東芝、YouTubeを高画質化するAVノートPC「Qosmio」

-SpursEngineに新機能。「ひかりTV」にも対応


Qosmio G50/98J

4月24日より順次発売

標準価格:オープンプライス


 株式会社東芝は、YouTubeなどのインターネット動画の画質改善が可能な18.4型液晶ノートパソコン「Qosmio G50」などを4月24日より順次発売する。価格はいずれもオープンプライス。

モデル名画面サイズ
解像度
CPUHDDTVチューナ店頭予想価格
G50/98J18.4型
1,920×1,080ドット
Core 2 Duo T9550
2.66GHz
640GB2基34万円前後
G50/96JCore 2 Duo P8600
2.4GHz
500GB1基26万円前後
F50/96J1,280×800ドット320GB21万円前後

 AVノートPC「Qosmio G50/F50」では、全3モデルで映像エンジン「Spurs Engine(Toshiba Quad Core HD Processor)」を搭載。DVDビデオなどを高画質化する超解像技術に加え、新たにインターネット動画に対してもフレーム最適化やノイズ改善などの高画質化が行なえるようになった。

 また、NTT東/西のフレッツ光回線を使った映像配信サービス「ひかりTV」にも対応。新Qosmio全モデルとDynaboox TX/UXシリーズで5月下旬以降に提供予定のソフトウェアを利用することで、パソコンで「ひかりTV」を視聴可能になる。


■ Qosmioは全モデルSpursEngine搭載
「G50/96J」。地デジアンテナも付属する

 G50は、SpursEngineや地上デジタルチューナを搭載したAVノートPC「Qosmio」の上位シリーズで、18.4型の1,920×1,080ドットフルHD液晶を搭載。F50は15.4型/1,366×768ドットのワイド液晶を搭載している。

 いずれも地上デジタルチューナを搭載し、G50シリーズの上位モデル「G50/98J」は地上デジタルダブルチューナ構成。地デジ録画視聴/録画がが可能となっている。独自の映像エンジン「SpursEngine」は全モデルに搭載し、最長8倍録画など5段階の録画モードが選択できる。

 新SpursEngineによる高画質処理の応用機能として、新たにYouTubeなどのインターネット動画をフル画面でくっきりとなめらかに表示する機能を搭載した。

 ネット動画の高画質化には以下の5要素を利用している。

  • 最適なフレームの生成
     映像に同じフレームが重複して記録されている場合、余分なフレームを削除し、最適に生成
  • デジタルノイズリダクション
     映像を分析し、デジタルノイズの除去をネット動画に適したアルゴリズムで行ない、すっきりとした映像に改善
  • フレームブースター
     フレームの最適化を行なった映像に対し、2倍になるように補完フレームを生成し、なめらかな映像に変換
  • 高画素化変換
     ぼやけて見える部分の画素を類推して補完しながら、液晶パネルのサイズに最適な大きさに広げることで、フル画面表示でもよりくっきりとした映像にする
  • 色補正
     芝生の緑や人の肌色を質感豊かに表現する「カラーコントロール」や、より自然に近い色を表現する「ガンマ補正」を施す

 なお、YouTubeなどネット動画の高画質化が行なえるのは、全画面表示時のみとなる。

 また、SpursEngineを使った機能強化として、iPod用動画の高速変換機能も搭載。ビデオカメラで撮影したHD映像などをiPodで再生可能なMP4形式にSpursEngineを使って変換する。さらに、録画した番組やホームビデオなどの出演者の顔を自動認識し、インデックス表示する「顔deナビ」機能も搭載。DVDオーサリングソフト「DVD MovieWriter for TOSHIBA」でもDVD再生時に顔インデックスをチャプタアイコンとしてそのまま利用できる機能を追加した。

 G50ではWebカメラを使い、カメラに向かって手をかざすことでDVD再生/停止などの操作が可能な「ハンドジェスチャリモコン」、SD映像に対する超解像処理などの機能も引き続き搭載している。

 また、DLNA/DTCP-IPクライアントソフト「SoftDMA」も搭載。DVDレコーダ「VARDIA」などのDLNA/DTCP-IPサーバー機能搭載レコーダやパソコンに記録した録画番組や音楽、写真などをネットワークを介して再生できる。

 さらに、NTTぷららによる映像配信サービス「ひかりTV」の視聴にも対応。従来はSTBや対応テレビのみで視聴可能だったVOD/多チャンネル放送のコンテンツが、パソコン上で視聴できる。テレビリモコンでの操作や、マウスでのチャンネル操作などが可能となっている。

 G50の上位モデル「G50/98J」では、CPUにCore 2 Duro T9550(2.66GHz)をメモリ4GB、HDD 640GB、GPUにGeForce 9600MGTを搭載。DVDスーパーマルチドライブやEthernet、IEEE 802.11n Draft2.0の無線LAN、Harman/Kardonスピーカーなどを装備。HDMI出力やi.LINKも備えている。バッテリ駆動時間は約4時間。外形寸法は452.3×311×38.2~48.3mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約4.9kg。

 G50/96Jは、地デジチューナが1系統となるほか、CPUがCore 2 Duo P8600(2.4GHz)に、HDDが500GBとなる。バッテリ駆動時間は約4.5時間。重量は約4.7kg。G50シリーズ2モデルでは地上デジタル受信用の室内アンテナも付属する。OSはWindows Vista Home Premium。

 Qosmio F50/86Jは、CPUがCore 2 Duo P8600(2.4GHz)、メモリ4GB、HDD 320GBを搭載。バッテリ駆動時間は約2.4時間。外形寸法は約367×278×38~47mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約3.5kg。

HDMI出力やアンテナ入力を装備G50/96J。かなり大きな筺体
 

■ dynabook系各製品にも「ひかりTV」対応モデル

dynaboox TX

 また、dynabook Qosmio GX/FXと、dynabook TX/CXの各シリーズにも「ひかりTV」対応モデルをラインナップ。5月下旬に提供予定のソフトウェアを適用することで、ひかりTVに対応する。TXシリーズでは、DLNA/DTCP-IPクライアント「SoftDMA」も搭載している。



(2009年 4月 20日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]