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キヤノン、フルスペックHDR対応の24型4Kマスターモニター。業界初の17型4Kも
2016年9月2日 13:00
キヤノンは、業務用4K液晶マスターモニターの新モデルとして、HDR表示機能を高めた24型の「DP-V2420」と、撮影現場などでより手軽に扱えるという業界初の17型の4Kマスモニ「DP-V1710」を発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格と発売時期は、「DP-V2420」が286万円前後で11月上旬、「DP-V1710」が120万円前後で2017年2月下旬発売。
DP-V2420
キヤノンはこれまで4Kマスモニとして、30型の「DP-V3010」や、24型の「DP-V2410」をリリースしているが、30型は撮影現場や中継車で利用するにはやや大きく、なおかつ需要が高まっているHDR映像の表示性能を高めたモデルとして24型の「DP-V2420」が開発された。
解像度は4,096×2,160ドット。バックライトは直下型LED。既存のDP-V2410もHDR表示に対応しているが、最高輝度が400cd/m2だった。新モデル「DP-V2420」は1,200cd/m2まで高めている。階調特性やユニフォミティにも配慮。CRTを凌駕するという黒の締りを実現し、低輝度側の階調性能も高めている。
HDR規格であるSMPTE ST 2084や、ハイブリッドログガンマ(HLG)にも対応。キヤノンでは「フルスペックHDR」対応と表現している。また、HDR表示では、最大輝度でのモニタリングが可能で、シーン毎の切り替わりでコンテンツの明るい部分の面積が変化する場合でも、画面全体の明るさの変化を極力押さえる「ピーク輝度優先モード」と、どのような入力映像でも、ディスプレイ側の輝度を変化させずにモニタリングできる「輝度維持モード」を用意。後者はスポーツや音楽中継で、カメラのアングルが決まっていても天候の変化やステージ照明でリアルタイムに撮影条件が変化するようなシーンで効果的だという。
HDRレンジの可変調整機能や、ガンマに合わせて表示スケールを調整できるHDR対応波形モニタ、HDRメタ情報表示、HDRとSDRの2画面表示機能も用意する。
「2-Sample Interleave」にも対応。4K映像を2ピクセルごとに分割した、4つのサブ画面(2K/HD)として送信し、ディスプレイ側で結合して4K表示を行なうというもの。4系統の信号全てが揃っていなくても、4K解像度ではないが、ディスプレイの全画面表示ができるため、例えば屋外の撮影現場で、カメラとディスプレイ間の4本のケーブルを全て接続するのが困難な場合、2本の接続でも、画角を確認しながら撮影ができる。表示解像度としては4Kを下回るが、高精細な映像を確認する必要がない場合など利用できる。
ほかにも、2画面表示、4画面表示、ズーム表示、ピーキング表示機能を搭載。撮影時に冷却ファンを一時停止し、静かな撮影現場に配慮する機能も備えている。
入力端子は3G/HD-SDI、HDMI。3G/HD-SDIのパススルー、Ethernet端子、USB端子も備えている。スタンドを含む外形寸法は、約593.6×235×398.6mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は19kg。消費電力は180W。
DP-V1710
17.3型、解像度3,840×2,160ドット。バックライトは直下型LED。撮影現場や放送局で主流として使われている17インチのサイズながら、4K解像度を実現。上部に持ち運び用のハンドルも備えている。
高い階調制度とCRTを凌駕するという黒レベルを実現。独自の高画質エンジンによる内部演算処理で、なめらかな階調特性も実現。BT.709、EBU、SMPTE-Cや、デジタルシネマ規格のDCI-P3などに加え、BT.2020や，AMPASが提唱するカラーマネジメント規格ACESの伝送規格ACESproxyもサポートする。
ガンマはCanon Log/2/3や、BT.2100で定義された最新のHDR EOTF Hybrid Log-Gammaに、SMPTE ST 2084などにも対応。様々なHDR EOTFを搭載する事で、現場での映像確認をサポートできるという。
HDRレンジ可変調整機能、HDRメタ情報表示、HDRとSDRの2画面表示、HDR対応波形モニターの表示も可能。
2-Sample Interleaveや、2画面表示、4画面表示、ズーム表示、ピーキング表示、ファン停止機能も備えている。
入力端子は6G/3G/HD-SDI、HDMI。6G/3G/HD-SDIのパススルー、Ethernet端子、USB端子、ヘッドフォン出力も備えている。スタンドを含む外形寸法は、約434.5×194×355.9mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は8kg。
