WinMXでの楽曲不正アップロード者に賠償金など538万円

-協議に応じず。東京地裁で欠席判決


8月6日発表


 ファイル共有ソフトの「WinMX」を悪用して違法アップロードを行なっていた大阪市在住の40代男性に対し、4月14日にレコード会社4社が損害賠償を請求していた訴訟で、東京地方裁判所は8月5日、請求通り総額538万1,280円の損害賠償金と遅延損害金の支払いを命じる判決(欠席判決)を下した。日本レコード協会(RIAJ)が6日に明らかにした。

 被告の40代男性は'08年11月~'09年3月の4カ月間、権利者の許諾無く約150の音楽ファイルなどをアップロードして、著作権を侵害。原告であるレコード会社の代理人弁護士が、再発防止と損害賠償の協議を行なうため、被告に対して再三呼び出しを行なったにもかかわらず、明確な理由なく協議に応じなかったため、民事訴訟を提起していた。

 なお、この問題では被告を含め4名がWinMXで違法アップロードを行なっていたことから、'09年4月にISPから発信者4名に関する情報開示を受けており、うち3名に対しては損害賠償金の支払いと、今後著作権侵害を行なわない旨の誓約書の提出により、和解が成立していた。これまで、ファイル共有ソフトの悪用で、RIAJ会員のレコード会社との間で損害賠償と誓約書により和解が成立している著作権侵害者は18名に上るという。

 RIAJは2010年4月にファイル共有ソフトを悪用した著作権侵害対策協議会(CCIF)に参加。Winnyを悪用して音楽ファイルなどを不正アップロードしている者に対し、現在まで147通の啓発メールの送信をISPに要請している。



(2010年 8月 6日)

[AV Watch編集部 中林暁]