VIERA Station 4Kビエラは、プラズマを超えた

おっと、老眼治ったか? という感じの、オドロキの超解像。
さらに近未来の色域BT.2020も!!

「ビエラ AX900」の4K映像は驚きの連続!!

各社から続々と登場中の4Kテレビ。数ある最新型4Kテレビのなか、ワタクシがとりわけ注目しているのがパナソニックの「ビエラ AX900」シリーズです。まず注目したのは、そのユーザビリティ。実際に試用してみたところ、「ダイレクト音声操作」やメディアアクセス機能による「外からどこでもスマホで視聴」は、「今すぐ最新型ビエラ欲しいっ!!」と思わせるほど突出した利便であり魅力でもありました。

では画質面はどうか? 従来の4Kビエラ各機種を見てきましたが、正直なところ「そろそろ画質UPは頭打ちでは?」とか思っていたワタクシ。従来機種でも、もう十二分に美麗な映像を映し出す4K ビエラです。これ以上どこをどう良くするのだろうか、と思っちゃってたわけですな。

しかし、最新型の「ビエラ AX900」シリーズを試用してみてビックリ。明らかに高画質。驚嘆しました。

いちばん驚いたのは超解像。「ビエラ AX900」シリーズには新たな超解像技術が盛り込まれていますが、その効果が特筆モノ。「こんなことができるのか!!」という驚きがあります。イチイチ頻繁にあります。何度もあります。

それから明部や暗部の表現力。明部暗部の階調がヒッジョーに豊かで、たとえば眩しい光のような映像のなかに、微妙なディテイルがしっかり再現されます。暗部は平坦に潰れたりせず、滑らかなグラデーションがあり、深く美しい色を堪能できます。

色再現性も秀逸。色再現技術「カラーリマスター」やヘキサクロマドライブにより、発色のメリハリが際立っています。これも見た途端に「なるほどキレイ」と頷けるレベルです。

ともあれ、画質的にもイロイロと凄い「ビエラ AX900」シリーズ。以降、どこがどう凄いのかチェックしていきましょう。

最新ビエラの超解像はチョー凄いっ!!

これまでの4K ビエラシリーズ各機の映像を見て、ワタクシ的に共通して「これはいいなあ」と思えたのが超解像です。当然ではありますが、いつも「やはり4Kテレビには超解像は必須」と思います。

現在広く普及しているテレビ(フルHD)の解像度は、約207万画素(1920×1080ピクセル)ですな。一方、4Kテレビは約829万画素(3840×2160ピクセル)です。4Kテレビは、一般のテレビの4倍の精細さがあるわけです。

でも、まだ4Kの映像コンテンツはあまり多くなく、一般のテレビ向けのフルHD映像を4Kテレビに表示して視聴するケースが多い状況。4KテレビにフルHD映像をそのまま表示すると、拡大表示されてしまいます。結果、若干ピンボケしたような微妙に手ブレしたような、エッジ感やクッキリ感が失われた映像になってしまいます。

これを補正するのが、いわゆる「超解像技術」です。メーカーや方法によって効果は様々ですが、フルHD映像を4K解像度に拡大しても、エッジ感やクッキリ感があまり損なわれないという効果があります。

ただ、ワタクシ的観点でぶっちゃけて言っちゃいますと、「よく見るとここは超解像処理だとわかる」みたいな違和感がけっこーあったりしました。4K ビエラシリーズで使われている超解像技術はかなり秀逸で違和感がないものでしたが、でも「ジ~ックリ見比べると超解像だとわかる」という感じはありました。

ところがッ!! 「ビエラ AX900」シリーズの超解像は凄いんですっ!! 超解像技術「4Kファインリマスターエンジン PRO」という技術を使っているとのことですが、たとえば若干老眼のワタクシが老眼鏡をかけたように「エッジ感やクッキリ感が復元されて高精細になった」ような映像になるんですよええマジで!!

この超解像は、放送中の番組、ブルーレイのハイビジョン映像、DVD、ネット動画、静止画など多くの映像に効果を発揮します。そして多くのケースで「オリジナルの映像よりキレイになった!!」と感じられる超解像処理が施されるのです。つまり「ビエラ AX900」シリーズで観れば元映像よりキレイ、みたいな。

特徴的なのは、超解像して欲しいところ、つまり精細感が増して欲しいところはより精細な映像になり、そうでないところはオリジナル映像からほとんど変化しないこと。たとえば映像の部分中で平坦な色や質感の箇所には超解像をあまり施さず、違和感につながるのを抑えているそうです。また、木の枝や建物の窓枠、コントラストの高い部分など、そのまま4Kサイズに拡大するとエッジ感やクッキリ感が失われたように見える部分に対しては、シッカリと超解像処理を施すんだそうです。

結果、映像ソースによらず、「ビエラ AX900」シリーズで観ると元映像よりキレイな映像になる感じです。じっくり見比べなくてもわかるレベルだったりもしますので、この超解像技術、ぜひ店頭にて体験してみてください。

明部も暗部も細部も階調も美しい♪

それから「ビエラ AX900」シリーズの明部/暗部の色再現性および美しさ。とりわけ明部の色や階調の豊かさには驚かされました。これはダイナミックレンジリマスター技術によるものだそうです。

テレビで観る映像は、もちろん撮影されたものです。撮影時には映像が圧縮されて記録や配信が行われます。映像が圧縮される時、映像の明るさや色が失われ、結果、テレビに表示される映像は本来とは異なる映像になるとのこと。とくに高輝度領域の明るさの階調や色が失われるそうです。

ダイナミックレンジリマスター技術を使うと、そういった「失われた色や明るさを復元」して「本来の明るさや色味を忠実に復元」するといいます。ホントに?

実際にダイナミックレンジリマスターをオン/オフしつつ見比べると、コレがまあ、ホントにホント!! たとえば太陽や花火など非常に強い光があると、まあその部分は白トビするのが普通です。が、ダイナミックレンジリマスターで処理が施されると、白トビしていたと思われた部分から、明るさや色の階調が蘇るんです。失われた映像要素から、元の映像要素を「復元」しているとのことですが、こんなにリアルに復元できるものなのか!? と驚きました。

同様に、映像の暗い部分の表現力もキてます。技術的には、映像を部分的にガンマ制御する「エリアガンマ制御」と、LEDバックライトの明るさをエリア毎に緻密に調節する「バックライトエリア制御」により実現しているそうです。ともあれ、こういった制御により「暗い部分の階調が豊かで立体感のある映像になった」と感じられます。

これらの明部/暗部の補正により、映像が非常にクリアに感じられる「ビエラ AX900」シリーズですな。画面表面の薄膜を剥がしたような、新鮮というか清々しいというか、痛快とも言える透明感が感じられる映像美です。

その色鮮やかさは4K時代でも続く

さらに、発色の正しさや美しさという点でも非常に優れている「ビエラ AX900」シリーズ。非常に色域の広いIPS液晶の実力を、ヘキサクロマドライブにより引き出しているそうです。

まず印象を言ってしまいますと、普通のテレビと見比べると、同じ映像を映しても「ビエラ AX900」シリーズのほうが発色が自然でありかつ色のノリがとても良いことがわかります。コントラストが高くてメリハリが効いているものの、中間調が失われるということもありません。色調が非常に豊かってヤツですな。

技術的には、映像ソフトへのパッケージ化やデジタル放送を行う際に圧縮された色信号を逆プロセスで高精度に復元する色再現技術「カラーリマスター」と、独自の「カラーマネジメント回路」により、本来の映像にあったはずの豊かな色彩を再現しているそうです。「復元」や「補正」が行われているわけですが、元映像よりずっとオリジナルっぽくキレイに見えるのが不思議です。

もちろん、前述の超解像、明部/暗部の復元や補正なども、同時に行われます。高精細だわダイナミックレンジは広いわ色は鮮やかだわで、非常に美しい映像が映し出されます。これまでのテレビではちょっと体験したことのない臨場感。ヘタな現実風景よりもリアル……と言ったら言いすぎかもしれませんが、「ビエラ AX900」シリーズには、視覚をときには心地良く、ときには強く刺激してくれる映像美があることは確かです。

それからもうひとつ。「ビエラ AX900」シリーズは4K放送に向けて策定されたITU-R BT.2020の広色域信号にも対応しています。現在のハイビジョン放送の色域規格はBT.709ですが、多くのハイビジョン放送対応テレビはBT.709に対応していますので、比較的に正しい発色をします。

しかし、4K放送の色域規格はBT.2020。ハイビジョン放送対応(色域BT.709)のテレビで、4K放送(色域BT.2020)を映すと、さてどうなる? 結果、色が薄くなったり、色潰れが起きたり、部分的に正しくない色になったりして、かなり残念な表示になってしまいます。

でも「ビエラ AX900」シリーズはハイビジョン放送対応(色域BT.709)でありつつ、さらに4K放送対応(色域BT.2020)。どちらの信号を受信したかはテレビが自動判別してくれます。ので、現在のハイビジョン放送でも、近未来の4K放送でも、問題なく美麗表示を楽しみ続けられるというわけです。

てな感じの「ビエラ AX900」シリーズ。元映像を問わず色鮮やかで美しく、優れた階調を再現する最高峰4Kテレビですな。前述のとおり4K放送本格化時代になっても安心して使い続けられるのもポイント。現在4Kテレビの購入を考えている方にとっては外せない選択肢だと思いますので、ぜひジックリとチェックしてみてください。

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