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BURSON AUDIO、クラス最大級出力のA級ヘッドフォンアンプ「Soloist SL」
(2014/12/12 12:00)
アユートは、オーストラリア・BURSON AUDIO(バーソン・オーディオ)のヘッドフォンアンプ「Soloist SL」を、12月19日に発売する。価格はオープンプライスで、直販価格は65,880円(税込)。
また、ハイレゾポータブルプレーヤー、Astell&Kern AKシリーズのようなステレオミニ出力を備えた機器と、Soloist SLのようなRCA入力を備えたコンポの接続に利用できる、ORBの変換ケーブルも12月19日に発売する。アユートの直販サイトでの販売となり、50cmの「ORB-50CM-RCA」が16,800円(税込み)、100cmの「ORB-100CM-RCA」が18,800円(同)。
BURSON AUDIO Soloist SL
BURSON AUDIOは、オーストラリアのメルボルンに拠点を置くオーディオブランド。2ch製品の、ヘッドフォンアンプやデスクトップオーディオに注力している。
「Soloist SL」も、外形寸法140×210×80mm(幅×奥行き×高さ)という小型サイズに、クラス最大級という定格出力2W×2ch(16Ω)のアンプを搭載しているのが特徴。平面駆動型も含め、ハイインピーダンスなヘッドフォンにも対応可能。新設計のVOS(Variable Output Stage)機構を備え、ヘッドフォンが必要とする出力レベルに併せて、最適にドライブできるという。推奨するヘッドフォンのインピーダンスは16~600Ω。
純A級アンプを採用。放熱のために、2mm厚のアルミニウムに折り曲げ加工を施し、筐体自体がヒートシンクとして効率的に放熱できるような設計を採用。筐体にはヘアライン加工、ボリューム部には鏡面加工を施している。
電源部には、駆動電力を恒常的に引き出し、ピーク時と同等に昇圧するために25VAデザインのトランスを採用。ノイズフィルタリングネットワークの周辺に、多数のフィルタステージを2段階構成で備える事で、クリーンで安定した電力供給を可能にするという。
入力はアナログRCA×2系統で、端子は金メッキ仕上げ。出力は、標準ヘッドフォン端子を1系統装備。SN比は96dB。消費電力は約20W。
ORBのケーブル
3.5mmのステレオミニプラグ - RCAプラグ×2の変換ケーブル。導体には、純国産高純度銅線を使用。信号伝達における抵抗を排除し、 クリアな音質を実現したという。
製作はORBの自社工場で行ない、厳しい品質管理の下で職人が半田付け。内部、外部シースは柔軟性と低ノイズに寄与しており、「セッティング時に扱いやすいだけでなく、RCA端子に負担の少ない音質とユーザビリティーを高い次元で融合した」とする。
コレクトチャック式のRCA端子と、ステレオミニプラグには、服飾品や宝飾品に使われるシルバーグレーの鍍金を国内で施し、アウターネットも国産品を使用している。
音を聴いてみる
シンプルな仕様のヘッドフォンアンプ。デザインもシンプルだが、ヘアライン仕上げの筐体を持ち上げるとズシリと重みがあり、高級感がある。大型ボリュームノブの動きも滑らかで、ピュアオーディオライクなヘッドフォンアンプだ。
ハイレゾプレーヤーのAK240とライン出力で接続。ORBのケーブルを使っている。
ハイレゾ楽曲の「イーグルス/ホテルカリフォルニア」を再生する。一聴してわかるのは、電源部がしっかりとしたアンプならではの、腰の座ったドッシリとした安定感のある低域。駆動力の高さを伺わせる。
ボリュームを増減させながら聴きすすめると、キレの良さ、反応の良さに驚く。ユニットをキッチリ駆動できている証拠に、音がバッと出て、スッと消えるスピードが早く、トランジェントが良い。そのため、もったりとした印象は無く、現代的でハイレゾ楽曲にもマッチする細かな描写力が備わっている。
同時に、高域にはA級動作のアナログアンプらしい艶やかさも漂い、「Suara/ sakura」のような女性ボーカルも瑞々しく聴ける。今回は同じアユートが取り扱うAK240と組み合わせて聴いたが、昨今のポータブルプレーヤーは据え置きとしても使える音のクオリティを持っているため、こういう使い方も十分アリだと感じる。ただ、横幅に対して奥行きはあるので机のサイズには注意が必要。いずれにせよ、小型ながら実力派のアンプになっている。