フォステクス、13万円のトールボーイなど「GX」新モデル
-サブウーファや、スピーカースタンドも
フォステクスカンパニーは、「GXシリーズ」の新モデルとして、3ウェイ4スピーカーのトールボーイ型「GX103」と、2ウェイ3スピーカーでバーチカルツイン型の「GX102」を10月中旬より発売する。価格はGX103が131,250円(1台)、GX102が78,750円(1台)。
また、木製スピーカースタンド「SG600」とアクティブ型サブウーファ「CW200A」も同日に発売。価格はSG600がペアで48,300円、CW200Aが41,790円。
■ GX103/GX102
「Gシリーズ」のモニター思想を継承しつつ、価格を抑えた「GXシリーズ」の新モデルとして、トールボーイのGX103と、バーチカルツインのGX102の2モデルをラインナップ。カラーはハニーイエロー、ワインレッド、ダークブラウンの3色を用意する。
GX103はツイータとメインウーファ2基、ボトムウーファの3ウェイ4スピーカーで、「力強く豊かでリアリティをのある音像と深い音場表現が可能な再生能力を備え、ピュアオーディオのクオリティとサラウンドシステムの臨場感を高いレベルで両立する」としている。充実した低音で、フルオーケストラのスケール感、オペラ会場の広がりを再現するという。
GX102 |
GX102はツイータとウーファ2基の2ウェイ3スピーカー。「ボーカルや楽器などの“音楽の魂”を表現し、ライブハウスの熱気を伝える」としている。また、よく通る太い声の基音帯域充実を目指し、従来モデル「GX100」の明るく軽快になる良さを引き継ぎながら、更に浸透力と密度感を向上。サラウンドシステムにおいて、ハイエンドモデル「G2000」のセンタースピーカーとしても使用できるという。
使用されているツイータ、ウーファは2モデルとも共通。ツイータは、マグネシウム合金の振動板をリッジドーム形状に成形した20mm径のユニット。リング型ネオジウムマグネットをダブル使用した回路を採用し、複数ウーファの干渉によって発生する音のにじみを低減。自然な音場の広がりを実現するという。また、同じ帯域を受け持つ2つのウーファの距離を近づけることができるため、理想的なユニットレイアウトを実現できるとしている。
ウーファは10cm径で、振動板はアルミニウム合金のHRコーンを採用。従来モデル(GX100)のウーファから駆動力を向上(ウーファ比で40%以上UP)し、「個々の楽器の力強さの向上と、ボーカル基音帯域の充実を図った」という。2基のウーファは独立したネットワーク回路を搭載。濁りの原因となるネットワーク素子を介しての電気的相互干渉を無くして、明瞭な再生音を実現するという。
GX103にのみ搭載のボトムウーファは10cm径で、ロングボイスコイルHR形状のアルミニウム振動板を採用。「等価質量を増して、音楽のボトムエンドを受け持つことに最適な設計」としている。クロスオーバー周波数はGX103が1.8kHz/150Hz、GX102が1.8KHz。
キャビネットはバスレフ型で、G2000で使用されている楠とユーカリの合板であるCE板をバッフルと天地左右に採用。仕上げはメープル天然突き板で光沢塗装を施している。また、スムーシングシートを装備したツインセルダクトを、最適な位置に配置することで、高S/Nのバスレフ動作を実現。量感と躍動感ある低音の再生が可能としている。
GX103の再生周波数帯域は40Hz~45kHz(-10dB)、インピーダンスは6Ω、出力音圧レベルは86dB/W(1m)、最大許容入力は100W。外形寸法は228×285×1,030mm(幅×奥行き×高さ)、重量は22.5kg。
GX102の再生周波数帯域は55Hz~45kHz(-10dB)、インピーダンスは6Ω、出力音圧レベルは85dB/W(1m)、最大許容入力は100W。外形寸法は160×270×412mm(幅×奥行き×高さ)、重量は10kg。
■ CW200A
CW200A |
20cm径ユニットを搭載した密閉型のサブウーファ。5弦コントラバスの最低音である32Hzを再生し、パイプオルガンの16Hzも感じられる能力を目標にしたという。
BKPパルプとケプラーの混抄による高剛性振動板を採用し、高能率を確保。また、エッジにはSBR系発泡ゴムを使用し、固有音を低減。リアルな低音再生ができるとしている。実用最大出力は110W(4Ω時)。出力音圧レベルは90dB/W(1m)。
既存のスピーカーシステムに追加可能で、GX103/GX102のサブウーファとしても利用できる。この場合、スピーカーとアンプの結線は通常に行ない、L/R側スピーカー端子より、CW200Aのスピーカー入力に接続する方式(アドオン方式)での利用を薦めている。
組み合わせるスピーカーシステムに合わせて、ローパスフィルターのクロスオーバー周波数を、50Hz~150Hzの範囲で連続的に調整可能。クロスオーバーポイントの遮断特性は、アドオン使用の際に最も自然に合成される12dB/octに設定し、500Hz以上の不要帯域は18dB/octで遮断しているので、クリアな音場再生ができる。
スピーカー入力のほか、LINE入力とスピーカー出力を搭載。消費電力は75W。外形寸法は300×390×320mm(幅×奥行き×高さ)、重量は15.5kg。
■ SG600
SG600 |
木製のスピーカースタンド。材質にはCE板を使用しており、G/GXシリーズのスピーカーの響きにマッチするとしている。カラーはダークブラウンで、光沢仕上げを施している。製品はペアで、組立式となっている。
底面各部の振動と荷重を分散して支持する3本支柱と、3個のHR錘を活用した45mm厚の低重心ベースを備える構造を採用。キャビネットに不要な応力を加えることなく、安定に保持することができる。また、床面からの反射振動を減少させることが可能で、スピーカーの性能を最大限発揮することができるとしている。
さらに天板の左右と前面はテーパー加工を施し、不織布のスムーシングシートで覆うことで、発生する付帯音を低減し、S/Nを向上。3本の支柱にはスタビライザーをはめ込み、再生音の安定度を高めているという。
外形寸法は238×288×602mm(幅×奥行き×高さ)、天板の寸法は158×197×18mm(同)。重量は5.85kg(1台)。
(2009年 9月 29日)
[AV Watch編集部 大類洋輔]