【IFA 2012】SamsungとLGの55型有機EL、4Kテレビ

-GALAXY CameraやGoogle TV、21:9液晶など


 ドイツ・ベルリンで9月5日(現地時間)まで行なわれている「IFA 2012」から、SamsungとLGのブースをレポートする。

SamsungブースLGブース


■ Samsung

55型有機ELテレビを複数台並べて展示していた

 テレビ製品は、現地時間30日に行なわれたプレスカンファレンスでも注目された55型有機EL「ES9500」や、75型液晶テレビ「ES9000」などを展示。有機ELの価格は未定だが、75型液晶の価格は8,000ユーロの見込み。

 また、有機ELテレビを使った「Multi View」のコーナーも用意。2人で1台のテレビを使って対戦ゲームなどをするときに、左右にそれぞれ違う映像を見せて、プレーヤー本人の映像だけが見えるようにするもの。アクティブシャッター方式の3Dメガネを使って、高速で左右の人向けの映像を交互に表示することで実現している。映像だけでなく、音声も2人で違ったものを聴けるという。


鮮やかな色のデモ映像で発色の豊かさをアピールしていた70型の4Kテレビ試作機も参考展示されていたMulti Viewを使って左右で違う映像を観ているところ



GALAXY Camera

 そのほか、Android搭載デジタルカメラ「GALAXY Camera」の体験コーナーが人気。5.5型有機EL搭載スマートフォン「GALAXY Note II」のコーナーでは、大画面やスタイラスのS penを活用したアプリを試せる端末が多く用意されていた。

 GALAXY Cameraは、1/2.3型、有効1,630万画素の裏面照射型CMOSセンサーを搭載。21倍の光学ズームを採用。Android 4.1を搭載し、スマートフォンのようにアプリを使えることが特徴。4.8型HD液晶ディスプレイを備える。

 会場で試したところ、1,920×1,080ドット/30pのフルHD動画撮影も可能だった。静止画撮影では、マニュアルモードでの露出/シャッタースピード設定も行なえる。カメラレンズのようなGUIが表示され、レンズのマニュアルリングを回すような感覚で設定できた。

4.8型液晶を装備縦にして持ったところ。スマートフォンのように見えるウィジェットのような画面。左下にあるのがカメラアプリ
カラーは4色展開タッチ操作でフォーカスできるマニュアル操作画面。カメラレンズのような表示が現れる
天面側面フラッシュをポップアップさせたところ

 プレスカンファレンスでも発表された「ATIVsmartPC」の実機も多数用意。11.6型のフルHD液晶と256GBのSSDを備え、タブレットのようなタッチ操作やS Penでの手書き入力などが可能。10点マルチタッチに対応し、タブレットのように操作できるほか、キーボードを開いてノートPCのようにも使える。

GALAXY Note IIの展示。S Penを使った様々なアプリが紹介されているATIVsmartPCのタッチアンドトライコーナーBluetoothやAirPlayに対応したオーディオ製品も展示


■ LG

年内に発売予定の84型4Kテレビ

 IFA開幕前に発表した84型4Kテレビを「UD(Ultra Definition) resolution」として出展。また、白色LEDを使った「WRGB」技術で色再現性を向上させたという有機ELテレビを多数展示している。いずれも年内の発売を予定しており、欧州での価格は84型4K液晶が15,000~20,000ユーロ、55型有機ELが8,000ユーロの予定。

 また、北米で販売中のGoogle TV対応モデル「55G2」を展示。欧州でも2013年上期に発売予定としている。そのほか、ノートPCと無線LAN接続してPCの映像をテレビに出力するインテル「WiDi」技術を同社テレビ「55LM9600」などを使って、「SmartShare」の一例として紹介している。

 既報の通り、LGは「Smart TV Alliance」を立ち上げており、ボードメンバーにはLGのほか東芝や、PhilipsブランドのTP Visionが名を連ねている。同アライアンスの紹介コーナーでは、HTML5を使ったWebアプリを、複数メーカーで使えることなどをアピールしている。

55型有機ELテレビWRGB技術の説明4mmという薄さをアピール。比較に使われているのはiPhne 4/4Sの筐体だった
Google TV対応モデル「55G2」WiDi技術を使ったワイヤレス伝送デモSmart TV Allianceのコーナー

 ディスプレイのコーナーでは、アスペクト比21:9で2,560×1,080ドットのIPS液晶を採用した「EA93」や、27型IPSで2,560×1,440ドットの「EA83」などを展示。いずれもプロフェッショナルの用途を想定している。

21:9液晶の「EA93」27型IPSで2,560×1,440ドットの「EA83」「パーソナルスマートTV」という27型IPS液晶の「TM92」

 シアターコーナーでは、9.1chスピーカー構成で3Dサラウンドを実現するという「BH9520TW」や、iPhone/iPod/iPadクレードルを備えたバースピーカー型でBlu-ray 3D再生にも対応した「BB5521A」などを展示している。

9.1chシアターの「BH9520TW」BB5521A中央にスロットインBlu-rayドライブを装備


(2012年 9月 5日)

[AV Watch編集部 中林暁]