JVC・ケンウッドの子会社がヒビノと提携。株式35%を譲渡

-業務用音響機器事業強化。3D関連や4Kプロジェクタも


8月18日発表


 JVC・ケンウッド・ホールディングスは18日、業務用の音響・映像機器事業の強化を目的に、子会社のビクターアークスの発行済株式の35%(24,500株)を、ヒビノに譲渡し、提携することで基本合意に至ったと発表した。今後株式譲渡に関する正式契約の締結に向けた協議に入るという。

 JVC・ケンウッド・ホールディングスグループは中期経営計画において、グループの強みを発揮できるカーエレクトロニクス事業と業務用システム事業に集中する事を発表しており、業務用システム事業においては、子会社ケンウッドの業務用無線機器分野、ビクターのビジネス・ソリューション分野の統合経営による事業拡大・強化に取り組んでいる。

 この中で、ビクターアークスは、長年に渡って業務用音響・映像機器のシステム設計・施工を手掛けており、全国の劇場やホール、ミュージアム、多目的施設などへ豊富な納入実績を持っている。

 一方、ヒビノも世界中から選りすぐったプロ用音響機器を多数取り揃え、放送局やスタジオ、ホール、劇場、シアター、ライヴハウス、舞台音響などへ、豊富な納入実績がある。

 ハイエンド業務用音響機器の輸入販売に実績があるヒビノと、そうした機器を使った音響システムのソリューション/施工を主要事業とするビクターアークスが提携する事で、クライアントのニーズに合った音響システムの供給を、ヒビノから安定的かつタイムリーに受けられるほか、商材からシステム設計、施工・保守まで、一貫したソリューションを提供できる体制を構築・強化するという。

 ほかにも、デジタルサイネージやLEDディスプレイシステム、3D関連商品、4Kプロジェクタなどの映像システム分野においても提携し、相乗効果を追求するとしている。

 こうした取り組みにより、ビジネス・ソリューション分野における、音響/映像システム分野を中心とした国内事業の売上約230億円(2010年3月期実績)を、2013年3月期に約300億円と、30%増加させる事を目標としている。


(2010年 8月 18日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]