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ソニー、距離画像センサー技術のSoftkineticを買収。撮像以外の用途拡大へ

 ソニーは、イメージセンサーを用いて対象物までの距離を測るTime of Flight(ToF)方式の距離画像センサー技術と、関連システム/ソフトウェアを持つベルギーのSoftkinetic Systems(ソフトキネティックシステムズ)を買収したと発表した。これによりソフトキネティックシステムズはソニーの完全子会社となる。

 ToF方式は、光源から出された光が対象物で反射し、センサーに届くまでの光の飛行時間(遅れ時間)を検出することで対象物までの距離が得られる距離測定の方式の一つ。「ToF方式距離画像センサー」は、ToF方式で測距する画素をセンサー上に二次元で配列し、とらえた画像から対象物までの距離イメージを得られる。

 ソフトキネティックシステムズの技術をソニーのイメージセンサー技術へ応用することで、ソニーは、イメージセンサーを撮像して記録する用途だけでなく幅広い情報をセンシングするためのセンサーとして活用することをを目指し、新しい距離画像センサーの開発を進める。

 また、ソフトキネティックシステムズの持つToF方式距離画像センサー技術の関連システムとソフトウェアを活用した次世代の距離画像センサーソリューションも提供する予定。

 ソフトキネティックシステムズの拠点はベルギーのブリュッセルと米国カリフォルニアのサニーベール。ToF方式距離画像センサーの開発やライセンス、距離画像信号処理やジェスチャー認識などの距離画像活用ソフトウェアの開発/ライセンス、ToF方式距離画像センサーモジュールの開発、レファレンスデザインの提供などを行なっている。従業員数は77名。

(中林暁)