ニュース

ソニー、4K動画撮影に最適なEマウント用電動標準ズーム。FEの単焦点2本も

 ソニーは、デジタル一眼カメラαのEマウント用レンズ3本を発表。スーパー35mm/APS-Cフォーマット向けで、4K動画撮影に最適という電動標準ズーム「E PZ 18-110mm F4 G OSS」(SELP18110G)などを4月に発売する。価格は「SELP18110G」が444,000円、「FE 100mm F2.8 STF GM OSS」(SEL100F28GM)が188,000円、「FE 85mm F1.8」(SEL85F18)が74,000円。2月23日~26日にパシフィコ横浜で開催される「CP+ 2017」に出展される。

電動標準ズーム「E PZ 18-110mm F4 G OSS」(SELP18110G)

 電動標準ズームレンズ「E PZ 18-110mm F4 G OSS」はスーパー35mm/APS-Cフォーマット向け。残り2本は35mmフルサイズ向けの“FE”レンズで、「FE 100mm F2.8 STF GM OSS」は「αレンズ史上最高のぼけ味が特長」というGマスターの中望遠単焦点レンズ。「FE 85mm F1.8」は、小型軽量の大口径中望遠単焦点レンズとなる。

電動標準ズーム「E PZ 18-110mm F4 G OSS」

 動画撮影に求められる性能と操作性を追求、プロの動画撮影においてスタンダードとなっているスーパー35mm/APS-Cフォーマットに対応したGレンズ。業務用カムコーダー「PXW-FS7 II」や、ミラーレスの「α6500」などで利用できるほか、35mmフルサイズのα7シリーズでも自動クロップ機能を利用してAPS-Cサイズの撮影で利用できる。

α7シリーズに取り付けた使用イメージ

 ズーム全域で開放絞りF4。焦点距離は35mm判換算時27~165mm相当。ズーム倍率は6.1倍。「インタビュー撮影時の全身からバストショットへのズームアップなど、幅広い画角に対応できる」という。Gレンズとして光学性能も追求し、ズーム全域で画面周辺まで4K画質に対応した高い解像力を持ち、独自のSMO(Smooth Motion Optics)機構で、動画撮影時における映像の安定化も図っている。

 AF/MFをワンタッチで切り替えるスライド式フォーカスリング、ズームリング・アイリスリングの3連リングを搭載し、動画撮影での操作性を考慮。ズーム操作はサーボ(電動)ズーム・メカニカルマニュアルズーム切換え式。なめらかなズーム動作とダイレクトな操作感を両立したとする。

 ズーム速度範囲の低速限を拡張し、既発売の「FE PZ 28-135mm F4 G OSS」(SELP28135G)と比べ、約3倍となるスローズーム撮影も可能。レンズ内手ブレ補正機能も備え、防塵防滴に配慮した設計にもなっている。

 最短撮影距離はワイド端で0.4m、テレ端で0.95m。フィルタ径は95mm。外形寸法は110×167.5mm(直径×長さ)で、重量は約1,105g。

FEレンズも2本登場

 FE 100mm F2.8 STF GM OSSは、花や、ポートレート、ファッション、ウェディング撮影などに適したレンズ。新開発のアポダイゼーション(APD)光学エレメントを採用し、ピント面からピントが合っていない部分への遷移や、明るい部分の輪郭などをSTFレンズ特有の洗練されたぼけ味でなめらかに描くという。ぼけ像の歪み(口径食)も抑制した。

FE 100mm F2.8 STF GM OSS

 コントラストAFと像面位相検出AFの両方に対応。ダイレクトドライブSSM(Super Sonic wave Motor)も備え、「静止画・動画を問わず、静粛で高速・高精度なピント合わせができる」とする。マクロ切り替えリングによる、最短撮影距離0.57m、最大撮影倍率0.25倍の近接撮影も可能。

 「85mm F1.8」は、シャープな描写と柔らかいぼけが手軽に楽しめる大口径中望遠単焦点。EDガラス1枚と9枚羽根の円形絞りを採用。ダブルリニアモーターにより、高速・高精度で静かなフォーカス駆動を可能にしたという。

FE 85mm F1.8

 なお、レンズに加え、電波式ワイヤレス通信に対応した外付けフラッシュ「HVL-F45RM」も43,000円で発売。従来機「HVL-F43M」と比べ、体積約12%減の小型化と、最大ガイドナンバー45の大光量を両立。αの電波式ワイヤレスコマンダー「FA-WRC1M」と組み合わせた、ワイヤレスライティングが可能。

外付けフラッシュ「HVL-F45RM」

2月23日~26日開催の「CP+ 2017」にも出展

 ソニーは2月23日~26日に、パシフィコ横浜で開催されるカメラと写真映像のイベント「CP+(シーピープラス)2017」に出展。前述の新レンズも体験可能。

ソニーブースのイメージ

 また、カメラの機能を拡張できる「PlayMemories Camera Apps」の新アプリとして近日公開予定の「デジタルフィルター」を出展。撮影領域を最大3つに分け、それぞれに露出とホワイトバランスを設定して、1枚の画像を撮影できるもので、太陽を含めた日中の風景など、ハーフNDフィルタを使うような場面で活躍する「スカイ HDR」を進化させたもの。2分割のみのハーフNDフィルタでは難しかった、夕景やマジックアワーなどのシーンで活用でき、操作性や画質も進化したという。価格は3,000円で、スカイ HDRを購入しているユーザーには優待版として2,000円で販売予定。

 CP+では他にも、Eマウントシリーズの最上位機種「α6500」や、Aマウントシリーズ最上位機種「α99 II」、αシリーズ、サイバーショット、ハンディカム、アクションカメラや、デジタルシネマカメラ CineAlta「F65」をはじめとした映画やCM、ドキュメンタリなどの映像制作現場で活躍するカメラなども展示。4Kテレビのブラビアで写真を鑑賞する「4Kギャラリー」も設置する。