小寺信良の週刊 Electric Zooma!

第622回

“Zooma!:ズームレンズ、ズームすること、ズームする人、ズズーンの造語”

スポーツ向けイヤフォンを一気に試す

マラソンブームで活性化。ボーズ/ソニーら7製品

ようやく日本にもスポーツイヤフォンブーム到来?

 筆者がギックリ腰対策のためにジョギングを始めて、およそ8年になる。最初は距離を測定する方法などなく、ただ近所の河原を何となく走ってただけなのだが、2006年に「Nike+iPod スポーツキット」が発売されて、距離の測定が可能になった。いつものコースだと、一日にだいたい7kmぐらい走っていることがわかった。以降、引っ越しもして走るコースも変わったのだが、だいたい6〜7kmという距離感は維持している。

 同時にクラウドにも走行距離が積算されるようになったわけだが、先日その通算距離が3,000kmを突破した。3,000kmというと、だいたい日本列島の長さ(鹿児島以南の島は除く)と同じぐらいである。およそ7年かけて日本列島を走りきったわけで、我ながらまったくご苦労なことである。

積算ランニングが3,000kmを突破

 さてこれだけの距離と年数を走り続けていると、使ったイヤフォン、というよりも“壊したイヤフォン”は、ちょっと人前では言えない数に上る。スポーツタイプのイヤフォンは、米国ではかなりのバリエーションが出ているが、以前は日本でほとんど市販されておらず、ソニーがたまーに思い出したようにちょろっと出してみるだけ、といった状況が続いていた。

 結構ジョギング用のイヤフォンには苦労してきたのだが、うれしいことに最近は日本国内でもスポーツを意識したモデルが各メーカーから潤沢に発売されるようになった。そこで今回は趣味と実益を兼ねて、オジサンランナーの視点で気になっているスポーツ用モデルを試してみることにした。

 今回テストしたプレーヤーはすべてiPhoneで、標準音楽プレーヤー「ミュージック」を使用している。また音質評価は静止状態とランニングしながらの2回行ない、全体の印象を記していくことにする。フィット感は、各製品を装着しておよそ1kmを走っての印象である。たった1kmかよと思われるかもしれないが、全部で7製品あるので、まあそれぐらいで勘弁していただきたい。

Bose SIE2i sport headphones(15,750円)

SIE2iの新色、ブルー

 実はBoseのIE(In Ear)タイプは、スポーツ向けではない初代IEとIE2を以前からジョギングによく使ってきた。ポイントは、独特な形状のシリコン製イヤーピースが耳にピッタリフィットして、まったく落ちないのである。ただ、ケーブルの弱さが問題で、初代は断線で廃棄、IE2は断線後、一度修理交換して、またもや断線しそうな感じになってきているので、使用を中止している。いや、日常使ってるぶんには別に弱くはないのだが、ジョギングはそれほど条件が違うという事である。

 そのBoseから昨年スポーツモデル「Bose SIE2 sport headphones」がリリースされ、今年6月からは新色のブルーが追加された。今回はそのブルーをお借りしている。

 独特のイヤーピースはIE2のものと全く同じで、ぴったり耳にくっつくので、これだけでまず落ちる事はない。断線しやすいコネクタとケーブルの境目のところは、通常よりも柔らかい素材で長めにカバーされている。コントローラ部分は最初からY字型にケーブルを出すことで、これも断線対策されているということだろう。

独特のシリコン製イヤピース
コントローラ部からはY字にケーブルが出ている

 ただ、コントローラからケーブルが出る部分は特になんのプロテクションもされていないので、もし切れるならここからだろう。もう長いこと断線慣れしていると、だいたい見ただけでどこかヤバイかわかるんである。

 SIE2iは防滴構造になっているため、筐体の穴を覆うウインドスクリーンの材質が違うが、音の傾向は手持ちのIE2とほとんど変わらない。Bose IEシリーズのメリットは、元々低域が強調されるタイプの音なので、耳に軽く差し込んでいる状態でも音のバランスが取れることである。また周囲の音を拾いやすいので、交差点を渡るときなどに安全性が高いこともメリットの一つだ。

 価格は直販サイトで15,750円と、IE2(直販9,870円)より若干高い。ただSIE2iにはReebokとのコラボレーションによるアームバンドが付属している。スマートフォンをこれに入れて、腕に巻いて走るというわけだ。

防滴仕様のウインドスクリーンになっているが、音質はほとんど変わらず
Reebokのアームバンドが付属

 ケーブルを出すために4隅に穴があり、裏側には鍵や小銭を入れておけるポケットもある。裏側のベルクロ部分にはイヤホンを束ねて挟んでおけるなど、なかなか便利だ。こういうものも別に買うと2,000〜3,000円するので、これが付いていると思えば、IE2とそれほど価格差は感じない。

ケーブルを出す穴は四隅にある
ベルクロ部にイヤホンを留めておける

ソニーMDR-AS400EX(3,675円)

カナル型スポーツタイプ、MDR-AS400EX

 同じくワイヤード型として、ソニーの「MDR-AS400EX」も試してみよう。今年2月に発売されたカナル型(耳栓型)スポーツタイプとしては上位モデルで、価格は3,675円。iPhone対応リモコンが付いた「MDR-AS400IP」が4,935円となっている。

 iPhoneで使うならAS400IPのほうが便利だが、こちらはカラーバリエーションが白と黒しかない。一方AS400EXは5色のカラーバリエーションがある。

ドライバは9mmと小さめ

 ソニーのカナル型をベースに防滴仕様としているが、音質的にもソニーのカナル型で典型的な、パリッと張りのある明るい音で、今回テストした中では一番高音の伸びを感じさせるモデルだった。イヤピースもサイズと高さ違いで4種類が付属しており、自分の耳に合わせて細かい調整ができるのもポイントだ。ユニットはネオジウムマグネット搭載9mm径ドライバを採用している。

 特徴的なのは、ケーブルをグルッと耳にかけることが前提のデザインとなっているところだ。装着したあとケーブルを引っぱれば、輪っかの部分がきゅっと締まって耳にぴったり巻き付く。

耳に巻き付けてから……
ケーブルを引っぱると締まる構造

 ケーブルは1.2mあり、スポーツモデルとしてはかなり長い。ケーブルの外皮は細かい縦方向の溝があり、これが表面の摩擦を抑えてケーブルを絡みにくくする仕掛けだ。

 ケーブルの長さ調節用に、2つのパーツをドッキングさせて使うケーブルクリップが付属する。ただこのケーブルクリップが、かなりゴツい。たかだかケーブルを短くするのにこれだけの機構が必要か? という疑問が生じる。不意にケーブルが引っぱられたときも、簡単に巻き付き構造からケーブルが外れないので、断線のリスクは結構高いのではないだろうか。

独特のケーブルクリップが付属
ケーブルを留めるのにも結構な手間

 さらにいえば、クリップ部分が洗濯バサミ的なバネ構造ではなく、レバーを持ち上げてガッツリ噛ませるタイプなので、走り出してからちょこっと位置を調整したいような場合、とても走りながらでは付け直せない。

 また構造として、左右に分かれている部分のケーブルが、45cmぐらいある。ここまで長いと、Y字型の分岐部分がヘソぐらいまで来る。つまりそこより上にはケーブルの巻き取りクリップは付けられないので、ケーブルが余りまくる。普通は胸元ぐらいでクリップで留めないと、走ってる時にジャマなので、どう考えても長すぎである。

 またこのモデルだけ、ランニング時の衝撃ノイズが大きい。イヤホンをした状態で急いで走ったりしたことがある人にはおわかりだと思うが、走るたびにイヤホンがボコボコいうのである。多くの人はこれが普通だろうと思われるかもしれないが、他のモデルでここまで盛大にボコボコいうものはない。

 ソニーのカナル型は、柔らかいシリコン製のピースがフィット感を高めているのだが、ランニング時にはそれが裏目に出た格好だ。他社のイヤピースは、もうちょっと材質が硬いか、音が出てくるパイプ部が太いために、耳の中でガタガタしないのである。

 んーというかこれ、ちょっと付けて走ってみりゃ問題点にはすぐ気がつくと思うのだが……。商品企画とか設計にちゃんと毎日5kmぐらいランニングするような人はいないのだろうか。普通のイヤホンとしてなら全然問題ないのだが、少なくともジョギングには向いてない。

ソニー MDR-AS700BT(オープン/実売1万円前後)

 今回お借りした中で唯一のヘッドフォンタイプがこれだ。Bluetooth 3.0準拠で、防滴仕様となっている。また、最近ソニーが力を入れているNFCにも対応し、対応機器にタッチしただけでペアリングや接続解除などができるというのもウリになっている。

今回唯一のヘッドフォンタイプ「MDR-AS700BT」
NFC対応がポイント

 発売は7月19日で、店頭予想価格は1万円前後。充電時間は約1.5時間で、連続再生時間は最大9時間となっている。まだ発売前の製品なので、最終のファームではない可能性もあるが、iPhoneとのBluetooth接続は問題なく行なう事ができた。

最近あまり見かけなくなったネックバンドタイプ

 以前このようなネックバンドタイプが流行った時期もあったが、最近では珍しいタイプと言える。コーデックはAACとSBCをサポートしており、iPhoneはAACまでサポートするため、相性的にはまずまずといったところだ。8台までのマルチペアリングにも対応しており、スポーツ時だけでなく幅広く使えそうだ。

 右側のエンクロージャの上のほうが電源ボタンとなっており、長押しでペアリングモードに入る。ただペアリング状態を示すためのLEDが小さくて暗いので、晴天の屋外では全然見えなくて苦労した。無線モノはステータスが確認できないと、何が起こってるかさっぱりわからないので困る。

 電源ボタンを短く押すと再生の停止、再開ができる。またボリュームボタンの長押しで曲のスキップができる。ハンズフリー通話にも対応しているが、表面からはマイクの位置はわからない。

LEDは写真中の右下、青いリングの隙間にある
ボリュームボタンの長押しで曲のスキップが可能
メッシュ地のイヤーパッドを採用

 音の傾向は、低音がかなり多めで、全体的にドゥーンと鳴るタイプの、よく言えば柔らかい、悪くいえばぼんやりした低音の出方である。スピーカーが耳穴のセンターにあるときには当然音圧が高いが、いくら耳に引っかかってるとはいえ、走っているとだんだん下にずれてくるので、時々走りながら位置を調整し直す必要がある。

 イヤーパッドはメッシュ張りで通気性は悪くないが、汗を相当吸ったときに、外して洗えるのかどうかが不明である。本体は防滴仕様だから問題ないかもしれないが、これからのシーズンではぐちょぐちょになるレベルで汗が出るので、このイヤーパッドが問題だろう。もっとも、夏場にヘッドホンしてジョギングするというケースはあんまり考えられないので、それほど心配はないかもしれない。

 どちらかというとスポーツ用というより、日常使いで急に夕立に降られても大丈夫、ぐらいの立ち位置の製品なのかもしれない。

デノン EXERCISE FREAK AH-W150(オープン/15,000円前後)

この6月から新色のピンクが追加された「AH-W150」

 昨年10月から販売しているデノンのAH-W150に、この6月から新色のピンクが加わった。店頭予想価格は他のカラーと変わらず、15,000円前後となっている。

 装着スタイルとしては、補聴器型と言えるだろう。バッテリや操作部など必要な部分を耳の後ろにもってきて、イヤフォン部だけを前面に出すという考え方だ。充電時間はおよそ2時間で、連続再生時間は約7時間。イヤフォン部も、普通のカナル型としてはかなり高さがある形状だが、耳に引っ掛ける部分があることで、デザイン的にも違和感がない。

イヤフォン部はかなりの高さがある
装着イメージ

 目を引くボディ部分は大半が樹脂だが、突起のボタン部分だけはぷにぷにしたゴムのような素材になっている。この突起は表面だけではなく裏側にもあるので、表のボタンをぐいぐい押しても痛くない。

ボディ部は硬いが、ボタン部分だけ柔らかい
ボリュームボタンは側面

 ボディ部の材質は硬いが、柔らかかくカーブが付けられており、フィット感はかなりいい。ただ装着が若干難しいと感じた。先にイヤホン部を耳穴に入れて、耳の後ろ側の部分をあとから被せていく感じで装着するといいだろう。イヤホン部の付け根のところが若干伸びるので、そこでフィット感を調整することができる。

イヤホン部の付け根が若干伸びる
ケーブルの真ん中に反射板が取り付けてある

 双方を繋ぐケーブルは首の後ろに回すスタイルだが、中央部に反射板が取り付けてあり、夜間のランニングでも安全性を確保しようという心遣いが見られる。

 こちらもハンズフリー通話に対応しており、左側のボタンが通話ボタンになっている。iPhoneで使用しているときは、通話でなければSiriが起動するので、ランニングしながら「今何時?」とか聞けるわけである。ただ、ランニングしながらでは言葉の認識が甘くなるので、何度も聞き返すと結構恥ずかしい。

 音質は相当低域がドコドコ出るタイプで、最近の低音重視傾向をそのまま取り入れた格好だ。ランニング時にビートの利いた音楽を鳴らすと、気持ちよく走れる。

 付属品として同色のキャリングケースが付属する。イヤホン使用時には代わりにスマートフォンを入れて、付属のカラビナでどこかへ吊るしてもいいだろう。そのほかイヤピースが合計4サイズ付属する。

 なお、デノンでもランニング計測用のアプリ「Denon Sport」を無料で公開しているが、iPhone版は英語版しかないようだ。

本体と同色のキャリングケースが付属
無償で使えるランニングサポートアプリ「Denon Sport」

オーディオテクニカ ATH-BT07(オープン/実売1万円前後)

 昨年11月に発売されたオーディオテクニカのATH-BT07は、Bluetoothの耳掛け型ではあるが、カナル型ではなくインイヤータイプのスポーツモデルだ。充電時間は約3時間で、連続再生時間は約4時間。防水機能はIPX5相当で、水洗いも可能。店頭予想価格は1万円前後となっている。

見た目はかなりカクカクしている「ATH-BT07」
イヤフォン部はインイヤータイプ
装着イメージ

 見た目はかなりカクカクしているが、ボディから出ているアーム部はゴム素材で自由に曲がるので、装着は難しくない。ただアーム部が薄いので、走っていると若干その薄い部分の当たりが硬い感じがする。そもそも丸い耳にカクカクしたものをあてがうこと自体、あまりスポーツっぽい感じがしない。

 コントロール部は右側に集中しており、マルチファンクションボタンとボリュームボタンがある。マルチファンクションボタンを2回押すと曲送り、3回押すと曲戻しという、コントローラとしてはお馴染みのパターンだ。左右を繋ぐケーブルは首の後ろに回し、リングで長さを調整する。

操作は右側に集中
ケーブル長はリングで調整できる

 音質は、きちんとイヤホンが耳に入っていれば、やや中域寄りで、まずまずバランスの取れた音がする。ただ防水仕様のためかイヤホンの周囲にクッション機能がないため、走っているとやや耳から抜けがちの状態になってしまう。そうなると中域しか聞こえてこないので、ややがっかりな音質になってしまう。装着のコンディションで、かなり音質に違いが出るタイプだ。その反面遮音性は低く、周囲の音はよく聞こえるので、ランニング時の安全性は高いと言えるだろう。

 なおこのモデルだけ、充電端子がmicro USB端子ではなく、独自形状となっている。専用の充電ケーブルが付属するわけだが、充電に3時間かかる割に、これを忘れると出先で充電できなくなるというのは、一つの弱点になるだろう。

JayBird Freedom Sprint(オープン/直販14,800円)

 フォーカルポイントが5月から販売を開始した米JayBirdのBluetoothイヤフォンのうち、低価格の方がFreedom Sprintだ。直販価格は14,800円。充電時間は約2時間で、連続4.5時間の再生が可能。

JayBird Freedom Sprint
サイズ的にはヘッドセット2個分程度

 JayBirdというメーカーは聞いたことがないが、公式サイトを見るとまだ製品が3つしかないので、どうもスポーツ向けオーディオを扱うベンチャーのようである。セキュアフィットと呼ばれる固定用の角が特徴となっているが、同様の仕組みを持つ製品はすでに他社からも多く発売されている。

 イヤフォン部にコントローラやバッテリが直付けされているようなスタイルで、一般的なBluetoothヘッドセットが2つ繋がったような格好だ。左右を繋ぐケーブルはフラットケーブルになっている。ケーブルの長さを調整する機構は何もない。

 3サイズのイヤーピースと、同じく3サイズのセキュアフィットが付属、さらに脱落防止の補強として、イヤーフックも付属している。本体重量は10gとあるが、実際にキッチン秤で測ってみると、全部のアクセサリを着けた状態で17gあった。次にご紹介するBlueBuds Xは15gだったので、これが最軽量というわけでもないようだ。

 コントロール部は右側に集中しており、マルチファンクションボタンとボリュームボタンがある。左側には何もない。マルチファンクションボタンは、音楽の再生と停止、長押しでSiriが起動、2回押すとリダイアルとなる。曲送りと曲戻しは、ボリュームボタンの長押しというスタイルだ。

イヤーピースは3サイズが付属
ボタン類は結構小さい

 ステータスLEDは右側の本体裏側、イヤホンとの付け根の付近にあり、確認しづらい。なんでこんな場所に、といいたくなる位置である。

 音質は、全体的に低音に寄りすぎており、中域にクセのある音だ。フィット感はよく、ランニング中に抜けることはなかった。気軽に楽しむには良い、と言いたいところだが、同じ価格帯でデノンのAH-W150があるので、悩むところである。

JayBird BlueBuds X(オープン/直販18,800円)

 2モデルあるJayBirdの高い方が、「BlueBuds X」だ。直販価格は18,800円で、他のモデルよりも頭一つ抜けている。最大の特徴はそのサイズで、いわゆるボディ部のような部分が無く、バッテリを含めすべてイヤホン部の中に入っている。充電は約2.5時間で、連続再生は8時間。

ほぼケーブルだけ? JayBird BlueBuds X
イヤフォン部にバッテリなどが入っている

 こちらも3サイズのイヤピースとセキュアフィットが付属しているが、イヤーフックは付属しない。

 コントロール部は右寄りのケーブルの途中にあり、マルチファンクションボタンとボリュームボタンがある。ボタン操作はFreedom Sprintと同じだ。充電用のmicro USBコネクタは、イヤホン右側のお尻のところをパカッと開ける。

セキュアフィットを取り付けたところ
コントロール部はケーブルの途中にある
充電用端子はイヤフォン部のお尻のところにある
ケーブル調整用の留め具が付属

 ステータスLEDがないが、その代わり女性の声で「Power On」とか「Headphone is conected」とかしゃべってステータスを教えてくれる。

 左右を繋ぐケーブルはフラットタイプで、長さ調整用の小さな留め具が2つ付属する。ケーブルは首の後ろに回すが、操作部は耳の下あたりにぶら下がることになる。

 音質は、今回テストした中では最高と言っていいだろう。スポーツモデルは低域寄りなど個性的な音がするものが多いが、このモデルはかなり音楽的なバランスが良く、一般使いでも十分な音質だ。遮音性も高く、目立つルックスでもないので、普通の通勤とかに使っても全然OKだろう。

 ただランニング時は、普通サイズのイヤーピースでは抜けやすかった。他のモデルでは普通サイズで抜けなかったのだが、本機は音が通るパイプ部が太く、そのぶんイヤーピースに遊び部分があまりないので、落ちやすいのかもしれない。1段太めのイヤーピースを使用することで解決した。

総論

 これまでは仕方なく、ランニング時に普通のイヤホンを使っていたのだが、いろいろと問題があった。

 一番多いのは、断線である。ケーブルの重さで常時下向きに引っぱられるため、イヤホンの根元のところがよく断線した。また風が吹いてケーブルが流されると、それが腕に引っかかってちぎってしまうという事もあった。たかだか走るだけとはいっても、屋外では予想外の事が起きるのである。

 次に多かったのは、汗が内部に入って壊れるというものだ。普通の用途では防水機能などは必要ないため、まず汗への対策はされていない。さすがに音が鳴らなくなるというものは殆ど無かったが、左右のバランスが変になるものもあった。また汚れても洗えないので、衛生上の問題で廃棄したものもあった。

 今回取り上げたヘッドホン/イヤホンは、すべて防滴以上の性能を持っており、少なくとも汗で壊れるという心配はなさそうだ。汗の問題だけでなく、汚れたら洗えるというのも大きい。またBluetoothモデルであれば、断線の心配も減るだろう。

 ヘッドホン/イヤホンは、静止状態で着けているのと、走っている状態で着けているのとでは条件が全く違う。店頭で試しに着けて走り出すわけにもいかず、ランナーにとってはイヤホン選びは結構大変なのである。今回のテストが多少なりとも参考になれば幸いだ。

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小寺 信良

テレビ番組、CM、プロモーションビデオのテクニカルディレクターとして10数年のキャリアを持ち、「難しい話を簡単に、簡単な話を難しく」をモットーに、ビデオ・オーディオとコンテンツのフィールドで幅広く執筆を行なう。メールマガジン「金曜ランチボックス」( http://yakan-hiko.com/kodera.html )も好評配信中。