実施団体は社団法人デジタル放送推進協会。調査方法はRDD法によるサンプル抽出後の郵送調査で、対象者は全国47都道府県の男女15歳以上、80歳未満の個人。調査は'10年9月に実施し、サンプル数は13,109人。
「対応テレビ」の世帯普及率は91.1%で、'10年9月調査から6.3ポイント増加している。購入動機としては、地上アナログ終了を見越して受信機を購入した世帯が55%(複数回答)。都道府県別では普及率の1位が三重県の97.8%、最下位は沖縄で88.9%となっている。沖縄は前回同様最下位ではあるが10ポイント増加している。1位と最下位の差は8.9ポイント(前回調査は16.2ポイント)と縮小した。
なお、受信機を保有していない人を対象にした調査では、その理由(複数回答)として「アナログ停波まで時間的余裕がある」(61.1%)、「経済的に対応の余裕がない」(31.3%)を挙げている。年収200万未満の世帯における普及率は87.7%(前回調査は80.3%)と改善している。
実際に地デジ放送を視聴できる世帯は90.3~92.1%と想定(前回は85.1~86.1%)。受信機を所有しながらも、地デジを視聴できない世帯は前回調査から1.6ポイント減少し、2.7%となった。実際に視聴している世帯の割合は82.2%。
今後については、全体の約98.5%がアナログ停波までに対応を完了予定。また、対応予定が「わからない」の割合は0.9%、対応予定が「ない」が0.4%。対応予定がないと回答した世帯の22.5%は「これを機会にテレビは見ない」と回答し、次いで「インターネットがあれば十分」(18.4%)、「ワンセグなどで十分」(3.5%)となっている。
アナログ停波の認知度については92.8%が2011年であることを知っており、90.3%が7月と正しく認識している。地デジ放送の認知率は98.1%、地デジコールセンターの認知度は43.8%で、デジサポは29.8%。
(2011年 3月 10日)
[AV Watch編集部 臼田勤哉]