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キヤノン、ハイレンズシフト機構搭載の短焦点LCOSプロジェクタ

WUX400ST

 キヤノンは、ビジネス向けプロジェクタ「パワープロジェクター」シリーズ新モデルとして、上方に画面をシフトして投写できるハイレンズシフト機構を搭載した短焦点プロジェクタ「WUX400ST」と「WX450ST」の2機種を5月下旬に発売する。価格はどちらもオープンプライスで、店頭予想価格は各70万円前後。

 独自開発のハイレンズシフト機構を搭載し、WUX400STは画面領域の約75%上方へ、WX450STは約77%上方へ画面をシフトすることが可能。これにより、プロジェクタをテーブル下などに設置して投写ができるため、スペースの活用や排熱の回避に有効としている。100型の投写距離はWUX400STが1.2m、WX450STが1.23m。投写サイズはいずれも30~300型で、投写距離はWUX400STが0.35~3.64m、WX450が0.36~3.73m。

ハイレンズシフト機構のイメージ
テーブル下に設置可能

 素子は独自開発のLCOS(反射型液晶)を採用し、パネル解像度は「WUX400ST」が1,920×1,200ドット、「WX450」が1,440×900ドット。LCOSの採用により、映像の網目のような格子感を抑え、滑らかな画像を投写できるという。輝度はWUX400STが4,000ルーメンで、WX450STが4,500ルーメン。コントラスト比はいずれも2,000:1。

 独自の映像エンジンを搭載し、画像の4隅のゆがみを個別に調整できる「4点キーストーン補正」が可能。また、被写界深度の深いレンズを使うことで、斜めから投写する場合でも、画面形状の歪みを正しく補正、画面全域で鮮明な投写ができるとする。

 PCからLANケーブルを介して映像を受け取り、投写する「ネットワークマルチプロジェクション」機能を搭載。離れた場所からネットワークを介してパソコンの映像を投写できる「ミーティングモード」、授業などで教員が最大10台までのパソコン画面を選択して投写する「クラスルームモード」、同じ映像を複数のプロジェクタに配信する「ブロードキャストモード」が利用できる。

スタック設置のイメージ

 通常設置や天吊りに加え、別売のオプション脚を使用し、2台を重ね合わせることで画面の輝度を2倍に上げる「スタック設置」が可能。複数のプロジェクタの映像をつなぎ合わせて投写する「エッジブレンディング」機能も搭載する。

 入力端子はDVI-I、HDMI、アナログRGB(ミニD Sub15ピン)、ステレオミニ音声×2を搭載。USB端子も備える。ステレオミニの音声出力と、5Wのモノラルスピーカーも備えている。消費電力はWUX400STが365W/295W(最大/エコ)、WX450STが355W/285W(同)。待機時はいずれも0.6W/0.2W(ネットワーク機能オン/オフ時)。外形寸法と重量は共通で、337×415×134mm(幅×奥行き×高さ)、約6.3kg。

(一條徹)