キュー・テック、BD用の新マスタリングシステム導入
-「FORS」。9月発売の「機動戦士ガンダムZZ」などに採用
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株式会社キュー・テックは24日、高画質/高音質なBlu-ray Discソフト制作を可能にするマスタリングシステム「Super Hi-Quality Blu-ray Disc Master Process FORS system」(FORS system/フォルスシステム)を開発したと発表。同日よりサービスを開始する。
「FORS system」は、マスタリングプロセスにおけるデータ転送の高品位化と、システム全体の見直しにより、クライアントから提供されたマスターテープに記録されている映像/音声信号のクオリティを忠実にパッケージ化。既存のBDクオリティよりも、高画質化/高音質化を図れるというもの。
FORS systemの概要は下記の通り。
- FORS Sound Processor使用による原信号高品位転送
- FORS Hi-Definition Master Clockによる基準信号の高精度化
- Audio&Video Signal Cableの高規格・高品位化
- FORS Hi-Definition Storagerによるファイルの高品位化
- FORS専用 Hi-Quality Authoring&Encode Systemの使用
また、関連会社であるメモリーテック株式会社との連携により、BD製造を行なうつくば工場内に「FORS専用カッティングプロセス」を導入。高画質/高音質の一貫したBD製作体制を構築し、作品の提供が行なえるとしている。なお、同システムを採用した作品として、下記タイトルが今後販売される。
発売日 | タイトル | 発売元 |
9月16日 | 中村紘子 | ドリーミュージック |
9月25日 | 機動戦士ガンダムZZ | バンダイビジュアル |
10月23日 | 黒澤明監督作品/ | 東宝 |
「従来のBDパッケージは、CDやSACDなどのように高音質を求められることが少なく、マスタリングプロセスにはテレビ番組制作と同等の機材が使用されるなど、音質を追求する環境ではなかった」(同社)とし、高音質を望む音楽ファンにも満足できるようなBD製作を行なうため、同システムを開発したという。
FORS systemを使用することで、画質面ではノイズ感の少ない安定した画や、解像度感と奥行き感のある画が再現可能。音質面では高域のざわつき感のないピュアで滑らかな音や、音像定位がはっきりとする存在感のある音、解像力が増すきめ細やかな音、安定感のある聞きやすい音、長時間聴取でも疲れない音が再現できるとしている。
(2009年 7月 24日)
[AV Watch編集部 大類洋輔]