トピック
UEのカスタムイヤモニターが完成するまでを見て来た
ほぼ手作業の工房に潜入。日本展開6機種を試聴
(2013/9/12 10:00)
9月7日から、Ultimate Ears(UE)のカスタムインイヤモニター(カスタムIEM)の日本での取り扱いを開始したロジクール。従来はユーザーが英語でUE本部に作成依頼をするなどの手間が必要だったが、既報の通り、イヤフォン/ヘッドフォン販売店のe☆イヤホン(大阪日本橋本店/秋葉原店)が新たに販売代理店を担当する事で、日本でサンプル品を試聴してから注文したり、カスタムIEM製作に必要な耳型が取れる耳鼻科を案内してもらえるなど、購入までのハードルが下がっている。
UEと言えば、「TripleFi 10」や「UE900」などのコンシューマ向けカナル型イヤフォンで知られているが、カスタムIEMの分野でも老舗だ。イヤフォン好きの人であれば「いつかは自分だけのカスタムイヤモニを」と考えている人も多く、UEのカスタムIEMが手軽に買えるようになるのは気になるところ。ただ、注文のハードルが下がったとしても、やはり10万円を超えるモデルが大半で、“欲しいけれど縁遠い存在”と感じる人も多いだろう。
今回、日本での本格展開に伴い、ロジクールがUEのカスタムIEMを生産している、米ロサンゼルス・アーバインのUE本社ラボを見せてくれる事になった。カスタムIEMを身近に感じるためにも、普段目にする事のできない“カスタムIEMができるまで”をレポートする。
そもそもカスタムIEMとは何か
ラボに足を踏み入れる前に、カスタムIEMについて軽くおさらいしたい。簡単に言えば、ミュージシャンがライブ中に耳に装着しているオーダーメイド・イヤフォンの事だ。ミュージシャンはステージで演奏する際、自分が奏でている音を耳でチェックしないと、上手く演奏したり、歌ったり、リズムをとったりできない。そこで、モニター用スピーカーを自分に向けて設置。自分の音を再生し、自分の耳で聴きながら演奏する。
だが、ステージ上には音が充満しており、他のモニタースピーカーの音にも邪魔される。それらにかき消されないようボリュームを上げていくと、他のスピーカーもボリュームを上げる必要に迫られ、さながら“ボリューム競争”状態になる。結果的に大音量でモニタリングする事になり、長年続けると、当然耳にも良くない。
日本でもお馴染みのバンド、「ヴァン・ヘイレン」のドラマー、アレックス・ヴァン・ヘイレン氏も長年の演奏の結果、聴力が低下。「なんとかならないか」と'95年に音響エンジニアのジェリー・ハーベイ氏に依頼したのが、UEのカスタムIEM誕生のキッカケだそうだ。完成したカスタムIEMは、外部騒音を26dB遮断。不要な音が耳に入らず、なおかつユニットが鼓膜に近いため、歪の少ないダイレクトなサウンドを、耳に優しい適度なパワーで再生し、十分モニタリングできるようになった。その結果、注文が殺到。世界の75%のミュージシャンと音響エンジニアに選ばれ、5万人のユニークカスタマーを抱えるまでに成長したという。
米国でも日本と同様、ミュージシャン以外の一般ユーザーが購入できるようになっている。しかし、「一部のオーディオ・ファンに愛用していただいていますが、“知る人ぞ知る”という状態で、(コンシューマ向けは)まだとても小さな市場です。日本の皆さんも含め、“カスタムIEM”という商品があるという事を、もっと広めて、知っていただきたいのです」と、ラボで出迎えてくれたUEのバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーであるフィリップ・デパレンス氏は、日本のプレスを招いた意義を説明。今回、“カスタムIEMができるまで”を全て解説してくれたのも、フィリップ氏だ。
閑静なアーバインの街中にあるUEラボでは、カスタムIEM製造を全て担っており、ここに日本を含めた各国から、ユーザーの耳型と注文が集まっている。
ラボのドアを開けると、いきなり目に入るのはギターやドラムなどの楽器が置かれた部屋。“ミュージシャンに愛される製品を作っています”的なアピール展示かと思いきや、この部屋で完成したカスタムIEMを、ミュージシャンが実際に装着し、演奏してチェックするバリバリの“テストルーム”だそうだ。
まずはこの部屋の椅子をお借りして、カスタムIEM製作で何より大切な“耳型”をとってもらった。
意外に気持ち良い“耳型作成”
まず、耳に異常が無いかチェックをした後、耳孔の中に紐のついた小さな“綿球”を挿入する。耳の中にシリコンを注入して型をとるわけだが、それが奥まで入り過ぎないように蓋をしておくイメージだ。
シリコンを注入する前に、発泡スチロールで出来た小さな三角形の物体を口にくわえる。こうする事で、口が少し開き、つられて耳孔がわずかに大きくなる。その状態で流し込んだ耳型を使うと、フィット感に優れたカスタムIEMが作れるそうだ。
いよいよシリコンを注入。写真で見るととても大変そうに見えるが、注入される側としては、痛みや気持ち悪さなどは無い。一番似た体験を挙げるなら、プールで潜水した時の感覚に近い。
ムニューっと注入されると、一気に外部の音が聞こえなくなる。その遮音性たるや凄まじく、2m程度離れた場所にいる人の声もほとんど聞こえない。紙とペンを渡され、完成した耳型が後で誰のものか判別できるように「名前を書いて」と、真横で言われた言葉が、なんとかわかるというレベル。プールで潜水中、水の外で喋っている人の声がモワモワして何も聞こえないのと似ている。
そのままの姿勢で数分ジッとしていると、シリコンが硬化。ニュルリと抜いてもらうと、耳型が完成する。抜き出す瞬間は、頭の中のモワモワが、サーッと晴れ渡る開放感で気持ちが良い。
完成した耳型は、サザエを壺の中から出した出したような形状。生まれて初めて“自分の耳孔はこうなっている”と見せつけられると、不思議と言うか、気恥ずかしいというか、なんとも言えない気分だ。
他の人の耳型も見せてもらったが、同じ人間、日本人のものであっても、まったくと言って良いほど形状が異なっていて興味深い。ともあれ、こうして作成された耳型は、ラボへと届けられる。
いよいよラボ潜入
ラボ内部に、家電製品の生産ラインという雰囲気は一切無く、綺麗な“図工の教室”と言うか、“彫刻家の工房”のよう。まずは最初の部屋で、耳型の不要な部分を削ったり、磨いたり、逆に盛ったりする作業が行なわれる。この際、磨き過ぎると完成したカスタムIEMと耳孔に隙間が増てしまう。これは装着感や低周波数帯域の再生音にも影響する重要な工程だそうだ。
こうして調整された耳型を使い、モールド(耳型からとった型枠)が作られる。左右で耳孔の形は違うので、1人のオーダーに対して、2つのモールドが作られる。このモールドに、アクリル材料などの原料を流し込み、ハウジングを作る。棚には凄い数の原料瓶が置かれているが、これは色の違いによるもの。カスタムIEMでは様々な色のバリエーションが注文できるが、ここで流し込む原料の色を変える事で、カラーの異なるハウジングが作られるわけだ。
原料を流し込んだモールドは、UV(紫外線)を照射する機械の中に入れられる。UVを当てると硬化し、ハウジングになるわけだが、「色によって照射時間が異なるので、精密な制御が必要」(フィリップ氏)だという。照射が終わったら、固まっていない内側の原料を捨て、再びUVを照射。完全に固めて、ハウジングのひな形が完成する。これを磨いて透明度を上げると共に、余分な部分を削ったり、ケーブルを通す穴などを開けていく。
次に、完成したハウジングの上部を数ミリ切断。薄い輪っかを作り、これを型として、原料を流し込み、フェイスプレートを作る。ハウジングの中にユニットを入れた後、フェイスプレートで蓋をして完成となるわけだ。
いずれの工程も極めて細かく、繊細な作業が要求される。これまで取材でイヤフォンの組み立てや、ヘッドフォンのケーブルを剥いてハンダ付けなどもした事があるが、各パーツが小さく、容易に動いてしまうのでとにかく大変だった。ラボでテキパキと細かいパーツを扱っているエンジニアの指先を見ていると「これは自分には無理だ……」と感心してしまう。
ハウジング形状による音の違いを克服する
後はバランスド・アーマチュア(BA)ユニットを入れるだけ……と思いきや、ここからがフィリップ氏によれば「最も困難な作業」だという。実際にユニットを入れる作業を見ると、理由はすぐにわかる。前述のように、人間の耳は人それぞれ形状が異なるので、当然、完成したハウジングの形状も違う。つまり、“A氏のハウジングにはこのように配置すればユニットが入った”としても、“B氏のハウジングに同じ配置でユニットが入らない”という事が起こるからだ。
また、入れる事ができたとしても、配置によって音が変わってしまっては問題がある。さらに言えば、右耳と左耳でも形状が違うため、“右と左で音が違うイヤフォン”になってしまう。それでは当然、商品にならない。
考えただけでも「どうすりゃいいんだ」という感じだが、ここから先も“職人の腕”がモノを言う。ドライバの配置、角度などを調整しつつ、BAから放出された音が通るノズルの長さや口径も調整。少しいじっては、出てくる音の周波数特性を専用の機器のマイクでチェック。この調整とチェックを繰り返し、±1dBという厳しい基準へと合致させていく。
また、ノズルにも工夫がある。よく見ると、各ユニットからそれぞれチューブが出ているのではなく、チューブの途中で他のチューブが合流するような複雑な形状になっている。チューブのスペースを削減する事で、マルチウェイユニットを小さなハウジングにも入れやすくする工夫で、毎日作業をしているエンジニアの意見を設計に取り入れた結果だという。
ちなみに、このユニットの配置・調整ができるエンジニアは、5年前には1人しかいなかったという。しかし、UEがロジテックに買収された際、「この工程ができるのが1人しかいないのは、経営的に“怖い”と考え、育成に力を入れ、今では各セクションに最低3人のエンジニアがいるようになりました。社内での配置転換も行なうことで技術の継承にも注力しています。一方で、このユニット配置セクションでは、他の人の2倍の速さで音を仕上げられる凄腕のエンジニアもいます。彼が他のエンジニアにアドバイスを行ない、全体のスキルアップも図っています。ただ、スピードの違いはありますが、最終的なサウンドにバラつきはありません」(フィリップ氏)という。
また、フィリップ氏によれば、カスタムIEMの工程に、今話題の“3Dプリンタ”の導入も進めているという。まだ、一部で採用しているだけとのことで、今回は見せてはもらえなかったが、製造期間短縮やコスト低減なども見込めると思われ、今後が楽しみな話だ。
ユニット配置が完了した後は、フェイスプレートで蓋をしてイヤフォンとしては完成。あとは立体物にもプリントが可能な特殊プリンタを用いて、ユーザーがオーダーした柄などを印刷。特製ケースに収納され、届けられる。ユーザーが用意したイラストなどもプリント可能で「できるだけハイレゾリューションなデータにしていただけると、良いプリントができます」(フィリップ氏)とのこと。
なお、1つのイヤフォンが完成までにかかる時間は5日~10日程度。日本からのオーダーの場合は、「5日以内を目指している」とのこと。ただし、ユーザーに届くまでは10日ちょっとはかかるイメージだという。
さらにフィリップ氏は、ケースや説明書など、本体以外の細かい部分でも改良も重ねていることを紹介してくれた。「7歳の息子に外箱を見せたら、“UE”のロゴが良く見えず、“お父さん、LEって何?”と聞かれてしまいました(笑)。それを機に、ブランドのロゴやイメージの統一を行ないました。10万円以上するイヤフォンを購入して、チープな箱や説明書ではガッカリしてしまいますからね。ケースも以前は大きなものでしたが、ミュージシャンにイヤフォンを届けに行ったところ、(大きくて邪魔になるので)捨てられるシーンを5回、目にしました(笑)。そこで、丈夫で高級感がありながらコンパクトなものに改良しました」とのこと。
音を聴いてみる
e☆イヤホンで取り扱う7機種のユニット構成と、参考価格は以下の通りだ。やはりどんな音なのかも気になるところ。そこで、フィリップ氏の解説も含め、ザッと音の傾向を紹介したい。搭載ユニットはいずれもバランスド・アーマチュアで、ユニット構成は以下の通り。
モデル名 | ユニット構成 | 参考価格 |
Ultimate Ears 18 Pro カスタムインイヤモニター | 【4ウェイ6ドライバ】 サブウーファ×1 ウーファ×1 ミッド×2 ハイ×2 | 189,800円 |
Ultimate Ears 11 Pro カスタムインイヤモニター | 【3ウェイ4ドライバ】 ロー×2 ミッド×1 ハイ×1 | 159,800円 |
Ultimate Ears インイヤ リファレンスモニター | 【3ウェイ3ドライバ】 ロー×1 ミッド×1 ハイ×1 | 139,800円 |
Ultimate Ears ボーカル リファレンスモニター | 【3ウェイ3ドライバ】 ロー×1 ミッド×1 ハイ×1 | 129,800円 |
Ultimate Ears 7 Pro カスタムインイヤモニター | 【2ウェイ3ドライバ】 ロー/ミッド (ロー×1:ミッド×1) ハイ×1 | 119,800円 |
Ultimate Ears 5 Pro カスタムインイヤモニター | 【2ウェイ2ドライバ】 ロー/ミッド×1 (ローとミッド一体型) ハイ×1 | 99,800円 |
最も低価格な「5 Pro」は2ウェイ2ドライバ。見通しとバランスの良い再生音が持ち味。後述する上位機種と比べるとレンジはやや狭くはなるが、極めてニュートラルな音作りで、特定の帯域が主張する事なく、高域の付帯音も少なく、モニターライクで完成度の高いモデルだ。低域は量感や沈み込みでズドンと驚かせるタイプではないが、ストレートに伸びている。
「7 Pro」は、レンジが広く、中高域の華やかさが特徴。女性ヴォーカルの高音が綺羅びやかで、どちらかと言うとドラマチックなサウンドだ。そのためか、若干高域に付帯音を感じる。「モニターサウンドではちょっと味気ないかな?」という向きにマッチしそうだ。
「ボーカル リファレンスモニター」はユニークなモデルで、ミュージシャン、とりわけボーカリスト向けのモデル。「ライブでモニタースピーカーを使うと、周囲の騒音で自分の声が聴き取りにくく、“私の声が出ていないからでは?”と考え、必要以上に声を出して、喉を痛めてしまうボーカリストが多いのですが、そうした事にならないよう、音響エンジニアがいないライブ会場でもプラグアンドプレイでボーカルが聴き取りやすい製品」(フィリップ氏)とのこと。
具体的には声の帯域を重視し、低域と高音をカット。男性ボーカル向けの「Male」では低域を100Hz、女性向用「Female」では200Hzでロールオフ。高域はどちらも8kHzで落としているという。実際に聴いてみると、「Male」では男性ボーカルの響きの綺麗な声やベースの存在感が印象に残る一方で、高域の強さなどはあまり耳に入らない。「Female」では女性ボーカルの存在感が強調され、伴奏が後ろに周り、ボーカルの音像がグッと近づいた印象。どちらもDSPなどで音をいじっているわけではないので、音自体に不自然さが無いのが好印象だ。
「インイヤ リファレンスモニター」は、ライブと言うよりも、スタジオ録音で使う事を想定し、フラットな音を追求したというモデル。前述の「5 Pro」をワイドレンジにした兄貴分という印象で、高域の抜けの良さ、中高域の分解能の高さが特筆すべきクオリティ。晴れわたる青空のような爽快さで、音の広がりに制約や歪を感じない。長く愛用できそうなサウンドで、個人的に非常に気に入った。フィリップ氏によれば、「スタジオで求められる音を追求し、開発に協力していただいたキャピタル・スタジオのお墨付きももらいました。波形でフラットにしたのではなく、あくまで人間が聴いた時にフラットだと感じるようチューニングしています」とのこと。
「11 Pro」は、「リファレンスモニター」より2万円程度アップし、低域のドライバが1個増えたモデルだが、両者の違いが非常に面白い。リファレンスモニターをさらにワイドレンジ化した素直なサウンドなのだが、ドライバが増えたためか、音圧もアップ。どちらかと言うと“静かにお行儀よく”ニュートラルサウンドを奏でるリファレンスモニターに対し、11 Proは個々の音が力強く飛んでくるパワーが持ち味。楽しく、良い音だが、リファレンスモニターの素直さも捨てがたい。悩ましい2機種だ。
最後は4ウェイ6ドライバを搭載した「18 Pro」。参考価格も189,800円と、別格的な感じだが、これまでのモデルとはやはり音の世界が違う。顕著な違いは中低域の沈み込みの深さと音圧。BAイヤフォンにありがちな、低域の軽さが無く、パツパツとした反応の良さと共に、うねるような凄みのある低音が両立している。これだけ強い低域にも関わらず、高域をマスクする事なく、抜けは良好。UEらしい綺羅びやかさも感じられる。音場も広く、シンバルやマラカスの鋭い音が、驚くほど外側に定位する。“ゴージャス”とか“貫禄”などの言葉が浮かんでくる堂々としたサウンドだ。
まとめ
耳型をとることで、通常のイヤフォンよりも圧倒的にフィットし、遮音性が高くなり、その静けさの中で音楽を奏でられるのが、カスタムIEM最大の利点と言える。同時に、自分だけのハウジングの中で、最適な音になるよう、1つ1つ手作業で調整してくれる製品としての品質の高さも兼ね備えていないと、カスタムIEMの良さを引き出す事はできないのだろう。
UEのラボに入った際、工場と言うより“工房”という印象を受けたが、カスタムIEMが完成するまでの工程の大半が、熟練したエンジニアの手作業である事を目にして、その印象はより強くなった。イヤフォンや電気製品と言うより、“工芸品”に近く、「そりゃ値段も高いわけだ」と妙に納得してしまった。
イヤフォン/ヘッドフォンは、最初は1万円のモデルでも「高いなぁ」と感じ、しかしその音質に慣れてしまうと2万円、3万円もあまり高くは感じず、気がつくと5万円のモデルを試聴していたりするものだ。しかし、カスタムIEMは、量販店の売り場に吊るされている、“値段がさらに高いイヤフォン”ではない。
文字通り、「自分の耳にピッタリ合った、世界で1つのイヤフォン」であり、感覚としては「社会人になってそこそこ頑張ったので、自分に合った背広をオーダーで作ってみる」とか、「革靴をオーダーメイドで作り、メンテしながらずっと履き続ける」といったものに近いのかもしれない。単なる電気製品ではなく、“相棒”を手に入れる感覚だろうか。
もちろん、気軽な値段で、イヤーピースを交換するだけで様々な耳にフィットできる“普通のイヤフォン”の気軽さやコストパフォーマンスの良さを否定する気はない。だが、イヤフォン/ヘッドフォン好きの1ユーザーとして、カスタムIEMには単純な音質の良さだけでは無い、“男の浪漫”も感じられる、魅力的な製品と感じられた。