'16年のNo.1ブルーレイは「フォースの覚醒 3D」。UHD BDは「レヴェナント」、DEG大賞

　映像コンテンツメーカーや機器メーカーが加盟するデジタル・エンターテイメント・グループ・ジャパン(DEGジャパン)は15日、優れたBlu-rayソフトを表彰する第9回「DEGジャパン・アワード/ブルーレイ大賞」を発表。「スター・ウォーズ/フォースの覚醒 3Dコレクターズ・エディション」がグランプリを受賞した。同作はベストBlu-ray 3D賞も獲得した。

第9回グランプリは「スター・ウォーズ/フォースの覚醒 3Dコレクターズ・エディション」

グランプリの表彰を行なうDEGアワード アンバサダーの栗山千明さん(右)

　'16年に国内で発売されたBDの中から、BDならではのクオリティを審査基準とした「ベスト高画質賞」、「ベスト高音質賞」、「ベストレストア/名作リバイバル賞」、「ベストBlu-ray 3D賞」などが決定した。

　審査委員長のAV評論家・麻倉怜士氏は「今回の最大のポイントはスター・ウォーズが(グランプリを)受賞したこと。オーディオビジュアルにおいてさまざまなメディアのブームアップの貢献者で、'83年のLD発売や'01年のエピソード1のDVD発売は大きかった。3Dであることも重要で、もう一度3D文化が来ると良いと思う。今回の受賞は非常に大きな意味を持っている」とコメント。

　映画を中心に、Ultra HD Blu-ray(UHD BD)の作品が続々と発売されている現状を踏まえ、今回新設された「ベストUltra HD Blu-ray賞」では、「レヴェナント：蘇えりし者」が受賞。なお、新設初年度のため、全体のグランプリ選考では対象外としている。

「レヴェナント：蘇えりし者」が初回のベストUltra HD Blu-ray賞を受賞

　麻倉氏は、自然光によって捉えられた自然の空気感など、映像や音の質の高さを評価ポイントに挙げ、「(UHD BDの)スタート作品として大変素晴らしい。全会一致で授賞決定した」と述べた。

20世紀フォックスの川合史郎 代表取締役社長(左)とAV評論家の麻倉怜士氏(右)

　このほか、一般ユーザーからの投票のみで決定される「ユーザー大賞」も発表。14,026票中、最も支持を集めた「μ’s Final LoveLive! ～μ’sic Forever♪♪♪♪♪♪♪♪♪～ Blu-ray Memorial BOX」が選ばれた。また、「レンタルユーザーが選ぶ特別賞」にはインデペンデンス・デイ：リサージェンス」が選ばれている。すべての受賞作品の一覧は下記の通り。

• グランプリ スター・ウォーズ/フォースの覚醒3D コレクターズ・エディション
• ベスト Ultra HD Blu-ray賞 レヴェナント：蘇えりし者＜4K ULTRA HD ＋ 2Dブルーレイ/2枚組＞
• ベストBlu-ray 3D賞 スター・ウォーズ/フォースの覚醒 3Dコレクターズ・エディション
• ベスト高画質賞・映画部門(洋画) オデッセイ
• ベスト高画質賞・映画部門(邦画) リップヴァンウィンクルの花嫁
• ベスト高画質賞・TVドラマ部門 X-ファイル 2016 ブルーレイBOX
• ベスト高画質賞・企画映像部門 ディズニーネイチャー/クマの親子の物語 ブルーレイ+DVDセット
• ベスト高画質賞・ライブエンターテイメント部門 ロジャー・ウォーターズ ザ・ウォール ブルーレイ＋DVDセット
• ベスト高画質賞・アニメ部門(洋) 【初回仕様】リトルプリンス 星の王子さまと私 ブルーレイ＆DVDセット(2枚組/デジタルコピー付)
• ベスト高画質賞・アニメ部門(邦) バケモノの子 Blu-ray スペシャル・エディション
• ベスト高画質賞・アニメ部門(TV・その他) トイ・ストーリー 謎の恐竜ワールド ブルーレイ+DVDセット
• ベスト高音質賞・音楽部門(クラシック) ベルリン・フィル/ジルヴェスターコンサート2015
• ベスト高音質賞・音楽部門(ポップス他) オン・ア・ミッション～ライヴ・イン・マドリード
• ベスト高音質賞・音響効果部門 【初回仕様】バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生 アルティメット・エディション ブルーレイセット(2枚組)
• ベストレストア/名作リバイバル賞 山猫 4K修復版
• 審査員特別賞 パシフィック・リム <4K ULTRA HD&ブルーレイセット>(2枚組)
• 審査員特別賞 宮古島 〜癒しのビーチ〜
• ユーザー大賞 ラブライブ！μ's Final LoveLive! ～μ'sic Forever♪♪♪♪♪♪♪♪♪～ Blu-ray Memorial BOX
• ユーザー大賞：レンタルユーザーが選ぶ特別賞 インデペンデンス・デイ：リサージェンス

ベスト高画質賞の映画部門は、洋画が「オデッセイ」、邦画は「リップヴァンウィンクルの花嫁」

TVドラマ部門は「X-ファイル 2016 ブルーレイBOX」

アニメ部門は「リトルプリンス 星の王子さまと私」、「バケモノの子」、 「トイ・ストーリー 謎の恐竜ワールド」

ユーザー大賞にはアニメ「ラブライブ」のファイナルライブBD。レンタル部門は「インデペンデンス・デイ：リサージェンス」

審査員特別賞は映画「パシフィック・リム」と、ビコムの映像作品「宮古島 癒しのビーチ」

第4回目のアワードのグランプリだった「山猫 4K修復版」がベストレストア/名作リバイバル賞。マスターは同じだが、再販にあたりエンコードし直して高画質化を図り、音声はオノセイゲンによるリマスターを施したという

　DEGジャパン会長代行を務める、20世紀フォックスの川合史郎社長は「2016年のBD売上については、枚数が1,633万枚、金額が914億円、コンテンツのシェアではDVDを抜いてBDが51％、やっと達成できた」と述べ、4Kテレビの売れ行きが好調であることをその理由として挙げた。

　今回のDEGアワード アンバサダーを務めた栗山千明さんは「初めて家でBlu-rayを観た時は本当に驚き、“まるで家に映画館にやってきた”ような衝撃があった。スター・ウォーズは、最初の三作は私が生まれる前の映画。今なおファンを魅了し続けていて、常識では計り知れない力をもった作品だと思う。アンバサダーの特権で(フォースの覚醒のBDを)もらうので、家で楽しみたいと思います」と話した。

受賞者とプレゼンター、ゲスト一同

会場では3月22日発売の「シン・ゴジラ」などのUHD BD映像を流していた