パナソニック、ワンセグ受信を強化した「Strada Pocket」

　パナソニック株式会社は、ワンセグ搭載のポータブルナビ(PND)「Strada Pocket」(ストラーダポケット)を6月12日に発売する。

右がワンセグ搭載、左が非搭載モデル

　家電量販店などで販売するモデルにはACアダプタと家庭用スタンドを付属し、これらを同梱しないモデルをカー用品店などで販売。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は家電ルートの「CN-MP200DL」が75,000円前後、カー用品ルートの「CN-MP200D」が7万円前後の見込み。いずれもシガーソケットアダプタや車載スタンドを同梱する。

　なお、ワンセグを搭載しないモデルも両ルートで同じく6月12日より販売する。店頭予想価格は家電向け「CN-MP100DL」が65,000円前後、カー用品向け「CN-MP100D」が6万円前後の見込み。ワンセグ以外の仕様は上記モデルと共通。

　いずれも、5型/480×272ドットのタッチパネル液晶を備え、外形寸法が87×129×32mm(縦×横×厚さ)、重量292g(MP200)のポータブルナビゲーション。地図データは付属の4GB microSDHCカードに収めている。

　CN-MP200DL/MP200Dはワンセグ視聴やEPGに対応。従来モデルに比べ受信感度を高めたことが特徴で、筐体内のアンテナ配置の変更と、低ノイズアンプの採用により、同社の携帯電話や、ポータブルテレビ「VIERAワンセグ」と同等の受信性能を実現。関東エリアでの実測値では、ストラーダポケットの従来モデル「CN-MP50D」に比べ、受信エリアが半径約12km分拡大したという。なお、ワンセグ録画には対応しない。

　ワンセグ対応の2モデルは、2009年秋にアップデートを予定。同社のワンセグ録画対応Blu-ray Discレコーダから書き出したSDカード内の番組再生も可能になる。アップデートはmicroSDカード経由で行なう。

ワンセグ受信時の画面	EPG表示	放送局一覧表示

ワンセグ受信を大幅に強化	秋のアップデートで対応DIGAからの「ワンセグ持ち出し」に対応。SDカードに収めたワンセグ番組を再生できるようになる

　付属スタンドでの車内利用以外に、ポータブルワンセグテレビとしても利用可能。モノラルスピーカーを内蔵するほか、イヤフォン出力も備える。バッテリを内蔵し、ワンセグ/ナビの連続使用時間は約2時間(明るさ:Max時)。4モデルとも、SDカード内のJPEG画像表示に対応し、スライドショー再生が可能。

　ナビ機能では、HDDナビ「Starada」で採用された多くの機能を実現していることが特徴。GPS以外にも加速度センサー/ジャイロセンサーで構成する「迷いまセンサー」で自車位置の測位精度を高めている。また、パソコンのGoogleマップで調べたスポットをナビの目的地に設定できる連携機能も搭載。専用パソコンサイトまたは携帯電話のメールを経由して設定できる。

■ 「簡易ナビ」のイメージ払拭へ。今後はカラバリも検討

パナソニック オートモーティブシステムズ社の津賀一宏社長

　今回のポータブルナビやHDDナビなどの新製品を披露する発表会が4月22日に東京・有明のパナソニックセンターで開催された。

　パナソニック オートモーティブシステムズ社の津賀一宏社長は「Strada Pocket」について「“簡易ナビ”というイメージを払拭すべく、AV一体の技術を投入した」と説明。また、年内にBlu-ray Discプレーヤーを発売することについて「いよいよ車内でもハイビジョン画質が楽しめるようになる」と述べた。

　また、「高速道路料金の週末値下げで、これからの行楽シーズンには長距離ドライブが増えるだろう。多くのお客様に車で走るよろこびを提供し、業界の活性化に貢献したい。厳しい経営環境は続くと思われるが、今後も開発の手は緩めない」とした。

　同社国内市販ビジネスユニットの木村真人ユニット長は、軽自動車やコンパクトカーの販売割合が高まっている状況ながら、純正ナビを装着しない割合がコンパクトで54%、軽で89%という数値(2007年調査)を受け、「市販メーカーの我々には大きなビジネスチャンス」とした。

　なお、パナソニックの直販サイト「パナセンス」では、Strada Pocketのカラー投票を企画。今回のモデルはブラックのみだが、得票が多かったカラーについては次期モデルのカラーバリエーションとして反映するという。

国内市販ビジネスユニットの木村真人ユニット長	パナセンスで人気カラー投票を実施	新CMは、“方向音痴侍”が、果たし合いの場所まで馬にStrada Pocketを装着して向かうという内容。初めてのユーザー向けに分かりやすく訴求するとしている