ビクターとケンウッドのホームオーディオ事業を統合
-販売以外の企画、技術、マーケをビクターに集約
6月10日発表
JVC・ケンウッド・ホールディングス株式会社は、日本ビクターとケンウッドのホームオーディオ事業について、国内外の販売を除く、企画、技術/設計、マーケティング、品質保証、生産機能を7月1日付でビクターに統合すると発表した。
今後は、ビクターのホームオーディオ事業を統括するAVシステム事業部で、ビクターとケンウッドの両ブランドの事業企画、開発/設計、商品企画、マーケティング、品質保証、生産などを実施する。同事業部にはアンプなどの単品コンポ、スピーカー、ポータブルオーディオなどが含まれる。
ただし、販売については、国内外ともに従来通り、両社のそれぞれの販売部門/会社を通じて行なう。具体的には国内のビクターブランドはAVシステム事業部が、ケンウッドブランドはケンウッド・ホームエレクトロニクスが担当する。生産はビクターのマレーシア工場に集約するとともに、アウトソーシング先の共有化も進める。
2008年10月のJVCケンウッド設立以来、ビクターでは、不採算モデルのラインナップ削減とともに、ウッドコーンシステムなど高付加価値型事業構造へ転換。ミニコンポなどはアウトソーシングやODMを使った外部調達比率を高めてきた。ケンウッドでは、不採算機種や販売地域の絞り込みを完了し、2008年12月にオーディオ事業部を分社化。商品企画、設計、販売に特化したファブレス体制に移行している。
今回の取り組みにより、開発/設計、調達、生産、マーケティングのシナジー効果を早期に最大化し、コスト削減による競争力強化を図るという。また、商品の共同開発やラインナップ強化に取り組むことで、今後の成長と事業の黒字化を目指すとしいている。
(2009年 6月 11日)
[AV Watch編集部 臼田勤哉]