編集後記
2015年10月2日
臼田勤哉
来週はCEATEC。日立もソニーも東芝もいなくなり、10年前の繁栄がウソのようですが、それでも新たな取組が幾つか動いているそうです。今年は小さめのブースも少し回って、新たな仕掛けやビジネスのきっかけみたいなものも紹介できるといいな、などと少しだけ期待しております。
この2015年、「デジタル家電と通信の融合」という、かつてのCEATECが強く世界に発信していた価値観が、VODや定額制の音楽配信によって、いままさに立ち上がり、「みんなのもの」になろうといます。その渦の中にCEATEC、そして日本の家電産業が入りこめていないということは、非常に残念と言わざるをえません。
外野から、運営に対していろいろ文句も言えるのですが、一方で我々メディアにも何かできることはあったのでは、また改めてこれからでも何ができるのか、もう少し考えていかなければいけないかな、などと感じています。
山崎健太郎
復活したTechnicsのヘッドフォン「EAH-T700」、2ウェイとのことですがユニット間の繋がりも良く、高音質でした。ハウジングもさほど分厚くないので、屋外用としても活用できそうです。
もう1つ注目は、インターナショナルオーディオショウで披露されたエニグマ・アコースティクスの静電型+ダイナミック型ハイブリッドヘッドフォン「ダーマ D1000」。静電型らしい高精細で繊細な中高域と、50mm径のダイナミック型が奏でる重低音が見事にマッチ。しかも専用アンプが不要と……、注目のハイエンドヘッドフォンになりそうです。
中林暁
IMAGICAの発表会で見た1万nitsという高輝度ディスプレイ試作機は、もし誤って全白にでもしてしまったら大変なことになりそうな明るさでした。HDR時代とはいえ、テレビ放送などが極端に明るい映像で溢れかえるということは、あまりなさそうですが、より現実に近い映像を見られるように、確かな目を持つ職人のような多くの方々が試行錯誤して基準となるものができて、それを元にディスプレイが作られ、良いコンテンツがこれからも出てくると思うと、楽しみです。