アニメ「黒塚 -KUROZUKA-」のBlu-ray BOXは6月初旬発売

-主演声優がトークショー。「BDでより美しい映像を」


主演声優の2人がトークショーを繰り広げた

6月初旬発売

標準価格:29,400円

 株式会社ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント(SPE)から、テレビアニメ「黒塚 -KUROZUKA-」のDVDリリースが2月25日からスタートしている。その発売を記念し、3月1日に六本木アカデミーヒルズ タワーホールにて、出演声優が参加してのスペシャルトークショーが開催。多くのファンがつめかけた。同時に、気になるBlu-ray Discビデオ版の情報もアップデートされた。


 

■ 世界展開を見据えた意欲作

 「黒塚 -KUROZUKA-」は、「陰陽師」などで知られる夢枕獏の小説を原作に、DEATH NOTEのアニメ版などを手掛ける荒木哲郎監督がアニメ化。制作を老舗スタジオのマッドハウスが担当。声優も宮野真守、朴王路美(“王路”は王へんに“路”/ぱくろみ)、中田譲治、藤原啓治、三木眞一郎など、豪華なスタッフが参加している作品だ。

黒塚 -KUROZUKA-のDVD 第1巻
 時は鎌倉。兄・源頼朝が放つ追っ手から逃亡を続けている源義経(クロウ)と武蔵坊弁慶は、山中の一軒家に逃げ込み、そこで“黒蜜”と名乗る美しい女性と出会う。惹かれあうクロウと黒蜜。だが、黒蜜には恐るべき秘密があった。追っ手によって殺害されたと思われた黒蜜の傷口が勝手に塞がり、蘇生。彼女は人の生き血をすすり、不老不死の肉体を持つ吸血鬼だったのだ。追っ手に瀕死の重傷を負わされたクロウは、彼女と血の儀式を交わし、自らも吸血鬼となることを決意。かくして2人は未来永劫、共に歩むことを誓うのだが……。

 ここまでのあらすじでは時代劇と思われるが、物語は大胆に飛躍。2人は戦国時代、昭和、平成と生き延び、都市が壊滅した近未来を舞台にSFストーリーが展開。不老不死の力を持つがゆえに追われ続ける黒蜜と、彼女を守るクロウの果てしない戦いが描かれていく。こうした時代を超える壮大な物語と、クロウの刀を使ったバイオレンスアクションが見所の作品。SPEが手掛ける日本発の作品として海外市場も視野に入れた作品となっており、DVDの世界発売も予定されている。

永遠の命を持つ謎の美女・黒蜜

黒蜜を守るクロウ

基本ストーリーはSFだ

(c)2008 夢枕獏・野口賢/Sony Pictures Entertainment(Japan)Inc.

 2月25日に発売されたDVD 第1巻には、第1~3話を収録。さらに、特典として夢枕獏のインタビュー映像と、声優が黒塚伝説の地を巡る「黒塚伝説」の第1弾も収録。第2巻は3月25日、3巻は4月22日、4巻は6月初旬の発売を予定。価格は各6,300円。各巻に「黒塚伝説」などの特典を収録予定だ。

 なお、6月初旬にはBlu-ray Disc BOXも発売予定。昨年、DVD/BDビデオ化がアナウンスされた際は5月発売予定だったが、若干延期された。詳細な収録内容は依然として未定だが、今回価格が29,400円になることが明らかにされた。


 

■ DVD発売記念トークショー

ファンに問いかける3人。左から司会の鷲崎さん、朴さん、宮野さん
 六本木で行なわれたトークショーには、主人公のクロウ役・宮野真守さんと、ヒロイン・黒蜜役の朴王路美さんが参加した。実は、トークショー前日の2月28日には、全12話のオールナイト上映イベントが行なわれており、それが終了してからイベントに駆けつけたファンも客席には多数。それを知った2人は「すごーい! ありがとうございます!!」と感激。「今までどうやって過ごしたの?!」と問いかけ、返ってきたファンの答えにつっこむなど、序盤から会場を盛り上げた。

作品の魅力を熱く語る宮野さん
 「黒塚アカデミー」と名付けたコーナーでは、2人が講師となり、作品の見所である「美麗なアニメーション」、「最後まで見えないシナリオ」、「さまざまな愛の形」について、荒木監督とのエピソードなどを交えながら魅力を紹介。

 「黒塚裁判」というコーナーでは、原作の元となった「安達ケ原の鬼女伝説」とからめ、アニメ版にも「リアルに鬼女がいるのでは!?」という疑惑が噴出。なんと朴さんが被告人となり、宮野さんが弁護人を務め、「シロ塚」か「クロ塚」かを証言再現VTRで検証。「なんで私が!」と声を上げる朴さんをよそに、シロ/クロを観客が判定。3件の疑惑に対して「シロ塚」2件、「クロ塚」1件で、朴さんは「シロ塚」という結論に達した。

 「黒塚 危機一髪!」というコーナーでは、「黒塚オリジナルの黒塚危機一発」というどこかで聞いた事のあるゲームが登場。「オリジナルじゃないじゃないか!!」と宮野さん突っ込む中、罰ゲームとして黒酢と“黒蜜を混ぜた血的なモノ”が控えるゲームが白熱。お題に答えながら、黒塚を飛ばした方が負けのルールで、朴さんが完敗。しかし、何故か宮野さんと司会の鷲崎さんも罰ゲームを受け、その衝撃の匂いと味に3人ともダウン。会場は爆笑に包まれた。

どこがで見たことある!?「黒塚 危機一髪!」で白熱のゲームが展開

罰ゲームを受ける朴さん

アフレコで演じるキャラを確認する朴さん

 最後には、生アフレココーナーも用意。2人が声を担当する別のアニメキャラクターの声で、「黒塚」の1シーンを再現。見事な演技に会場からは大きな拍手と黄色い歓声がわき起こった。

 宮野さんは「今日は皆さんと楽しめた事が何より思い出になりました。発売中のDVDをよろしくお願いします」とコメント。朴さんは「この作品は映像が本当に綺麗なので、Blu-rayで観てもらうとより美しい映像が楽しめると思います。この作品の世界感は本当に凄いです。スタッフ、キャスト全員が魂を込めて作った作品なので、是非皆さんに観ていいただきたいです」と語り、とトークショーを締めくくった。



(2009年 3月 5日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]