OJI Special、回転機構を省いたメモリートランスポート

-Linux/64GB SSD。光学ドライブなど省き高音質再生


DPAT Seven 64

6月29日発売

価格例(SSDモデル):398,000円

 山陽化成有限会社は、オーディオブランド「OJI Special」の新製品として、メモリー再生トランスポート「DPAT Seven 64」を発売した。通販サイトのローカルメールオーダーなどで販売している。

 ユーザーのニーズを聞きながら製作する受注生産品であるため、価格は構成によって変化する。一例として、ローカルメールオーダーでの価格はSSDモデルが398,000円、HDDモデルが298,000円となっている。

 Linux OS(64bit)を採用したPCベースのトランスポートで、OSにWindows Vista 64bitを指定することも可能。振動などの影響を防ぐため、光学ドライブを搭載していないのが特徴で、ファイル蓄積用に64GBのSSD、もしくは500GB HDDが選択可能。SSDを選択すると、回転系サーボを完全に排除したプレーヤーとなる。

 メモリ/HDD内に保存した音楽ファイルを再生するのが基本機能だが、再生時には「スピードが遅く、アドレスが整列していないUSBメモリやSDカード、SSDなどのデバイスは使わない」(OJI Special)とし、バス直結の高速メモリと、高速なキャッシュメモリを活用した高音質再生を行なう。同メモリの最大容量は約1GB。

 出力は光デジタルと同軸デジタルを各1系統。オプションでアナログRCA出力(21,000円)も追加できる。本体にUSB 2.0ポートを4個備えるほか、Gigabit Ethernetにも対応。LANやインターネット、USBメモリ、外付けCD/DVDドライブなどから、楽曲ファイルを取り込める。

 PCベースであるため、WAVなど、様々な音楽ファイルが再生可能。本体にディスプレイは備えておらず、LAN経由で、他のPCからの遠隔操作に対応。ディスプレイ表示などに伴う音質への影響も排除している。ディスプレイやマウスなどを接続し、スタンドアローンで使用することもできる。

 筐体には3mm厚の前後パネルと 空間を空けた2mm厚アルミ二重シャーシを採用。大型放熱フィンも備えた、オーディオ専用設計の筐体になっている。外形寸法は430×230×88mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約4.7kg。電源はACアダプタ使用型が標準だが、ACダイレクト入力型も選択できる。

(2009年 6月 30日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]