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Sound Warrior、クロックジェネレータ「SWD-CL10」に高精度OCXOを追加する有償サービス
(2015/7/10 12:54)
城下工業は、Sound Warriorブランドの小型コンポ「SW Desktop-Audio」のクロックジェネレータ「SWD-CL10」を、より高精度なクロックを供給可能にする有償オプションを開始する。費用は32,400円(税込)。
SWD-CL10(約6万円)のユーザー向けに実施するもので、標準で搭載しているTCXO(温度補償水晶発振器:0.28ppm)よりも更に高精度な、OCXO(恒温槽付高精度水晶発振器:0.01ppm)を追加で実装する。実装後は、TCXOとOCXOの切り替えが可能で、音の違いを楽しめる。
なお、SWD-CL10は基本機能として、外部からワードクロックを4個のBNCコネクタに分配する分配器機能も装備しており、さらに正確な同期出力にも対応できる。
OCXOの追加を希望するユーザーは、製品に同梱されている申込書に必要事項を記入し、メールかFAXで申込を行なう。7月以前に購入した商品に、申込書は同梱されていないので、その場合はSound WarriorのWebページから申込書のPDFをダウンロードできる。詳細はSound Warriorのページを参照のこと。
費用の32,400円(税込)には、OCXOを含む部品代、改修作業費、ソフトセッティング・検査・梱包費、往復配送料が含まれている(代引き手数料込みの場合は33,048円/税込)。納期は本体がメーカー到着後、約2週間が目安。ただし、7月10日~9月下旬までに申込をすると、10月上旬からの順次発送となる。
音はどう変化するのか
CDトランスポート「SWD-CT10」、USB DAC「SWD-DA10」と組み合わせ、「SWD-CL10」のTCXOとOCXOを聴き比べてみた。
まず、SWD-CL10からクロックを供給しない状態と、標準のTCXOを使ったクロック供給を聴き比べると、音場がグッと拡大する。音像と音像の間の空間がより明確になり、奥行き方向にも空間が広がったのがハッキリとわかる。音自体も伸びやかになり、レンジが拡大したような印象も受ける。気付かなかった“見えない箱”が取り払われたような開放感だ。
この状態で、クロックをOCXOに切り替えると、音場の空間そのもののノイズ感が減り、静かになる。空間がさらに広がり、そこにスッと出てくる音の輪郭が細く、細かくなる。アコースティックベースやバイオリンの描写で違いが顕著で、弦の震える様子や、響きの質感がOCXOではより微細に描かれる印象だ。もともとSW Desktop-Audioは、色付けの少ないクリアなサウンドだが、そこにピュアオーディオらしい生々しさ、質感のグラデーションの豊富さがプラスされた印象だ。