ニュース

キヤノン、業務用4Kディスプレイ向けにHDR撮影アシスト機能強化の新ファーム

 キヤノンは、業務用4Kディスプレイ3製品向けに、HDR撮影時に映像確認の利便性を向上させ、デジタルシネマカメラとの連携も強化するファームウェアを6月上旬に無償提供する。対象機種は「DP-V1710」、「DP-V2410」、「DP-V2420」。

対象機種、左から「DP-V1710」、「DP-V2410」、「DP-V2420」

 新ファームにより、1画面の4K映像を左右半分に分けて、HDRとSDRの表示が可能になる。さらに、4K映像を縮小し、映像全体を左右2画面に並べて表示することも可能。これにより、HDR映像とHDR撮影アシスト機能の並列表示や、HDRとSDRの並列表示を左右で比較しながら確認できる。HDR映像の実輝度の明るさに応じて着色表示もできるようになり、輝度分布を視覚的に確認可能。

 ARRI製のデジタルシネマカメラとの連携も強化。接続するだけで、「LOG C」で撮影した映像をHDRで表示可能。従来必要としていたLUTを追加せずに映像を確認できるため、作業性が向上する。

 「EOS C700」、「EOS C700 GS PL」との連携も強化され、撮影した4KのRAW映像を、外部機器を介さずに3G-SDIケーブルで接続するだけで表示できる。

 「EOS C300 Mark II」で撮影したすべての映像情報を取得し、カメラ側の画質設定値に連動した表示や、メタデータの表示も可能。デジタルシネマカメラにアナモフィックレンズを装着した特殊撮影時には、映画特有の2.39:1の画角での表示も可能になる。

 なお、米ラスベガスで4月24日から開催される放送・映像制作機器の展示会「NAB Show」で、新ファームウェアを適用したディスプレイのデモを実施予定。