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記録型BDの世界需要は'15年に2億9,900万枚。JRIA予測

国内が8割超。記録型DVD/CDは20%前後の減少が続く

 日本記録メディア工業会(JRIA)は14日、Blu-ray DiscやDVD、ビデオテープなどの記録メディアの世界需要予測を発表した。2015年度まで3年間の中期予測をまとめたもので、2012年度の推定実績に基づいて算出。この結果を受けて「記録型BDは堅調な需要の推移が見込めるが、記録メディア全体の需要規模は縮小が続く」とした。

 対象となる記録メディアは、BD-R、BD-RE、DVD±R、DVD±RW、CD-R/RW、オーディオテープ、録音用MD、ビデオテープ、ムービーテープ(ミニDVカセット)。小型メモリーカードについては、SDメモリーカードの寡占化を受けて予測を中止した。

BDは'15年度に2億9,900万枚。国内が8割超

 記録型BDの'13年度の世界需要は2億6,000万枚で前年度比13%増、'15年度は同6%増の2億9,900万枚と堅調な伸びを予測。'13年度の国内需要は2億2,900万枚(同8%増)で、世界の約88%を占めており、海外市場では依然として関心は低いままだと見ている。

 タイプ別にみると、'13年度の追記型BDは1億3,300万枚で構成比58%、書換型BDが9,600万枚で構成比42%、'15年度は追記型BDが1億4,300万枚(構成比60%)、書換型BDが9,700万枚(同40%)と予測。JRIAは、地デジ移行やBDレコーダの普及、今後の4K/8K放送開始などを受けた、新たな需要の高まりに期待を寄せている。

【記録型BDの世界需要】
2012年度
推定実績
2013年度予測2014年度予測2015年度予測
日本212(117%)229(108%)236(103%)240(102%)
その他地域19(158%)31(163%)46(148%)59(128%)
世界合計231(120%)260(113%)282(108%)299(106%)

単位:百万枚、()内は前年比

【BDタイプ別国内需要】
2012年度
推定実績
2013年度予測2014年度予測2015年度予測
BD-R120(120%)133(111%)139(105%)143(103%)
BD-RE92(114%)96(104%)97(101%)97(100%)

単位:百万枚、()内は前年比

 記録型DVDや、CD-R/RWについては引き続き減少が続くと予測。'13年度の追記型DVDは前年度比17%減の25億100万枚、書換型DVDは20%減の1億4,400万枚で、2014年度以降は追記型DVD合計で20%前後の需要減少を見込む。国内における録画用DVD/データ用DVDの予測については、'13年度の録画用DVDが15%減の3億9,900万枚、データ用DVDが16%減の2億4,500万枚で、構成比は録画用が62%、データ用が38%。

 録音用CD-Rは19%減の8,200万枚、CD-RW(データ用/録音用含む)は前年度比25%減の3,900万枚。'14年度以降も同20%前後の需要減を見込んでいる。

 ビデオテープ(フルカセット)は'13年度が前年度比46%減の700万巻、'15年度が25%減の300万巻。オーディオカセットテープは、'13年度が32%減の3,200万巻、'15年度が27%減の1,600万巻。録音用MDは'13年度が36%減の700万枚、'15年度が50%減の200万枚と見ている。

(中林暁)