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'17年上半期ハイレゾダウンロード数は前年の1.6倍、単曲は2倍に急成長。GfK調査

 GfKジャパン(GfK)は1日、主要ハイレゾ音源配信サイトのダウンロード実績に基づく「ハイレゾ音源ダウンロード市場レポート」を発表。'17年上半期のダウンロード配信数は前年比62%増、金額も同31%増で市場は拡大傾向を維持している。特にトラック(単曲買い)のダウンロード数が前年の約2倍に拡大しており、その背景には配信サービス新規参入や楽曲拡充により、女性、若年層などへユーザー層が広がっているためと見ている。

'14年〜'17年上半期までのハイレゾ音源ダウンロード推移
出典:GfK

 同レポートは月次のダウンロード数と金額を調査したもので、集計対象はe-onkyo music、mora、mysound、レコチョクの4サイト。日本レコード協会の協力のもと、GfKが集計、提供している。

 ハイレゾ音源のダウンロード配信市場は拡大傾向にあり、'17年上半期(1〜6月)のダウンロード配信数は前年比62%増、金額は同31%増。フォーマット別では、アルバム(まとめ買い)の数量は前年比18%増、トラック(単曲買い)は同95%増で、いずれもプラス成長となった。トラックの伸び率の方が大きかったため、構成比では、トラックが数量ベースで68%、金額ベースでは29%を占めるまでに拡大した。

 トラックが急成長した背景には、J-POPやアニメなどの楽曲ラインナップが拡充したことで、女性や若い世代などへユーザー層が広がったことがあると見ている。今後は、「市場のけん引役としてトラックの成長を維持しつつ、単曲買いユーザーをアルバムへ誘導することで、金額市場の更なる拡大が期待される」としている。

ハイレゾ音源ダウンロード フォーマット別構成比
出典:GfK

 ハード面では、ハイレゾ対応ヘッドフォンの販売伸長が続き、平均価格(税抜)は1年で16%低下。10,000円未満の製品が相次いで発売され、ユーザー層拡大の後押しになっているという。

 '17年下半期も、ハイレゾ音源ダウンロード市場は新規ユーザー獲得により拡大すると見込む。「ハイレゾは海外でも注目を集めており、日本市場の動向はベンチマークの一つになる」という。