au、「REGZA Phone」などAndroidスマートフォン3製品

-「IS05」と「IS06」も。29日にも新スマートフォン発表


REGZA Phone IS04

 auは18日、Android搭載スマートフォン3モデルを発表。富士通東芝モバイルコミュニケーションズ製の「REGZA Phone IS04」と、シャープ製の「IS05」、Pantech製の「SIRIUSα IS06」をラインナップし、IS06は2010年に、IS04とIS05は2011年春に発売する。

 「Android au」シリーズの第2弾モデルで、IS05/06はAndroid 2.2搭載でFlash Player 10.1に対応。IS04はAndroid 2.1を搭載する。また、IS04/05はワンセグやLISMO、おサイフケータイ、赤外線通信、auのEメール(~@ezweb.ne.jp)にも対応する。また、IS04のみ、防水仕様となっている。

 さらに、発表会では、Skypeと戦略的包括提携を結んだことも明らかにした。第1弾として、11月下旬以降にAndroid au向けのSkype通話アプリを提供し、既存モデルのIS01と、11月下旬以降発売のIS03で利用できるという。

IS05SIRIUSα IS06


■ REGZA Phone IS04 

IS04のブラック

 モバイルレグザエンジン 3.0を搭載し、超解像技術などによりワンセグやYouTubeなどを高画質で視聴できることが特徴。また、東芝のPC「Qosmio」で録画した12セグの番組(VGAクラス)を、microSDに持ち出して視聴することも可能。レグザリンクにも対応し、HDMI接続したテレビやPCでIS04の写真を再生できる。IPX 5/7相当の防水仕様となっている。

 本体カラーはブラックとホワイトの2色を用意。ディスプレイは4型/854×480ドットのマルチタッチ液晶。カメラは有効1,219万画素で、AFを搭載。無線LANはIEEE 802.11b/g対応。Bluetooth 2.1 +EDRを搭載する。ステレオミニジャックの音声出力端子も装備。外形寸法は約126×62×12.2㎜(縦×横×厚さ)。重量は約149g。連続待ち受け時間は約300時間、連続通話時間は約310分。


ブラック(左)とホワイト(右)

側面

背面のカメラ部

 文字入力ソフトにはATOKをプリインストール。アプリはAndroidマーケットやau one Marketからダウンロード可能。そのほかUI面では、ボタン一つでmixiやTwitterにアップロードしたり、後で読みたい記事を登録できる「スターメモ」などを搭載する。通信回線については、従来のEVDO Rev.Aから高速化させ、下り最大9.2Mbps、上り最大5.5Mbpsを実現するマルチキャリアRev.A「WIN HIGH SPEED」に対応する。

 

主な仕様

iPhone 3GS(右)との比較

■ IS05

 ワンセグや720p動画撮影に対応しながら、持ちやすさやポケットへの入れやすさなどを追求したというモデル。HDMI接続した液晶テレビAQUOSの大画面で動画を再生可能。カラーはホワイト、ピンク、グリーン×ブラックの3色。

 microSD/SDHCカードスロットを備え、BDレコーダのAQUOSブルーレイで録画した番組の持ち出しが可能。ディスプレイは3.4型/854×480ドットのNewモバイルASV液晶。カメラは有効800万画素のAF付きメインカメラと、インカメラを搭載。アプリはAndroidマーケットやau one Marketからダウンロード可能。

 通信方式はCDMA 1x EV-DO Rev.A(下り最大3.1Mbps、上り最大1.8Mbps)を使用。無線LANはIEEE 802.11b/g対応、Bluetooth 2.1+EDRを搭載する。マイクロHDMI出力端子やステレオミニのヘッドフォン出力を装備する。本体に6軸センサーを内蔵。外形寸法は約112×55×14㎜(縦×横×厚さ)、重量は約132g。

左からホワイト、ピンク、グリーン×ブラック

側面

背面のカメラ部
主な仕様iPhone 3GS(右)との比較


■ SIRIUSα IS06

SIRIUSα IS06

 3.7型/800×480ドットのマルチタッチ液晶を搭載。「グローバル基準モデルならではの直感的で分かりやすいUIを採用した」としている。カラーはチャコールブラックとピュアホワイトの2色。

 韓国では同じ筐体のモデルが発売されているが、UIなどに日本向けのカスタマイズが行なわれている。なお、Androidマーケットには対応するが、au one Marketには非対応。2011年3月のアップデートにより、au one Marketにも対応予定としている。カメラは有効500万画素でAF付き。microSD/SDHCカードスロット(最大32GB)を搭載する。

 IMEには、オムロン製のiWinnを採用。通信方式はIS04と同じくマルチキャリアRev.A「WIN HIGH SPEED」に対応する。無線LANはIEEE 802.11b/g準拠。Bluetooth 2.1+EDRを搭載する。本体に6軸センサーを内蔵。イヤフォン端子は備えておらず、microUSB端子からの変換アダプタを使用する。外形寸法は約115.95×59.4×11.2㎜(縦×横×厚さ)、重量は約109g。連続通話時間は約300分、連続待ち受け時間は約190時間。


ホワイト(左)とブラック(右)

側面

背面のカメラ部
テンキー表示QWERTYキー表示6面のデスクトップをタッチでくるくる回して画面を探すことも可能

主な仕様

iPhone 3GS(右)との比較

 

■ SkypeなどAndroidアプリを強化

Skypeアプリ(左)

 4日に行なったIS03の発表会でKDDIの田中孝司専務が“禁断のアプリ”と称したものは、携帯電話を使ってSkype通話ができるようになるという内容だった。これはSkypeにとってアジア初という戦略的包括提携が結ばれたことによるもので、前述のIS03とIS01からAndroid搭載スマートフォン向けに「Skype au」アプリが提供。以降に発売されるスマートフォンだけでなく、2011年にはBREW搭載のau携帯電話にも対応機種を拡大する予定。

 iPhoneなど他のSkypeアプリとの違いとしては、音声をインターネット網で接続(VOIP)するのではなく、auの携帯電話網を使った「回線交換方式」(回線を占有する通信方式)を採用。安定した通話と、低消費電力のアプリを提供可能としたという。料金については「Skypeの“基本無料”、というコンセプトを守って、新たな料金体系を作っていく」(田中専務)とした。

Skypeの画面。「コンタクト」表示発信画面SkypeのAdrian Dillon CEOも来場。「私たちの願いは、Skypeをユビキタスにすること。ブロードバンドや固定電話、モバイル、CATVを持ち、ユニークなサービスを提供するKDDIと提携するのは必然」と述べた

 また、Android au向けの新しいアプリとして、Twitterやmixi、au one GREEといったSNSサービスなど複数のアカウントを一元管理できる「jibe」(ジャイブ)を無料で提供。SNSのほかにもAmebaやココログなどのブログ、ぐるなび/Livedoorグルメといった店舗情報などを含め、16のサービスをまとめて一画面で表示可能となっており、まとめてコメントを投稿したり、他の人が複数のSNSサービスなどに書き込んだコメントをタイムラインなどで表示できる。

jibeのアイコン(左中央)複数のサービスにまたがる投稿を一覧表示SNSなど16のサービスに対応

 その他にも、au Smart Sportsや、au one モバオク、au one 助手席ナビ、au one ニュースEX、じぶん銀行、きせかえtouchなどのアプリを、Android au端末向けに11月下旬より順次提供開始する。

 加えて、Android au登場記念キャンペーンも実施。11月下旬以降発売のIS03を、発売前に専用サイト内で「購入宣言」し、発売後に購入すると、もれなく予備の電池パックをプレゼントする。そのほか、応募サイトでムービーを見て、キーワードを答えることで、東芝CELL REGZAや、自動掃除機のルンバといった賞品が抽選で当たるプレゼントも実施する。


 


■ 29日にはデザイン重視のスマートフォンを発表予定
KDDIの田中孝司専務

 KDDIの田中孝司専務は、これまでの同社の取り組みから“auらしさとは何か”と問い直し、iidaなどの「デザイン」と、LISMOやau Smart Sportsといった「新たなライフスタイルの提案」、ガク割やダブル定額といった「先進的な料金」の3つによるによる“ワクワク感”だとする。一方で、「最近『元気がない』と批判の声を聞いている。これは全てスマートフォンの遅れだと感じている」と指摘し、前回のIS03発表会に引き続き「本気のau、こだわりのauを体感してほしい」と強調。「チャレンジの先に新たなバリューを」というキーワードを掲げ、今後もユーザーへの“ワクワク感”の提供に向けて取り組む姿勢を見せた。

 さらにauは、10月29日にも新たなスマートフォンを披露することを明らかにした。これは10月30日~11月3日まで東京ミッドタウンで行なわれるイベント「DESIGNTIDE TOKYO 2010」での展示に先駆けて行なうもので、デザインを意識したスマートフォンだという。田中氏は「来年は約半数がスマートフォンへとシフトしていくだろう。スマートフォンにどんどん力を入れる一方で、フィーチャーフォンも両建てでやっていく。我々はモバイルだけでなく固定回線やCATVも重視している。来年度はタブレットなども合わせ、新たな軸を打ち出していきたい」と述べた。

 

Android auの新CMにはレディ・ガガを起用している発表会場には、6型電子ペーパーの電子書籍端末「biblio Leaf SP02」も展示。ソニー、朝日新聞、凸版印刷と共同で立ち上げる電子書籍配信会社のプラットフォームで書籍コンテンツの販売を行なうことを明らかにしている。IEEE 802.11b/g/nの無線LANと3G回線に対応し、外形寸法は約198×130×9.6㎜(縦×横×厚さ)、重量約295.8gで、約2,000冊分の書籍を保存できるという


(2010年 10月 18日)

[AV Watch編集部 中林暁]