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Dolby Atmos立体音響でリニアなVR映像体験。「Littlstar VR」で今秋提供

 ドルビーラボラトリーズ(Dolby)は5日、没入型バーチャルリアリティ(VR)や360度映像を手掛けるLittlstarとの協業を発表。今秋より両社の技術を組み合わせたサービスを提供予定で、Littlstar対応のスマートフォンアプリとゴーグルを使って、立体音響のドルビーアトモス(Dolby Atmos)と組み合わせたVR映像が楽しめるようになる。

LittlstarのVRコンテンツ「Paranormal Activity:The Ghost Dimension 360」(邦題「パラノーマル・アクティビティ5」)

 Dolby Atmos音声により、コンテンツ制作者は精密な3次元立体オーディオを使って高品質なリニアVR体験を提供可能としており、「かつてないほど自然な音声と、没入感溢れるドルビーアトモス対応VRコンテンツで、まるでストーリーに入り込んだかのような感覚を味わえる」としている。

 また、Littlstarの独自技術により、コンテンツ制作者はVRコンテンツを簡単に配信できるという。既にDisney、ABC Television Group、Showtime、A+E Networks、Mountain Dew、Oakley、EPIX、RYOT、National GeographicなどがLittlstarの技術を利用している。

 ドルビーとLittlstarの協業により、主要VRプラットフォーム上のLittlstarアプリケーションにVRアプリケーション向けDolby Atmos(VR専用Dolby Atmosデコーダ、ヘッドフォンレンダラーを含むソフトウェア開発キット)が組み込まれる。また、Littlstarのエンコーディングシステムも、VR映像表現のためのオーディオフォーマットとしてDolby Atmosに対応した。

 今秋より、Dolby AtmosがOculusストア、SteamVR、AppleのApp Store、Google PlayストアのLittlstar VRアプリで利用可能になる予定。Dolby Atmos対応VRコンテンツを体験するには、対応の再生機器にLittlstarアプリをインストールし、VRヘッドマウントディスプレイと組み合わせて使用する。

 VR視聴機器は、Windows 10搭載PCとOculus RiftまたはHTC Viveの組み合わせや、SamsungのGalaxyスマートフォンとSamsung Gear VRの組み合わせ、対応のiOS/Android機器とGoogle Cardboardの組み合わせが対応する。

 Littlstarはサービス提供開始時に、Light Sail VR、Studio Transcendent、Bento Box Entertainmentによる採用作品を提供予定。「Paranormal Activity:The Ghost Dimension 360」(邦題「パラノーマル・アクティビティ5」)、「Rapid Fire: A Brief History of Flight」(原題)、「Bob’s Burgers 360―Dancin’」(原題)を用意する。

 対応コンテンツの制作には、現在ベータ版の「ドルビーアトモスVRプロダクションスイート」を使用。オーディオオブジェクトを精密に配置、サウンドをシーン内で移動可能。ヘッドトラッキング用オプションも選択でき、「より説得力のあるVRで視聴者をストーリーへ誘うことができる」としている。