'08年度のBD/DVD機器はBDの牽引で前年比14%増

-GfK家電市場調査。薄型TVの成長は鈍化


3月3日発表


 ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン株式会社(GfK)は3日、2008年度の家電およびIT市場における販売動向調査の結果を発表した。AV家電では、薄型テレビとBlu-ray機器の好調が目立ち、金額ベースでは前年を上回った。一方、パソコンやデジカメなどは金額でマイナスとなった。

 家電全体では、2004年以降、市場は成長を続けており、2007年度には薄型テレビの牽引などで4.9%増と大きく伸びていた。2008年度は景気悪化と消費低迷により後半に伸び悩み、前年比1%の7.6兆円となる見通し。薄型テレビの成長率鈍化や、平均価格の下落が影響したと見ている。

 テレビ市場では、数量ベースでは前年比10%増の1,031万台となった。2001年以来、7年ぶりの1,000万台突破となる。特に液晶テレビは、数量では前年比20%増の906万台、金額でも8%増と伸びた。PDPは後半にやや失速し、数量ベースでは8%増の101万台だったが、金額ベースでは価格下落により7%減となった。CRTは数量が前年比72%減の23万台と大きく減少。テレビ全体に占める薄型テレビの数量構成比は97.7%となっており、市場は薄型テレビに完全に移行したと見られる。

 DVDプレーヤー/レコーダとBlu-ray Discレコーダを合わせたDVD/BD市場では、全体の数量は715万台の0.1%減だったが、金額では14%増となった。単価の高いBDレコーダが市場を牽引し、2007年の16万台から134万台へと急成長した。

 一方、DVDレコーダは数量で前年比27.6%減の224万台、金額では38.5%減となった。金額規模ではDVDがBDを下回り、1年間で置き換えが急激に進んだことになる。レコーダ全体に占めるBDの構成比は、数量ベースで37%、金額ベースでは53%となっている。特に2008年12月の年末商戦では、数量構成比62%、金額構成比75%と、シェアを大きく伸ばしている。

 そのほかのジャンルでは、PCディスプレイのリテール市場において、大画面モデルの単価下落で買い替え需要が加速。販売台数では前年比2%増の62万台、金額ベースでは同1%増となった。また、携帯電話は2007年の販売方式変更以来、短期の買い替えが激減し、販売台数は前年比1,200万台マイナスの3,900万台だった。そのなかで、ワンセグ対応モデルの割合は増し、2008年12月に販売されたモデルの80%がワンセグ対応機種となった。また、12月時点で約60%の端末が3型以上という大画面化も進んだ。


(2009年 3月 3日)

[AV Watch編集部 中林暁]