ニュース

量子ドットが“次のテレビ”、冷蔵庫でも音楽再生やテレビ視聴。Samsung発表

 Samsung Electronicsは、「IFA 2016」のプレスカンファレンスを1日(現地時間)に開催。このなかで、4K UHD TV「SUHD」の新モデルや、ディスプレイ付きでテレビも観られる冷蔵庫「Family Hub」などを披露した。

IFAのSamsungブース

 今回のプレスカンファレンスでは、AV製品や、生活家電製品を発表。なお、僚誌ケータイWatchでお伝えしている通り、同社は前日に行なったプレスイベントにおいて、ベゼルを回転させて操作できるスマートウォッチ「Gear S3」を発表。「Gear S3 classic」と「Gear S3 frontier」の2種類を展開する。

 AV製品では、量子ドット(Quantum dot)を用いた「SUHD」テレビの新機種を発表。量子ドットは、入射してきた光を別の波長(色)の光に変換する半導体結晶素材で、色再現性の高さや、省電力でもより明るく表現できるという点などを特徴としている。

 欧州SamsungのMichael Zoeller氏は、量子ドットを「次世代のテレビ」と改めて強調。「スクリーンの解像度にも制限は無く、2K、4K、8Kも実現できる」とした。

量子ドットを“次のテレビ”と位置付けるMichael Zoeller氏

 Samsungは、SUHDの新製品として、量子ドット採用で世界最大という88型「KS9800」や、78/65型の「KS9500」、49~75型「KS8000」、43~65型「KS7500」、49~65型「KS7000」の合計19モデルを発表。

 安定性や耐久性の高さも量子ドットの特徴としていることから、'16年の量子ドット搭載テレビは、“画面の焼き付き”に対して10年間の保証を付けることも発表した。

量子ドット(上)と他方式(下)の画質比較
19モデルをラインナップ
画面の焼き付きに対し10年保証付きで販売
HDR 10に対応
“スマートテレビの体験を再定義”
このほかにもゲーミングディスプレイとして量子ドット採用モデル「CF791」や「CFG70」を投入することを発表した

 テレビと組み合わせるホームシアター用オーディオとしては、サウンドバーやサテライトスピーカー、サブウーファでDolby Atmos(ドルビーアトモス)音声に対応した製品を紹介。

 5.1.4chに対応した「HW-K950」は、15のスピーカーユニットを備えたオーディオシステムで、サウンドバーやリアスピーカーに備えた上向きのユニットから出す音を天井に反射させ、高さ方向の音の定位も表現できるDolby Atmosに対応。4K映像のHDMIパススルーも行なえる。リアスピーカーはワイヤレスで接続する。

Dolby Atmos対応の「HW-K950」。UHD BDプレーヤーや4K UHDテレビと組み合わせて展示
ワイヤレス接続のリアスピーカー
天井に音を反射させる

テレビ視聴や音楽再生もできる冷蔵庫「Famlily Hub」が欧州でも披露

 21.5型HDディスプレイを備え、家族間のコミュニケーションや、ショッピングなどに利用できる“スマート冷蔵庫”の「Family Hub」が、米国で1月に行なわれたCES 2016に続き、欧州でも披露された。

21.5型ディスプレイ付きの冷蔵庫「Famlily Hub」

 ディスプレイに手書きして、家族にメモを残せるほか、タッチパネル操作によりアプリで食品などのショッピングも可能。内部にカメラを備え、冷蔵庫の残りなどをスマートフォンで確認することもできる。

 エンターテインメント機能として、ストリーミング音楽配信やラジオをFamily Hubの画面を介して聴けるほか、「TV Mirroring」によりキッチンでテレビ番組を視聴することもできる。

音楽やラジオを聴ける
テレビ視聴も可能
内部のカメラで冷蔵庫の残りをスマホから確認できる