ニュース

ティアック、ハイレゾの新提案「New Vintage」。根強い人気のカセットレコーダも

 ティアックは、「IFA 2016」において、新たなコンセプトの製品群「New Vintage(ニュービンテージ)」の構想を明らかにした。その第1弾と見られるネットワークCDレシーバ「NR-7CD」と、オールインワン型のネットワーク対応オーディオシステム「WS-A70」のプロトタイプが登場。発売時期は今後発表される予定。

New VintageのネットワークCDレシーバ「NR-7CD」
ネットワーク対応オーディオシステム「WS-A70」

 また、カセットテープレコーダの新機種となる「AD-850」も発売予定で、そのプロトタイプを見ることができた。

AD-850

原点はオープンリール。「New Vintage」2機種

 「New Vintage」は、ティアック創業者である谷勝馬社長(当時)が手掛けた1957年発売のオープンリール型テープレコーダ「TD-102」がレコーディングの世界に大きな影響を与え、その後も多くの家庭用/業務用機器を生み出してきたことを踏まえ、時代が変わっても、引き継がれている技術や情熱を込め、新たな製品を生み出すという考えに基づいている。

写真に写っているのが創業者の谷勝馬氏。展示されているのは1981年のオープンリールテープレコーダ「X-1000R-S」

 ネットワークCDレシーバ「NR-7CD」は、現在展開しているDACやアンプなどの「Reference」シリーズの最高峰となり、全段デュアルモノラルのディファレンシャル回路設計など同社の高音質技術を投入。CDプレーヤーや、DSDなどのネットワークプレーヤー、高音質コーデックのLDACにも対応したBluetoothレシーバ、220W×2chアンプなどをフルサイズの筐体に収めている。

「NR-7CD」の概要

 DSD 12.2MHzやPCM 384kHzまでのアップコンバート機能も搭載し、CDをより高音質で楽しむことも可能としている。前面にはVUメーターを装備。iOS/Androidアプリで操作できる。

VUメーターや表面仕上げなど、高級機の質感を持たせている

 もう一つの機種は、ネットワークプレーヤーやスピーカーを、ウォルナット突板仕上げの本体に収めたオールインワン型のシステム「WS-A70」。DSD 5.6MHz対応DACやネットワークプレーヤー、出力50W×2chのICEpower製ClassDアンプ、2ウェイ同軸スピーカーといったハイレゾ再生向けの機能を備え、デザイン性の高さとの両立を追求している。

WS-A70(グリルを外した状態)

 ネットワーク機能としては、無線LANやBluetoothを搭載し、Google Cast for Audioや、Spotifyもサポート。マルチルーム再生にも対応する。iOS/Androidアプリから操作できる。

 前面グリルは交換でき、様々な素材のグリルを季節やインテリアに合わせて“着替える”ように楽しめることも検討しているという。

同軸ユニットを搭載。ツイータ前面のディフューザのデザインも細かく作り込まれている
天面
グリルは様々な素材を検討

USB録音もできる多機能なCD/カセットテープレコーダ

 業務用や家庭用のカセットテープレコーダを長く手掛けているティアックには、今もユーザーから「これからも続けて欲しい」という強い要望が届いているという。

 欧州で先行して来年以降に発売予定の新機種「AD-850」は、CDプレーヤーとカセットデッキを備え、カセットからUSBメモリなどへのMP3録音も可能。CD/USBなどの音源をカセットテープに録音することもできる。ボリュームコントローラ付きのマイク入力も備え、カラオケや習い事などにも利用できる。

AD-850
カセットデッキ部
録音/再生用のUSBも装備