サイバーリンク、4K/Windows 8対応の「PowerDirector 11」

-音声編集/色調整ソフト付き「Ultimate Suite」など


パッケージ。左からUltra、Ultimate、Ultimate Suite

 サイバーリンクは、ビデオ編集ソフトの最新バージョン「PowerDirector 11」を9月19日より順次発売する。

 スタンダード版の「Ultra」(ダウンロード通常版11,800円)のほか、22種類のNewBlueFXエフェクトや、3つのテンプレートパックを搭載した上位版「Ultimate」(同16,800円)、Ultimateに動画の色彩調整ソフト「Color Director」や音声編集ソフト「AudioDirector」も加えた最上位版「Ultimate Suite」(同23,800円)などをラインナップ。なお、ColorDirector/AudioDirectorの単品販売も行なう。また、ダウンロード販売のみのエントリー版「Deluxe」(同9,200円)も用意する。

 対応OSは、Windows XP/Vista/7に加え、次世代OSのWindows 8も対応済みとしている。さらに、PowerDirector登録ユーザーは、Windows 8のリリース後に予定されているサイバーリンクの専用アプリ「PowerDirector Mobile」(仮称)を無料で利用可能になるという。

ダウンロード版
製品名発売日価格
PowerDirector 11 Ultimate Suite9月19日23,800円
PowerDirector 11 Ultimate Suite
アップグレード版
19,800円
PowerDirector 11 Ultimate16,800円
PowerDirector 11 Ultimate アップグレード版9,800円
PowerDirector 11 Ultra11,800円
PowerDirector 11 Ultra アップグレード版8,800円
PowerDirector 11 Deluxe9,200円
AudioDirector 1111,800円
ColorDirector 1111,800円
パッケージ版
製品名発売日価格
PowerDirector 11 Ultimate Suite10月5日26,800円
PowerDirector 11 Ultimate Suite
アップグレード版
18,800円
PowerDirector 11 Ultimate19,800円
PowerDirector 11 Ultimate 特別優待版12,800円
PowerDirector 11 Ultra14,800円
PowerDirector 11 Ultra ガイドブック付16,800円
PowerDirector 11 Ultra 特別優待版9,800円
PowerDirector 11 Ultra 特別優待版 ガイドブック付11,800円


■ 4K対応など、プロ向け機能を充実

新機能の「コンテンツ・アウェア編集」画面

 新機能として、長時間のビデオ素材を効率的に編集できるという「コンテンツ・アウェア編集」に対応。映像データ内のシーンを自動分析して、重要な映像シーン(人物、被写体の動き、カメラパン、ズーム)を自動抽出するほか、調整が必要な手ブレや暗い映像も抽出してTrueTheaterでまとめて補正可能。抽出したシーンは1クリックでタイムラインに取り込める。

 また、フルHDの4倍の解像度となる4K/2K映像の入力と編集、出力にも対応。コンシューマ価格帯のビデオ編集ソフトで初めての対応だという。AVCHD 2.0規格もサポートし、1080/60pのほか、ビデオ編集ソフトで初というProgressive 3D形式にも対応した。MKVファイルのマルチサウンドストリーム形式(DTS 5.1ch/ドルビーデジタル5.1ch)もサポートしている。

 ネイティブ3Dビデオ/静止画の取り込みに加え、2D-3D変換機能も搭載。編集作業は3Dでプレビューし、タイトル/エフェクト/メニューのすべてに3D効果を加えられる。出力も各種3Dファイルやディスク形式に対応している。

 64bit OS対応の高速レンダリングエンジン「TrueVelocity 3」は、新たにマルチGPGPUをサポート。オンボードと外付けGPUのハードウェアアクセラレーションパワーを同時に分散して使用し、ハイビジョンビデオのレンダリングにおいて前バージョンと比べ最大38%の高速化を実現したという。

 タイトルやメニュー、PinP(子画面表示)など、スタイルやテンプレートの作成/編集機能「デザインスタジオ」のUIも改善。フルスクリーンの編集ウィンドウや視覚的なタイムラインにより、使いやすく正確な作業が行なえるという。他にも編集画面のUIで50カ所以上の改善を行なっている。

バージョンごとの機能差

 Ultimate/Ultimate Suite版には、「クリエイティブパック」として、メニューテンプレート、タイトル、エフェクトを含む3種の CyberLinkデザインパック(追加テンプレート)と、プロ向けのエフェクトプラグイン「NewBlueFX」を搭載する。

 さらに、Ultimate Suiteには動画色彩調整の「ColorDirector」と音響編集の「AudioDirector」も同梱。ColorDirectorは映像の色調/色彩調整に特化したソフトで、より高度な色調調整が可能。動くオブジェクトに対する部分的な色彩の編集も行なえる。AudioDirectorはマルチトラック対応の音響編集ソフト。ミキシングや効果音の挿入、ノイズの除去などが行なえる。スペクトラム波形表示による編集にも対応し、iZotope製のノイズ除去エンジンも搭載。これらのソフトは、PowerDirectorとシームレスに連携するという。

PowerDirectorのほか、PhotoDirector4も発表された
 入力対応フォーマットは、3D動画がMVC(M2T)、サイドバイサイド、トップアンドボトム、デュアルストリームAVI。2DはFLV(H.264)、MKV (multiple audio streams) 、3GPP2、AVCHD(M2T)、AVI、DAT、 DivX、DV-AVI、DVR-MS、MPEG-2 HDなど。音声はWAV/MP3/WMA/AAC(M4A)/OGG。静止画はJPS/MPO/RAW/GIF/BMP/JPEG/TIF/PNG。出力対応デバイスは、iPad/iPhoneやiPod touch/nano/classic、Android、Blackberry、PSP、PS3、XBox、Zuneなど。

 出力は、3DのMVC/サイドバイサイド/アナグリフに対応。2DではAVCHD、MPEG-2 HD、WMV-HD、MPEG-1/2/4、MPEG-4 AVC、WMV、DV-AVI、QuickTime、3GPP2などに対応。



(2012年 9月 20日)

[AV Watch編集部 中林暁]