携帯向け違法楽曲配信サイトの運営会社代表者ら2名を逮捕

-著作隣接権侵害の疑い。約95万曲がダウンロード


7月13日発表

 岡山県警察本部生活環境課および岡山西警察署は13日、社団法人日本レコード協会(RIAJ)会員社であるレコード会社2社が権利を保有する楽曲を無断で不特定多数にダウンロードさせていた、携帯向け楽曲配信サイト運営管理会社の代表者ら2名を著作隣接権侵害の疑いで逮捕した。

 この事件は、岡山市内に設置されたサーバーに「着うたキングダム」という携帯向けのサイトを構築し、株式会社エピックレコードジャパンとエイベックス・エンタテインメント株式会社が権利を持つ音楽ファイルを無断でアップロードして、不特定多数がダウンロードできる状態にしていたというもの。

 「着うたキングダム」は会員制サイトで、登録者が友人を紹介したり、広告をクリックすることでポイントが付与され、そのポイントを利用して音楽ファイルをダウンロードできる仕組みになっていた。

 逮捕されたのは、同サイトの運営会社である株式会社ウインズコミュニケーションズ、株式会社エーアールケイ、有限会社サイバートップの3社の代表取締役を務める40歳の男性と、取締役の35歳の男性。

 警察の調べによると、逮捕された2名は「着うたキングダム」に音楽ファイルを自動的にアップロードするシステムについても管理/運営しており、これまでに延べ約954,000曲がダウンロードされていたいう。法人が組織的に違法な音楽配信を行なっていた刑事事件は今回が初めてのケースになる。

 RIAJでは、携帯電話による違法な音楽ファイルのダウンロードは年間で4億714万ファイルにのぼると推定。会員社とともに、今後も権利侵害行為への対策をさらに強化し、警察や他団体との連携により、音楽配信市場の健全な発展と著作権等侵害行為の撲滅に向けて、積極的に取り組むとしている。


(2009年 7月 13日)

[AV Watch編集部 大類洋輔]