東芝、フルHD動画対応の携帯電話向けLSI「T6G」

-25の電源領域を制御し、低消費電力化


2月12日発表


 東芝は、フルHD動画に対応する携帯電話向けのアプリケーションプラットフォーム「T6G」を開発。今後、顧客の仕様に応じて、順次製品化していく。

 40nmプロセスで製造し、低消費電力ながらフルHD動画処理が可能な携帯電話向けの画像処理LSI。内部を25個の電源領域に分けて、それぞれに電源供給スイッチを設け、動画撮影や再生などの動作ごとに必要な領域に電源を供給する制御を組み込むことで、高性能化と低消費電力化を実現した。

 加えて、テレビ放送信号のデコードや3Dゲームなど高性能が求められる機能については、液晶テレビ「REGZA」やゲーム機向け回路を携帯電話用に改良した専用回路を採用し、消費電力を抑えている。また、高速メモリアクセスのために、DRAMとプロセッサをマイクロバンプ(突起状の端子)で直接接合するなどで、高速データ転送を可能とした。

 フルHD映像の外部出力と携帯の液晶ディスプレイを同時利用可能にするLCDインターフェイスなども備えている。パッケージは651ピンのFBGAで、外形寸法は12×14×1.2mm。


(2010年 2月 12日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]