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ルネサス、B-CASカード無しの地デジ受信に対応した車載用ミドルウェア

 ルネサス エレクトロニクスは、車載向けSoC(System on a chip)対応のデジタルテレビ放送受信用ミドルウェアとして、B-CASカードを用いない新しいコンテンツ保護方式に対応した製品を開発。4月より提供を開始する。

 ISDB-T方式の地上デジタルフルセグ放送受信において、現在のB-CASカードを使った限定受信方式に加え、B-CASカードを利用せずにソフトウェアを使った「コンテンツ権利保護専用方式」(ARIB Association of Radio Industries and Business 標準規格STD-B25第3部)が規格化されたことを受けて開発されたもの。新方式は2013年4月からの本格運用が予定されており、利便性の向上やシステムコストの低減が見込まれる。

 開発されたミドルウェアは、B-CASカード使用の従来方式とカード不要のコンテンツ権利保護専用方式の両方に対応。また、車体の揺れなどの移動体特有の視聴環境にも対応し、弱電界での受信性能を強化。移動体の中でも安定した電波環境でカーナビなどのシステムを使用できるとしている。

 この製品に加え、同社はブラジルにおける地デジ放送ISDB-TB(Integrated Service Digital Broadcasting-Terrestrial Brazil)のワンセグに対応した受信用ミドルウェアも開発。同じく4月より提供を開始する。

(中林暁)