ローランド、1080/60p対応のHD/SDビデオスイッチャー

-10bit/4:4:4処理。Blu-ray用にHDCPモードも


V-800HD

 ローランドは、HDカメラからの1080/60p映像と、パソコンの映像をミックスしてコンテンツを制作できるマルチフォーマットビデオスイッチャー「V-800HD」を5月下旬に発売する。価格は99万7,500円。

 また、ハイビジョン対応のビデオ・ワークステーション「DV-7HD」を4月25日に発売する。専用ハードウェアと編集ソフト、コントローラーと映像/音声素材をセットにしたもので、価格は59万8,500円。



■ スイッチャー「V-800HD」

 「テレビ放送のクオリティを超える」という最高1080/60p映像と、最大1,920×1,200ドットのPC映像、従来のアナログ映像まで8種類の映像入力を切り替えられるスイッチャー。映像スタジオや、イベント/大型映像設備、マルチメディア会議室など幅広い用途を想定している。ミックス、カット、ワイプなど9種類のトランジションや、PinP(子画面表示)、クロマキーなどの合成が行なえる。

 内部の信号処理は10bit/4:4:4で、HDカメラやPCからのRGB信号を劣化させることなく合成/出力可能。LEDの大型ビジョンにも、PCからの映像や文字がぼやけることなく、シャープに表示できるという。内部信号処理のグレードアップに合わせてキーヤーも新開発され、高品質のクロマキー合成を実現。エクスターナルキー合成も行なえる。

 入力端子はSDI(3G/HD/SD対応)、DVI-D、アナログRGB/コンポーネント兼用端子を備える。DVI端子に変換アダプタを接続することで、HDMI接続も可能。Blu-rayなど著作権保護された映像用に「HDCPモード」も用意。表示だけでなく、他のソースとの切替/合成も行なえる。なお、HDCPモード時はDVI-D/HDMI出力のみ可能で、アナログ/SDI出力は使用できない。

 外形寸法は482×275×116mm(幅×奥行き×高さ)、重量は6kg。消費電力は75W。電源ケーブルや2P-3P変換器、ラックマウントアングルなどが付属する。



■ ビデオ・ワークステーション「DV-7HD」

DV-7HD(ディスプレイは別売)

 同社のビデオ編集機専用機「DV-7DL」シリーズのユーザーインターフェースを継承した編集ソフトや、XDCAMなどの業務用カメラの映像にも対応したコントローラを採用。ケーブルテレビ局や企業、学校、ハイエンドのホビーユーザーなどの利用を想定している。

 素材として、ハイビジョン動画200クリップ以上、静止画1,000枚以上、音楽/効果音300曲以上、イラストなど340データ以上を収録。音声処理技術「R-MIX」も搭載。特定音の抜き出しやノイズ除去・残響除去など音声をリアルタイムにコントロールして、簡単に作品のクオリティを高められるという。



(2012年 4月 9日)

[AV Watch編集部 中林暁]