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iPhoneとイヤフォンで立体的な録音。ゼンハイザー「AMBEO SMART HEADSET」夏に欧州発売
2017年4月24日 00:00
独ゼンハイザーは、iPhoneに接続してビデオ撮影すると、立体的な録音ができるというマイク付きイヤフォン「AMBEO SMART HEADSET」を発表。今夏の終わり頃に欧州で発売し、価格は249ユーロ。
4月21日にポルトガル・リスボンで行なわれた「IFA Global Press Conference」において、CEOのDr.Andreas Sennheiser氏が発表した。「直感的な操作でバイノーラル録音が行なえる世界初のモバイルレコーディングヘッドセット」としている。
同社が展開する立体音響の「AMBEO」プロジェクトの新製品。日本でも2月に発売されたVR録音が本格的に行なえるマイク「AMBEO VR MIC」に続き、初のコンシューマ向けAMBEO製品として発売される。
耳掛け型イヤフォンのハウジング外側に、左右合わせて2基の無指向性マイクを内蔵。装着した人が聴いた音の方向や空間定位をそのまま記録できるバイノーラル録音が行なえる製品。iPhoneのカメラアプリでビデオ撮影に使うと、音の聞こえる方向などが映像とマッチした3D音声で記録できるのが特徴。
人の耳の位置にマイクがある形で録音するため、左右の耳に届くときのわずかなズレも正確なタイミングで記録。イヤフォンなどで聴くと、映像と合わせて、撮影/録音した場所にいるような臨場感のある音を再現できるとしている。
録音機材などを手掛けるApogeeと協力。ADCやマイクプリアンプを内蔵するほか、Apogee独自の「SoftLimit」技術を採用。 自動で録音レベルを調整し、歪みを気にせず録音できるという。
リスニング用のイヤフォンとしても利用可能。ケーブルの途中にリモコン部を備え、ボリューム調整や音楽再生/一時停止などのボタンを装備する。
安全面に配慮し、装着したまま周りの音も聞ける「Transparent Hearing」にも対応。周りの聞こえ方は、リモコンのスイッチで3段階の調整ができる。
CEOのDr.Andreas Sennheiser氏は、「オーディオの次世代の進化」としてAMBEOを紹介。日本でも2月に発売した「AMBEO VR MIC」とともに「音のVR化」によって、コンテンツ制作に新たな可能性が生まれる点などを強調。
AMBEOを使った3D音声記録の活用例としては、音楽ライブなどの3Dレコーディングや、スポーツ中継のライブ放送のほか、AR(拡張現実)コンテンツなどを挙げた。
コンシューマ向けモデルであるAMBEO SMART HEADSETの製品化により、「モバイル環境でも臨場感のある3Dサウンド音声でビデオ撮影ができ、SNSでシェアできる」とした。