ドコモ、Android 2.3の薄型スマートフォン「Xperia ray」

-音楽再生技術「xLOUD」搭載。女性ユーザー獲得へ


3.3型480×854ドットのタッチ液晶を搭載

 NTTドコモは、ソニー・エリクソン製のAndroid 2.3スマートフォン「Xperia ray SO-03C」を8月27日に発売する。カラーはPink、White、Goldの3色。

 3.3型480×854ドットのタッチ液晶を搭載するAndroid 2.3搭載スマートフォン。高輝度/高コントラストなどを特徴とする「Reality Display」や、「モバイルブラビアエンジン」を搭載。フロントパネルにはクリアブラックパネルを搭載し、「写真や動画などがディスプレイ表面に浮かび上がるような鮮やかな映像表現を実現する」としている。


GoldPinkWhite
Goldの背面Pinkの背面Whiteの背面
Whiteを手に持ったところ左からPink、White、Gold背面。上からPink、White、Gold

 

音楽再生画面。下部にInfiniteボタンが表示
 カメラは有効810万画素の裏面照射型CMOSセンサー「Exmor R for mobile」を搭載、720pのMP4動画撮影などが可能。レンズのF値はF2.4。有効62万画素フロントカメラも備え、ビデオ通話などに利用できる。最大32GBまでのmicroSDHCカードを利用できる。テザリング機能も備え、無線LAN対応機器を、NTTドコモのネットワークを使って通信できる。なお、ワンセグや赤外線通信、FeliCa(おサイフケータイ)は搭載しない。

 独自のミュージックプレーヤー機能を搭載。ソニーが開発したオーディオ再生レベル強調技術「xLOUD」を搭載。この技術は、小さなスピーカーでも音割れを防ぎつつ音の迫力を増すことができるというソフトウェア技術で、今後は他のソニー製品にも搭載されていくという。また、楽曲再生中に表示される「infinite」ボタンを押すと、アーティストのWikipedia上の情報や、Google上の歌詞情報の閲覧や、YouTubeへのアクセスが可能となっている。

 FMラジオも内蔵し、TrackID機能によりラジオで流れている楽曲の情報を入手したり、そこからmora touchで楽曲を購入することもできる。DLNAサーバー機能も搭載。

Googleで歌詞検索Wikipediaでアーティスト情報を表示YouTubeで関連動画を探せる
White

 

側面(Gold)
 本体デザイン面の特徴として、サイドには超硬アルミ合金を配し、高級感を持たせている。本体下部のホームボタン部には“クレッセントライン”のイルミネーションを装備。ボタンを押しているときや着信時などに、本体に合わせたカラーのイルミネーションが光る。連続待受時間は3Gで約400時間、GSMで約290時間。連続通話時間は3Gで約360分、GSMで約380分。外形寸法は約111×53×9.4mm(縦×横×厚さ)で、重量は約100g。

 



■ ソニー・ミュージックが楽曲入りの「アルバムアプリ」を発売

 

中島美嘉のアーティストアプリ画面
 ソニー・ミュージックは、Xperia ray発売の時期に合わせて、所属アーティストの楽曲や写真などのコンテンツが楽しめるアプリを公開する。Xperia以外の端末でも利用可能。

 アプリは無料の「アーティストアプリ」と有料の「アルバムアプリ」を用意。アーティストアプリは公式サイトの情報が連動してアプリでも閲覧できるというもの。新曲情報/ブログの閲覧や楽曲の試聴が行なえるほか、SNS連携機能も用意する。提供開始時点では10アーティスト前後のアプリが用意される。

 アルバムアプリは楽曲5曲、ビデオ2曲が1つのパッケージとなっており、アーティストそれぞれの演出で楽曲や歌詞、写真などが楽しめる。開始時はUVERworldやJASMINEなど6アーティストが参加予定。

 


UVERworldのアーティストアプリ。メニューデザインなどがアーティストによって異なるJASMINEのアルバムアプリで歌詞を見ながら楽曲再生。シンプルなプレーヤーも用意するUVERworldのアルバムアプリ。曲を聴くためにパズルのように画面を動かすといった、ゲーム的要素も盛り込まれている

 


■ 女性ユーザー獲得へ「神戸コレクション」と協力

ソニー・エリクソンの仲井一雄社長
 ソニー・エリクソンは、'09年秋に初のAndroid搭載Xperiaを発売して以来、これまで世界で約1,600万台を出荷。2011年3月にはXperia arc、7月にはacroを発売している。

 発表会でソニー・エリクソンの仲井一雄社長は「Xperiaは、ソニー・エリクソンならではの使いやすさとデザイン、ソニーのオーディオビジュアル技術、最新のAndroid OSを搭載し、他にはないユーザーエクスペリエンス、コミュニケーションを楽しんでいただける。Xperia rayはコンパクトでスリムなボディ、美しいデザインが特徴だが、機能には一切の妥協をせず、まさに(製品コンセプトである)『手のひらに、プレミアムを。』をお届けする一台。女性の皆様にも手に取っていただける一台になったと自信を持っている」と述べた。


NTTドコモの山口文久氏
 量販店でのドコモスマートフォンのシェアを見ると、2010年にXperiaを発売して以降、2011年に40~50%、直近では50%超となっていることから、NTTドコモのプロダクト部 第二商品企画 担当部長の山口文久氏は「スマートフォンは順調に拡大している」との認識を示す。ただし、購入者を男女比で見るとほぼ60%のユーザーが男性だったという。

 ドコモの調査では、購入時の重視ポイントを男女で比較すると、本体サイズやカラー、持ちやすさといった項目では女性が男性を大きく上回っていたことから、こうした結果を元に商品を企画。サイズは既存のXperia arc/acroに比べても大幅に小型化/軽量化した。一方で、カラーはWhiteも用意したことで、メインターゲットの女性だけでなく、男性の利用も想定している。

 山口氏は「初代Xperiaではスマートフォン市場の扉を開いた。Xperia rayの投入により、若い女性の新たな市場の扉を開けていきたい」と期待を寄せた。


ドコモスマートフォンの販売シェア推移とXperia発売購入時の重視ポイントは男女で異なる従来モデルとの比較

 

左から大石参月さん、浦浜アリサさん、滝沢カレンさん

 Xperia rayのプロモーションの一つとして、9月4日より開催されるファッションフェスタの「神戸コレクション」に協力。イベントに出展する25ブランドとコラボレーションしたXperia ray用の背面カバーのプレゼントや、会場におけるステージ、ブース展開などを予定している。

 特製の背面カバープレゼントは、8月10日13時~9月25日23時59分まで応募を受け付けており、Xperia acro/rayのキャンペーンナビアプリから応募可能。当選者数は1,500名を予定している。

 発表会場には、神戸コレクションに参加するモデルの浦浜アリサさん、滝沢カレンさん、大石参月さんがゲストとして登場した。

 それぞれの手には、ファッションブランドが手掛けたXperia rayのカバーを装着。「Armani Exchange」のカバーを持つ浦浜さんは「赤が基調なのに、甘くなりすぎず、エレガントでカッコいい」と気に入った様子。また、花柄がアクセントの「beberose」のカバーを持った大石さんは「かわいい洋服と組み合わせて、ファッションの一つとして持ってもらえるといいと思う」。シックなデザインの「DRWCYS」のカバーを持つ滝沢さんは「モノトーンの服を着る人にも持ちやすい」とそれぞれの感想を語った。

 

発表会のステージはファッションショーのような華やかな雰囲気に包まれた

 


(2011年 8月 10日)

[AV Watch編集部 中林暁]