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フジテレビ、地上波と同時に4K+地域ごとのCMを配信する実験。15日「Oh!江戸東京名所図会」

 フジテレビは、地上波放送と同時に4K解像度で地域ごとにCM配信する実証実験を11月15日午前3時30分放送の「Oh!江戸東京名所図会」で実施する。

「Oh!江戸東京名所図会」。4K切り替えボタンの表示イメージ

 実証実験では、地上波放送と同時に、放送と同期再生する4K品質の映像をインターネット配信するほか、各テレビに設定されている郵便番号を用いて視聴地域ごとに4K品質の別々のCMを配信し、本編とシームレスにつないで再生する。実放送を使った実験としては日本で初めての事例となるという。対象となる機器は、Hybridcast 4K Video対応テレビ。

 フジテレビでは、'15年12月に放送した「4Kランドスケープ」を放送し、地上波放送と同時に4K映像を配信する実証実験に成功。番組の放送が開始すると対応受信機では4K切り替えボタンを表示、ワンタッチで放送から4K配信映像に切り替わり、終了後には自動で放送視聴に戻る仕組みを実現した。

 今回の「Oh!江戸東京名所図会」では、クラウド上のサーバから別々に配信される本編ストリームとCMストリームをマルチピリオドMPEG-DASH方式に再構成し、シームレスにつないで再生する新技術を用いて、視聴地域ごとに異なるCMと本編がシームレスにつながった4K配信映像を視聴可能となる。また、緊急ニュース発生時には放送からの信号により自動で放送映像に戻す仕組みも備えており、4K配信映像の視聴時にも放送同様に視聴者の安心・安全を損なわないようになっているという。

 フジテレビでは「放送視聴感覚で4K映像を楽しめる」、「インターネット動画のように視聴者の属性に応じてきめ細かい広告を提供できる可能性がある」、「緊急ニュース放送の自動挿入など安心・安全機能もあわせ持つ」ことなどから、本技術を有望なサービス手法の一つと考え、普及発展に向けて検討していく。